ヤフー株式会社(以下、Yahoo! JAPAN)は本日4月25日、事業者がさまざまなIoT製品やWebサービスを活用してサービスを創出できるIoTプラットフォーム「myThings Developers」の正式版を提供開始した。
近年、Webサービスはスマートデバイス上における生活者のニーズに応えるさまざまなサービスを展開している。また、通信環境の発達や技術革新に伴いスマートロックやコミュニケーションロボットなど目的に特化したIoT製品が多数登場し、Webサービスと製品との距離が近づきつつある。しかし、ひとつひとつのWebサービスやIoT製品では多様化する生活者のニーズに十分に応えることは難しく、それらを連携して活用できる環境が必要となってきた。
Yahoo! JAPANは、このニーズに応えるため、自社だけの規格に閉じることなくさまざまなIoT製品やWebサービスをシームレスに連携できるIoTプラットフォーム「myThings Developers」の提供にいたった。2016年9月よりベータ版として公開されていたが、本日正式版を公開し、「Yahoo!天気」や「LINE」、「Akerun」をはじめとする40種以上のチャンネル(※1)の商用利用が可能になった(※2、※3)。
さらに本日より、「myThings Developers」にチャンネルとしてAPIを提供するパートナーが、ユーザーのAPI利用に応じて利用料の課金ができる仕組みも提供を開始し、利用可能なチャンネルの一層の充実を目指すとしている。
第一弾として既に9社での「myThings Developers」の採用が決定しており、今後「myThings Developers」を活用しさまざまなチャンネルと連携したサービスが提供される予定だという。ライオン株式会社とは、「myThings Developers」のパートナー企業として、ITとの結合による、未来の暮らしにつながるサービスの検討を開始している。株式会社講談社では、発売中のATOMプロジェクトによるコミュニケーションロボット「ATOM」との連携を検討している。
なお、今回の正式版提供開始とともに、以下の企業が提供するサービス・製品においても採用が決定しているという。
- MIKAWAYA21株式会社[MAGOボタン]
カンタン押すだけ、高齢者向け安心ボタンとして提供予定のIoT製品「MAGOボタン」を「Yahoo!防災速報」「Yahoo!天気」チャンネルと連携させ、高齢者が安心安全に暮らせる地域の情報を伝える機能を搭載。
- ユカイ工学株式会社[BOCCO]
コミュニケーションロボット「BOCCO」から天気や防災情報をおしゃべりできる機能を提供。2015年の連携以来、半数以上のユーザーがmyThingsを活用するなど、その反響が大きかったことからBOCCOアプリケーションへの搭載を決定。
- 株式会社MJI
コミュニケーションロボット「タピア」からの新しく楽しいショッピング体験を「LOHACO」チャンネルとの連携により提供予定。天気や防災情報を伝える機能も搭載。
- 株式会社Secual
IoTを活用した防犯センサー機器・サービス「Secual」に天気・防災情報を連携。アプリ上での文字情報表示に加え、機器から音声での読み上げを行い、早期の危険認知と対応を促す。全国の高齢者向け施設14箇所での実証実験を終え、リリース準備中。
- アットシグナル株式会社 [絆-ONE]
2011年より提供中の見守りサービス「絆-ONE」にて「myThings Developers」を活用し、TwitterやBOCCOから大切な親族の様子をメッセージで伝える機能を拡充。より便利に、高齢者夫妻や独り暮らしの高齢者の見守りが行えるようになる。
※1:IoT製品やWebサービスを「myThings」で使用できるようにAPIを使って「チャンネル」として提供している。
※2:「LINE」チャンネルは、近日中に提供開始予定。
※3:「LINE」チャンネルは、LINE Messaging APIを使った@アカウントサービス。
【関連リンク】
・ヤフー(Yahoo)
・ライオン(LION)
・講談社(KODANSHA)
・MIKAWAYA21
・ユカイ工学(YUKAI Engineering)
・MJI
・セキュアル(Secual)
・アットシグナル(At Signal)