特集
2017年4月26日
桜を探して歩き回りながら花見を楽しむ花見散歩の提案と実践です
春になり、桜が満開になったので、花見をしたいなと思った。
花見と言えば、桜の名所といわれるような場所にグループで集まり、わいわいやりながら食事やお酒を楽しむというのが一般的であろう。だがそれだと人を集めなければならず、なおかつ日程の調整も必要だ。そうこうしているうちに桜が散ってしまう。 もっと気軽に、手軽に満開の桜を楽しみたい。それならいっそのこと、ひとりで近所を散歩しながら桜を見て周れば良いのではないだろうか。なんとなく思いついてやってみた花見散歩であったが、これが思いのほか楽しかったので紹介したい。 桜の名所で見る一般的な花見本題に入る前に、まずは一般的な花見を押さえておこう(というのは建前で、花見散歩を試した後にいわゆる名所と呼ばれるような場所の桜を見てみたくなったというのが本音である)。
私が住んでいるのは神奈川県の綾瀬市だが、そこから一番近い桜の名所として、隣の大和市を流れる「引地川の千本桜」が割と知られている。 既にだいぶ散ってしまってはいるが、実に見事な桜並木である
土曜ということもあり、シートを引いて花見を楽しんでいる人も多い
スペースが限られているので宴会はできないが、家族やカップルで楽しむのに最適なお花見スポットである
引地川の水面は散った花びらで埋め尽くされていた。満開の時には見られない、散りぎわならではの光景だ
桜の名所として知られているだけあって、なかなかどうして見事なものである。だが、やはり訪れる人の数が多く、落ち着いて花見をするには不向きであるような気もした。私はもっと静かにのんびり桜を楽しみたいのだ。
日本酒を仕込んだ水筒片手に花見散歩というワケで本題である。たとえ名所と呼ばれるような場所でなくとも、それこそ自宅の近所であっても、キレイに咲いている桜はあるだろう。そういったご近所桜を探して歩く、花見散歩の実践だ。
ところで、花見といえば欠かせないのはお酒である。ビールだとまだ少々寒い気がするので、ここはやはり日本酒で行きたいところだ。早速スーパーでテキトーな日本酒を購入してきたので、これをお供に歩くとしよう。 さすがに酒瓶を片手にうろうろするのはどうかと思うので――
水筒に忍ばせることにした。これなら酒とは思われないだろう
それでは出発である。最初にどこへ行くかだが、近所の桜と聞いてまず頭に浮かんだ公園を目指すことにした。たしかあの公園には、それなりになりまとまった数の桜の木があったはずである。
おぉ、良い感じに咲いているではないか
記憶にあるよりも桜の木が多く、ちょっとだけ驚いた
まさにTHE満開といった具合である
平日の昼間ではあるが、シートを引いて花見をしているご婦人方もいた
うむ、桜は実に良いものだ。特に満開の桜には華やかさの上に生命力が感じられ、それはまるで春という季節の到来を全力で知らしめているようだ。平安時代より人々に愛され続けてきたというのも納得の、まさに日本を代表する花である。
このままボーっと桜を見ているのも良いが、やはり花見といったらお酒である。吹き付ける風も少々冷たいし、そろそろ温まるとしようじゃないか。 よーし、それじゃぁ一杯いきやすか
水筒の蓋が紛失しているので、家から持ってきた茶碗に注いで呑む
うーむ、平日の昼から桜の下で飲むお酒の味は格別だ
散ってきた花びらがたまたま茶碗に入った。風流ですなぁ
次にバッグから取り出したるはお弁当――
――に見せかけて、おつまみセットである
雲のない青空に、桜と裂きイカが良く栄える
なんだか既にまったりと楽しめている気もするが、だが一箇所に留まり続けていては普通の花見と同じである。できるだけ多くの桜を楽しむ為にも、一箇所に滞在するのはせいぜい10分くらいにしようじゃないか。というワケで荷物をまとめ、次なる桜を目指して公園を後にする。
さぁ、花見散歩の本番はこれからだ
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