もっちさん (id:mocchi_blog) に、何かのときにふらっとお声かけをして、それきりになってしまっていた話題(ごめんなさい)を。
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近代の風刺画といったら、筆頭はこれですな。
あと、こちらのお大尽。
これ描いた人香川の人って知らんかったー
— すし太郎 (@holiday331) 2017年3月13日
#どうだ明るくなったろう pic.twitter.com/n17ku8ZIXG
すごいよ id:usausamode さん。
明後日は山本唯三郎の命日か どうだあかるくなっただろう奴 https://t.co/1GMhlY6byc
— 迷子のイカ (@usausamode) 2017年4月15日
山本唯三郎はふつう、出てこない。わたくしも命日愛好家ですけれども、出ない。
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これだけの、土壌があるわけです。
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2冊、紹介します。
まずは山藤章二の「顔辞典」。
まちがえた(清水ミチコのこれも、さすがという、とってもいい本です)。
こんなのよ。かりあげクンのおじいちゃんとおとうさん。
海外だけじゃない。20世紀、村山富市さんあたりまでの、為政者、話題の人物のポートレートが、ずっとこの調子。申し訳ない、小ボスクラスの人は1ページに複数人掲載だけど、「これ」という人物はこのようにページを割いて登場する。総勢1,300人。ぱらぱらめくってるだけで半日がつぶれるという。
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もう1冊(1人)、所よしゆきさん。
私もずいぶん探したんだけど、所さんのイラスト集大成って、見当たらないんですよね。あ、でも、見れば「ふむー」ってわかると思う。お鼻と口元が特徴的。
前掲書:「EYE MASK No.50」より。(Amazonには見当たらなかった)
こんなのもある。
私の記憶が確かならば(鹿賀丈史)、これ、挿絵は所よしゆきさんです。以来のファン。そして、この記事を書くにあたって、あらためてすごいなと唸ったのが、所よしゆきさんの同時代/反時代精神というか。
こんなくだりがある。
ペンネームは、名前を考えていた際に自決のニュースを聞いた作家・三島由紀夫に因み、本名を逆さにし「ゆきよし」(由紀夫・死)とした。
ひょえー。
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で、おすすめしたいのは、もっちさん、にーちさん (id:nych87) 初め、名だたる、画力筆力を備えた個性的な絵師さんがはてなにはいらっしゃる。政治は難しいんだけど(どうしても党派性が生まれちゃうから)、山藤章二のような、反体制浮世絵師、その意味で不偏不党の(まああのおっさんも微妙なんだけど)、同時代の人物画っていうのは、市場があるような気がしています(針すなおさん、和田誠さんの「次の次」くらいを狙う感じでね)。
引き合いにだしてわるいんだけど、たとえば、小田嶋隆さん、いいんだけど、肖像画はいまひとつやん?
認識/(文章の)筆致のマイルドさが、失礼ながらいまひとつイラストの突き抜けさ加減の足をひっぱているというか。
ただ、この、菅さんは悪くてよかった。
そこを、山藤章二はあっさり突き抜けるからね。
談志なんて、こりゃ談志じゃねえと思うんだけど、やっぱり談志なんだ。そこらへんの手さばきが、ある意味、ものまねのコロッケに似てるっちゃあ似てる。
一方で、この、ときの有力者に肖像画で突き抜けるってのは、並大抵のことじゃない。
ただね、いいと思うんだよねえ。タレントさんもいいよ。でもさ、はてな発、もっちさん/にーちさん(たとえばですよ)がメジャー紙の政治面社会面でデビュー、いまだったら誰? 大阪の松井さんかな(たとえばですって)、こう、嫌ったらしさ満点にして描いてくれたら、おじさん、おひねりあげちゃうぜ。
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もし、僕の書いたことに興味をもってくださったら、上に挙げたほかに、ダメ押しで次。絶対の自信をもっておすすめします。
ほな、さいなら。ごきげんよう。
(追伸)霜田恵美子は、いまどこで何しとんねん(´;ω;`)
(追々伸)
わるそう…(わるい)。さすが産経写真部。