イギリス議会を見よう
イギリスの議会というのはなかなか面白い。
日本も、党首討論の導入や政府委員の廃止など、イギリス型の議会を目指した節はあるのだが、ディベートの素養がない日本の風土ではなかなか難しいのではないか。
現代はありがたいことに、動画によって世界中の議会を覗くことが出来る。もちろん、イギリスもだ。
Youtube に主要なものは上がっているのでぜひ見てみてほしい。多くの議員はいわゆる BBC イングリッシュの綺麗な発音で、英語の勉強には最適である。
この動画は、つい先日メイ首相が解散総選挙を決意した際の、党首討論(クエスチョン・タイム)である。
野党第一党の党首が首相を追求し、それに対して首相が受け答えをしていく。白熱の応酬だ。
日本では党首討論は自民党の反対によりめったに開かれないが、制度の趣旨からいえばやはり毎週行うべきではないか。
ディベートは育ちと頭の良さ、教養が出る。イングランド出身でオックスフォードを出ているメイ首相の英語は聞きやすいし、コービン党首は労働者階級の出身のため、ディベートという点では不慣れな点が見受けられる。ミリバンドの時代は討論ももっと白熱したのだが。
メイ首相の英語は本当に聞きやすいので、英語の勉強にはもってこいだ。
英国議会の特徴
轟々たる野次
とにかく野次が凄まじい。賛意を示す声も、ジョークに対する笑いも、嘲りも、日本よりも遥かに大きいし、賑やかでなかなか楽しい。
小粋なジョーク
キャメロン、ブレアなんかは結構ジョークが好きな人だった。さすがはイギリス、という感じである。
とにかく早口
オックスブリッジ出の議員ほど、話すのが早い。とにかく早い。ケム川仕込みである。
英国議会の人々
テリーザ・メイ
今の首相。惚れ惚れするようなキレイな英語を話す。
党首討論でも、余裕たっぷりの受け答えであり、名演説家だった「鉄の女」の再来を感じさせる。余談だが172cmと意外に背が高い。
ジョン・バーコウ
庶民院議長。彼の果たす役割は日本よりも遥かに大きい。笑顔が素敵。在任が長い。
トランプの訪英に反対する演説を行ったことでも名を上げた。一本筋の通ったなかなかの男である。
ボリス・ジョンソン
イギリスのお騒がせ男、ボリス。でも生粋のエリート&秀才だけあり、英語は聞きやすい。スピーチも上手いのである。
政治家としては株を下げたが、議会での存在感は未だになかなかのものだ。
ということで
イギリス議会は日本の議会よりも面白い。英語を学ぶ人なら、発音のいい英語を学ぶために、議会を覗いて見てもいいのではないか。