あれから10日が経ちました。揉みあった時に内出血して、あちらこちらにアザができました。今も、くっきりと残ったままです。さすがに今回ばかりは、もうダメかもと思いました。
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その日は友人、知人が遊びにきていました。みんなで鍋でもやろうってことになって、相方のスケさんも参加して、ビールを飲んで、それなりに彼なりに過ごしていました。
少し、横になりたいと輪から外れて向こうでゴロゴロしていました。ずっと大勢の人の中にいて、長く話していられない体質なので、そこは致し方ありません。
そのまま寝てしまっているのか、動かなくなりました。一緒に食べない?というような声かけは逆効果。負担になるのです。
友人、知人は相方スケさんをそのまま、そっとしてくれて帰っていきました。
みんなが帰って、スケさんの顔を覗いたら、辛そうな顔をして寝ていました。「どうかした?」と身体を軽く揺すると、
うわぁ!!と
ものすごく驚いて大声を出しました。こっちのほうがビックリしたわ、と思いました。
そして我にかえったスケさんは、すごく怖い夢を見ていたといい、寝汗をかいていました。「シャワーでも浴びたら?」と言ったのですが、動くのが面倒そうでした。
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この何日か相方スケさんは今後のことについて悩んでいました。
うつ病になり休職しました。職場復帰がうまくいかず、退職しました。それから1年以上、心療内科に通いながら、治療を続け、そして傷病手当が終わる今月から、就職をする目標を持って、ジムに通ったり、趣味の写真を再開したりと、上向きでした。睡眠もとれるようになっていました。
そんな中、去年11月に高速道路を走行中にトラック2台に追突される事故に遭いました。
約2カ月、入院しました。その話はこちらに書いています。
今は、背中や肩の痛みが残り、整形外科に通っています。寝返りのたびに痛むらしく、睡眠不足です。
相方スケさんは、自閉症スペクトラムという障がいを持ちながらでも、普通に再就職したいと思っていました。だから今だに、障がい者手帳の申請もしていません。
それをする事で「障がい」を認めることになる、というよりも、今後、何か不利になるのではないかという、根拠のない漠然とした不安です。
私はそんなことより、自分自身と向き合って、現実を直視して欲しいと思っていました。
現実を受け入れられないスケさんに、私は少し苛立っていたのかもしれません。もう、いい加減、受け入れるべきです。なんか、この人違うなって思ってから、かれこれ5年以上の月日が流れています。
「障がい者手帳の申請をしてハローワークに障がい者枠で・・・」
障がい、障がいと繰り返す会話は本人にとって、とても辛い現実です。
オッサンになって、障がい者ですなんて言われても、20年以上、優秀な成績を残して働いてきたんですから。本人にもプライドがあります。
でも、今回はちゃんと伝えようと思いました。大勢の輪から早々に離れて、ひとりで寝ていたのですから、いい機会です。
大勢の中にいる事が苦痛なんだから、一般の人と同じように、働くのは厳しいってことが、これでわかったでしょう?と。
なるべくストレスを感じない方法を選ぶべきだと。うつ病で休職する直前まで、地獄にいるような顔をして、ため息しかなかったと。
その話をした途端
かなり感情的になり激怒しました。
そんな簡単に受け入れられない!今まで生きてきた過去のことが全部、否定されているようで、不愉快だ!と。
文章にすると伝わりにくいですが、これを大声でわめき散らし、どうせ自分なんて生きていても誰の役にも立たないんだ、死ねばいいんだ!!と、いきなり床に頭を打ちつけて、ドスンドスンという、にぶい音が床に響きました。
私は下の階の人のことが気になり、ちょっと、妙な事するのはやめて!と身体を押さえて制止しました。
そうすると次はダウンライトを掴んでバキバキと壊したり、掃除機を持ち上げて自分の頭にぶつけたり、尋常ではない行動が始まりました。
何か乗り移っているようでした。近所迷惑だから、やめて!と止めに入りながら、怖くて、逃げ出したいと思いました。
すると、突然、僕はキチガイだから、周りに迷惑しかかけてない、生きてても誰の役にも立たない、と
ベランダに走り、両手をついて片足を上げて勢いよく・・・
彼の身体が前に傾く直前に、シャツの背中を持てる力、全部で引っ張りました。
ふたりとも、ベランダ側にドスンと尻もちをつきました。
極端な自傷行為でしたから、私に危害を加えるということは、考えられませんでしたが、二次災害的にケガをする可能性はありました。
現に、暴れるスケさんを制止するたびに、腕や脚を打撲しました。
私がここに居ると、自傷行為が止まらないと思い、私は立ち上がり、iPhoneと財布を持って玄関から出ようとしました。
後ろから腕を鷲掴みにされました。
僕なんか死ねばいいと、思ってるんだろ?
その時の顔は、死神のようでした。あの天然で、ぶさ可愛いスケさんの姿はどこにも、ありません。
それでも、意識的に私にケガをさせる事はないと確信がありました。
もちろん、なんの躊躇もなく、全力で自分を痛めつけているんだけど、私がここにいなければ、その行為を止めるのではないかと感じていました。
外に出ようとする私と、出してしまったら2度と帰らないのではないかと不安でいっぱいになっているスケさんとの揉み合いになりました。
どのくらい時間が経ったでしょうか。揉み合っている途中で、ふとスケさんが力を落として
ごめん、行っていいよ、そう言いました。
私は黙って、出て行きました。それから1週間、家に戻りませんでした。
相方スケさんは、何度も何度も電話をしてきて、謝っていましたが、好きなだけ暴れて、後で土下座するDV男のようだと思いました。
心療内科に入院して、治療をしてくれるならという約束で家に戻りました。
うつ病で休職
— 山倉梨子@フリーランス秘書 (@rico_lull) April 19, 2017
復帰がうまくいかず退職
休養中に交通事故
打撲の痛みがなかなか
よくならない
先が見えず
追い込まれて
パニック起こして
飛び降りかけて
揉み合って
相方は入院することに
なりました
でも、私は負けない
そんなことで
へこたれない
かかってこい
こうして呟くことで、自分をふるい立たせました。こんなことで「うつ病」なんかには負けるもんかと。相方スケさんと同じような思いで苦しんでいる人がどこかにいるはずです。そして、そんな相方を持ち、とまどい悩んでいる人もいるはずです。
こんなことでは、へこたれません。
この呟きで、心配してくださった方々に心から感謝しています。ありがとうございました。皆様のお気持ちが本当に嬉しくて。勇気をもらいました。
これからも凸凹の道は続きます。
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