週に一度、自宅のフローリングの床を水拭きしています。毎日でも良いのですが、「昨日も拭いたばかりだし」「拭き甲斐がないし」という理由で先送りされやすくなります。かと言って、頻度を決めておかないと「うわ、これは時間かかりそうだから後でやろう」と、いつの間にか手強いレベルになっていて手が着けられなくなります。
この、「まだ余裕♪」というレベルから「到底ムリ!」というレベルまでの間のどこかに最適解があります。
最適な頻度を見つけ出す
今回例に挙げた「フローリングの床の水拭き」の場合は、いろいろ試した結果、週に一度、しかも木曜日のランチ後が最適ということで、毎週木曜日にリピートタスクとして回しています。
週に一度であれば、ほどよく汚れ始める頃合いですし、「そろそろキレイにしておかないとな」と思い始めるタイミングでもあります。
つまり、週に一度、機が熟すのです。
最適な時間帯を見つけ出す
また、毎週木曜日は在宅ワークの日と決めており、予定を入れないようにしているので、確実に自宅に居ます。
しかもランチ後はすぐには仕事に取りかかれないことが多いので、体を動かす「フローリングの床の水拭き」はまさに適材適所ならぬ「適セクション適タスク」というわけです。
最適な作業負荷を見つけ出す
最適な頻度と最適な時間帯を見つけ出せても、いざ取りかかろうとしたときに「今がベストなタイミングなのは分かってるんだけど、ちょっと面倒なんだよな…」とブレーキがかかってしまうことがあります。
以前は濡らしたぞうきんとフローリング用洗剤を使って取り組んでいたのですが、当然、使ったぞうきんは後で洗う必要がありますし、手も汚れます。
キレイになるので気分も一心するのですが、いかんせん手間がかかりすぎる。
週に一度が最適な頻度と分かっていても「え~、先週やったばかりだし~、今週はそんなに汚れてないし~」などと、やらない言い訳がニョキニョキと芽生えてきます。
先送りの危機です。
これを防ぐには、一回当たりの作業負荷を極限まで下げるしかありません。
しかも、効果を変えずに。
↓「フローリングの床の水拭き」の場合は、以下のような変遷を辿りました。
コロコロ
粘着シートのついたローラーで、これで床をコロコロすれば掃除機では取り切れない細かいゴミから大きなゴミまですべて吸着してくれます。
とはいえ、ある程度コロコロしたらゴミだらけになるので、粘着シートを一層ぶん剥がす処理が必要になります。
これが極めて面倒で、剥がすときに手が汚れますし、なかなかキレイに剥がれないのでイライラもします(このイライラはガムテープやサランラップを剥がすのに失敗したときのそれに酷似しています)。
さらに、ゴミを取るだけなので、その後に水拭きも改めて行う必要があります。ゴミ取りが済んでいる分だけ水拭きの負荷は下がりますが、それでも二段階方式になるため、手間も時間もかかります。
勢い込んでスペアローラーを買い込んでしまいましたが、早々に挫折…。
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クイックルワイパー+ウェットシート
手が汚れないようにするには、コロコロのような長めのシャフトは必須、ということで、ロングセラー商品のクイックルワイパーです。
コロコロほどではありませんが、細かいゴミもしっかりと吸着してくれます。
ヘッドからシートを取り外す手間はありますが、コロコロよりはマシです。
マシですが、やはりシートを付けたり外したりという手間はなくなりません。
↓ヘッド(シートを取り外した状態、表面の4箇所の穴にシートの端をねじ込んで固定する)
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足+ウェットシート
その後、ふと「ヘッドにシートを付けたり外したりが面倒なら、ヘッド自体を使わなければいい」というコロンブスの卵的な発想に至り、頭を使います。否、足を使います。
以下のようにウェットシートの上にスリッパで乗って、そのまま摺り足でフローリングを隅々まで練り歩く方式です。
当然ですが、足の力はきわめて強いので、拭き効果も抜群です。ハンマーヘッドがうまく入らない狭いところにも足ならぐいぐい行けます。
一通り拭き終えたら、最後に拾い上げてごみ箱に捨てる必要がありますが、手が汚れるのはこの時だけなので、何とか許容できます。
この方式にはもう1つ、やってみて気づいたメリットがあります。
それは、足だけで足りるので(足だけに)、両手が空くのです。いろいろ試した結果、Fire HDで映画を観ながら水拭き、というスタイルが定着してきました。
Kindle本を読むのでもいいのですが、足は激しく動いており、なかなか画面が安定しないので、より受動性の高い映像視聴のほうが向いているからです。
かくして、「フローリングの床の水拭き」という退屈な時間を、たとえほんの数分でも映画を観られる楽しい時間に変えることができたため、いっそう安定して続けられるようになりました。
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まとめ
「フローリングの床の水拭き」の話ばかりになってしまいましたが、これはあくまでも例です。
「フローリングの床の水拭き」のような、取りかかるのがイヤになりがちな仕事を放置しないようにするうえで大事なことは、以下の3つです。
- 最適な頻度を見つけ出す
- 最適な時間帯を見つけ出す
- 最適な作業負荷を見つけ出す
「フローリングの床の水拭き」が安定して回るようになったのは、毎週同じ曜日の、同じ時間帯に、同じくらいの手応えのある作業が回ってくる、という3つの条件がそろっているからだと考えられます。
特に作業負荷の調整が要で、このチューニングがうまくいくと、すなわち費用対効果が最適化されると、自然と回るようになるのです。
「床の水拭き」という費用(負荷)に対する「掃除をしてキレイになって得られる良い気分」という効果(報酬)が釣り合っている状態です。
仕事においても、このような均衡状態を作り出し、そして維持することができれば、常に経済速度で一日を走り抜けることができます。
行き当たりばったりではなく行き当たりぴったりが実現するわけです。
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