勝率の高いトレードルールを作ろうとすると勝てない?
トータルでプラスにするために勝率はさほど問題ではありません。勝率を上げたいなら、単純な話、損切りをしなければ勝率9割を維持できます。でも、そんなトレードルールを作っていたら、1回の負けが強制ロスカットになるので、それで退場です。
例を出しますと、
プラス20pipsで利食い。マイナス500pipsで損切り
というトレードルールなら、 ほとんどのトレードが「勝ち」で終わるはずです。けどトータルでは99%負けます。
おかしいですよね。
勝率99%のルールでは、トータルで99%負けるんです。
自分でFXのトレードルールを作らなければならない3つの理由!!
からの続きです。
賢い読者様は、今後10000回以上トレードするということも計算して考えてください。
勝率51%以上のルールが成立すると証券会社が潰れる
私は勝率51%以上を堂々と恥ずかしげもなくうたっているFXブログ・商材は「あ、コイツ嘘つきだな」とみなしています^^;
本当に勝率が51%の手法・ルール・システムが存在するなら、証券会社がつぶれてしまうんですよね。
ラスベガスの事例もあります。勝率51%を超えられてしまうと、堂元が儲かれなくなってしまうどころか、経営が破綻する可能性が急激に高まるんです。
ただ、実際の証券会社は(もちろん経営不振で潰れたところもありますが)、キャッシュバックやら何やらでガンガン資金をばらまいても儲かりまくっているわけですよ。
これは、個人トレーダーが、スキャルなどの負けやすいトレードを繰り返して、実際に負けまくっているからという理由もありますが、勝率が51%以上で、リスクリワード比が1:1より良いルールが作ることが非常に難しいということも示しています。
そんなルールが世に存在して、販売されているなら、それだけで証券会社は潰れてしまうので、そんなトレードルールは作れないと思っておいた方が懸命です。
トレンドの性質をちゃんと利用できれば、勝率3割、4割でも十分プラスの利回りをはじき出せます。勝率にこだわりすぎるのは、おそらく「損をしたくないという恐怖心」でしょうけど、それが結果としてトータルでのマイナスを招くんです。
ゴミFXブログやゴミFX商材が、勝率80%とか勝率90%をうたっているのは、人間が求める安心感を利用するためです。恐怖から逃れたいと思っている人間の心につけいっているわけですね。その方が人気度、認知度を上げるのが簡単です。
「FXでトータルで勝つ」←これは誰もがそう願ってますよね?
「1回1回のトレード勝率も上げたい」←これは願わないでOk。
勝率にこだわっているとプロスペクト理論にやられる
トレーダーの通常の心理だと、損切りへの恐怖は大きく、利益は長く保有することができず(伸ばすことができず)、結果、損大利小になっていきます。
かの有名なプロスペクト理論です。
一応知らない人のために、、、プロスペクト理論とは、
「利益を得る喜び」よりも「損失のショック(恐怖)」の方が大きい、という理論です。
「100万円の利益でヤッター!」っていう喜びよりも「100万円失ってショーーーック!」の方に感情が強く反応するということです。
トラウマみたいなもんですね。
変な例えですが、「大好きな彼氏をゲットできて嬉しーー!」という喜びよりも「大好きな彼を失って悲しーー!」の方に本能的なダメージを受けるわけです。
100エネルギーの嬉しさより、同じ100エネルギーの悲しさの方に、我々人間どもの感情は強く反応するわけです。
人の心は保守的なんですね。
できる限りリスクは取りなくないと。
その結果、人は損失を避けるように行動してしまうので、気付かないうちにどんどん利小損大トレードになってしまうという投資心理ですね。
小さい利益でエグジットしてしまうわけです。
自己投資をしない人も、プロスペクト理論に負けてます。
例えば、5000円程度の書籍を買うことすらケチる。その結果、5000円どころか、もっと大きな敗北をする。
長期的な視点を持っていないわけです。目先の損失から逃げることしか考えていないわけです。
リスクを回避しようとすることが、
逆にリスクを大きくしている。本末転倒。マジださいよね。
将来的に100万円勝つことよりも、
今、10000円損することから逃げている。
これが、プロスペクト理論に負けてしまう、本気の投資家心理を持っていない人間の思考だと思います。言ってしまうと、ナメてるんです。
まとめると、
人間の本能(感情)でトレードをすると、100%トータルで負けます。損失の方が大きくなってしまう流れになってしまいますから。
だからこそ、ルールによって自分をコントロールすることが大事なんですね。
プロスペクト理論にやられてる代表例が、建値ストップ
この心理があるせいで、例えば「建値ストップ」などという、全くもって理にかなっていないことをやってしまったりするんですね。
以前は私も、恐怖心から建値ストップ、建値決済をしていましたが、今は一切していません。しない方が稼げるからです。
「え??建値(より数pipsプラスの位置)にストップを動かすってマズイの??」
って思った人がいそうですよね。いや、きっといるでしょう。だってそーゆーことを書いてるブログがたくさんあるもん。
冷静に考えてみてくださいよ。
これについては、いつかちゃんと書きたいと思いますが、取り急ぎシンプルに書いておくと
エントリーした位置がストップを置く位置になるわけねーだろということです。
そんなことをしていたら、数pipsの微益で終わってしまうトレードが増えてしまうでしょう。 損失ばかり大きくなります。
ストップは、押し目買いロングならサポートの外側(スイングボトムの少し下)、戻り売りショートならレジスタンスの外側(スイングトップの少し上)に置くのが基本中の基本です。
フィボナッチでストップを考える場合も、前提としてサポレジの「外側」のテクニカルポイントにストップを置くのが基本です。
サポート・レジスタンスの「内側」にストップを移したら、利益を伸ばせずにすぐストップに引っ掛かってしまうということは、もう分かってますよね?????
建値ストップってのは、プロスペクト理論にやられてしまっている悪いポジション操作の典型的な例です。
安心感を得たいのだろうけど、その恐怖から逃げる行為こそが負け組ルートになります。今度、図を作ってちゃんと説明したいとは思っています。
じゃあ勝率が低くてもFXで勝てるのか?
勝てます。というか、相場の世界では、そうやって勝つ方がよっぽど簡単です。
トレンドは反転するよりも継続する確率の方が高いからです。具体的に言うと、価格が動いた時というのは、一方的に進む可能性の方が高いということですね。
トレンドの発生ですね。
プロトレーダーの誰もが「トレンドに乗れ」「トレンドフォローしろ」とか言うわけです。その方がトータルでプラスにしやすいからです。
そして私は、そのトレンドが発生してからの、押し目買い・戻り売りに徹するのが簡単だと延々と書いているわけです。たくさん図も作りましたし、時間軸の基本的なこととか通貨ペアの基本的な考え方についても書きました。^^;ブログタイトルのとおりです。
その辺は、ブログ右上にあるカテゴリから興味あるところを見ていただければと存じます。
要するに、勝率が高くてリスクリワード比が悪いトレードよりも、勝率が低くてリスクリワード比が良いトレードの方が、継続的に勝てる可能性は高い、というか、それこそが相場の法則を利用して勝つ鉄則です。
ただ、先ほども書きましたが、「建値ストップ」とかいう、恐怖から逃れて安心感を得るためだけのエグジットをしていると、リワードが小さくなってしまうので、残念な結果になります。
あー、また長くなっちまったよ。プロスペクト理論だけで1記事使ってもよかったかなー。
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