——今年で真山さんも20歳。ご自身の中では準備はできていましたか?
「自分としてはそんなに意識していなかったです。お仕事をしている中で、みなさんに、もうすぐ20歳だねって声をかけていただくことがあると、あ、私、そうなんだって気づくくらいで。周囲に言われることで、ああ、これは大事な節目なのだなって改めて認識する感じでした(笑)」
——エビ中みたいな、いい意味でとても無邪気なグループにいるとひとりだけ大人になるのってなんか勇気がいることですよね。ひとりだけ先にいかないといけない感じで。
「そうですね。ここ数ヶ月は、ライブとかでもセンチメンタルな気持ちになることが多かったかもしれないです。この曲をこんな気持ちで歌えるのは今しかないんだって思ったり……。エビ中って“中学生”をコンセプトにしているグループだから、気持ちの上で中学生時代から変わってない部分が私の中でたくさんあって、でも、実際には年齢は重ねているわけで、自分の中でもそれが半分半分なんです。その折り合いがすごく難しくて。だから、ちょっと反抗期です、今」
——反抗期?
「うん、多分やっぱり怖いんだと思います。だから、反抗している」
——大人になることに?(笑)
「そうです。まだ、夢見てたいよーって(笑)。やっぱりこれまでは、甘えてきたと思っているんで。家族にしろ、エビ中のスタッフさんにしろ、いろんな人に支えられて今がある。それが、20歳になったからってみんなが一斉にさーって離れていくわけじゃないことはわかっているんですけど、でも“真山は大人だから”って区切られるのかなって思うと、それがちょっと怖い。ハタチってなんかすごく現実的じゃないですか。私、アニメ好きだし、基本的に非現実の住人なので(笑)。急にリアルな大人になれって言われて大丈夫なのかなって、やっぱり不安ですよね」
——でも、20歳になるとできることも増えるし、大人になった分、自由になるみたいなイメージもないですか?
「ああ、それはあります。お酒だとか解禁される、ワクワクする部分ももちろん感じています!」
——お酒はやっぱり試してみたい?
「そうですね。私のお父さんが九州出身でお酒強いので、その遺伝で私もまあまあ飲めるんじゃないかなって勝手に思っています。ちょうど、今年の6月16日に梅酒をつけたんです。だから、まずはお誕生日に自分でつけた梅酒を飲んでみようかなって思っています」
——この人と飲みに行ってみたいとかありますか?
「あーりん!」
——おお、ももクロ(ももいろクローバーZ)の佐々木彩夏ちゃん? 彼女も今年の6月で20歳になったんだよね。
「そうなんです。あーりんは、同じ事務所のスタダアイドルの中で唯一の同い年。グループとしては、あーりんのほうが先輩グループなんですけど、事務所に入ったのは私のほうが早かったり、なんかちょっと複雑なんです(笑)。それで、これまでどう話していいかわからなくて同い年だけどちょっと近寄れないところがあったんですけど、でもハタチになったし、これをきっかけに、もっと距離を縮めたいなって」
——いいですね!
「この間、あーりんから“ハタチ同士で飲みに行こうよ”って言ってもらって。実現したいです」
——2人でどこに飲みに行きたいとかありますか?
「え、なんだろう!? まだそういうのわからない(笑)」
——お寿司とか。2人でカウンター座っちゃうとか大人っぽいよね。
「うーん、でも、お寿司は校長(エビ中のチーフマネジャーさんのこと)が寿司職人を目指したいくらい寿司好きなんで、校長に連れていってもらいます!」
——そっか(笑)。
「あーりんとは、ふつうの居酒屋さんとか行ってみたい!」
——あー、いいね。2人で瓶ビールとか頼んで飲んでほしいです(笑)。
「瓶ビール? あの、茶色のやつ?」
——そうそう。
「お互い、お酌するやつだ!」
——そうそう!
「あれ、やってみたい!」
——ね、大人っぽいもんね。
「うん。そういう感じでフランクにあーりんと食事とかお酒を楽しみにいけたら、最高ですね」
——ほかにやっていたいことはありますか?
「私はアイドルなんだし、20歳まではいろんなことをセーブしようってすごく自制をしていたんですね。それをちょっとゆるく、大人としてのおつきあいみたいなものができるようになれたらいいなって思います。あとは、ひとりで海外旅行をしてみたい!」
——いいですね。
「この間、たまたまオフがあって、思い切って京都にひとり旅に出かけてみたんです。それが成功したから、次は海外かなって」
——どこか行ってみたいところはありますか?
「うーんと、まずは台湾(笑)」
——エビ中のライブとかで行っているのに?
「うん、まずは慣れているところからはじめたい(笑)。夢はヨーロッパ。イタリアにいってみたいです! 中学生のときに国を擬人化した『ヘタリア』って漫画にハマっていて。それにそれぞれの土地の豆知識が載っているんです。それでイタリアに興味を持ちました」
——エビ中の間では真山さんがハタチになることが話題になったりする?
「常に最年長ですからね。年齢ネタは定番です。もう10代じゃないんでしょっていじられるのは来年1年間続くでしょうね(笑)」
——20歳になってエビ中の活動をこうがんばっていきたいとかありますか?
「そうですね。まあ、20代になって中学生やっているとは思わなかったので(笑)。でも、あいか(出席番号6番:廣田あいか)が、よくインタビューとかで言っているんですけど、グループ名がそういうものなんだって世間に認知されることが大事なんだって。今、自分が20歳になって本当にそうできたらいいなって思っています。“私立恵比寿中学”っていうグループが確立していて、世間に認められていれば、“どこが中学生だよ”なんてつっこまれることはない。エビ中とはそういうものだってなれる。それくらいの強さを、このエビ中というグループにもたせたいですね」
Edit/Kana Umehara