入院生活51日目
椎間板ヘルニアの手術から5日目の火曜日、取り付けていたバルーンカテーテルの管が外れた。
そして、今日のリハビリ後に血栓予防で履いていた白いストッキングを脱いでよいと許可が出た。
この管が取れた事でついに手術で取り付けていた医療器具が全て取れたわけである。
手術の痕はもちろん痛むが、ヘルニアによる足と腰の痛みも取れて椎間板ヘルニアの症状が大幅に改善した。
体が軽くなったようだ。
「こんなに体が軽いし、もしかしたら空が飛べるかも」
って毎日来てくれている嫁に言ったら、
「手術から5日も経っているのに、まだ麻酔が効いてるなぁ」
と呆れていた。
術後を思い出す
体についている医療器具がなくなったわけだが、手術直後には様々な種類の医療器具が取り付けられていた。
- 点滴
- 血栓予防用のハイソックス
- 血栓防止用の空気圧マッサージのポンプ
- 自動血圧計
- 脈拍・酸素濃度計
- 尿道のバルーンカテーテル
- ドレーン管(手術部からの出血を排液する管)
- 心電図のセンサー
- 酸素マスク
名前はあっているかわからないが、これだけの医療器具がついていたわけである。
すごく嫌だった。
この時、オレは嫁にこう言った。
「あっ、これ、この感じ、アップルのおじさんの言ってたやつや・・・」
スティーブ・ジョブズの闘病生活
2011年に膵臓癌(すいぞうがん)が原因でこの世を去ったアップルの創業者であるスティーブ・ジョブスをふと思い出した。
ウォルター・アイザックソン著のスティーブ・ジョブスの自伝ですい臓ガンでの入院の事も書かれていた。
入院し、検査や治療のために取り付ける医療機器に
「ダサい」
「デザインが最悪」
「使い勝手が悪すぎる」
と文句を言って付けなかったり、取り付けた器具を医師や看護師の指示なしに取り外していたそうだ。
酸素マスクのデザインが最悪だと言って付けなかったと書かれていたように記憶している。
世界を変えた偉人は恐らく世界一迷惑な患者だったに違いない。
詳しくは上下からなるスティーブ・ジョブスの自伝を読んでほしい。
- 作者: ウォルター・アイザックソン
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医療器具
あまりにも横暴だったスティーブジョブズのいう事だから、すべてを間に受けているわけではない。
しかし、例えば今の酸素マスクって考えに考え尽くされたデザインなのかな?
酸素マスクを付けた時に息苦しく感じた。
鼻は当たって痛いし、空気穴は小さい。
こんなものだよと言われればそれまでだが、もっと勝手のよい酸素マスクが開発されても良さそうなのに昔から変わらない。
あんなに重病だったにもかかわらず、そんな事を考えているとは凄いな。
勝手に解釈
「医療機器の見た目なんかどうでも良いじゃないか」 と思う人もいるだろう。
「デザインとは突き詰めるところ機能性である」
彼の名言である。
見た目ばかり重視して機能はどうでも良いというわけではない。
機能性を突き詰めればよいよいデザインになるんじゃないか?
多分こういう事なのかなと思う。
まとめ
病室で毎日使っているiPhoneの事や2017年6月にiPhoneを含めた新製品が発表されるのではないかと考えていたわけではない。
手術直後の体に取り付けたたくさんの医療機器を思い出し、そして、スティーブ・ジョブズの自伝医療器具の話を思い出した。
話は戻るが、今日の尿の管と白いストッキングを取って身軽になった。
医療機器を新しくデザインするなら是非、息苦しかった酸素マスクと、おっさんが履くキモい血栓用のストッキングを考えてほしい。
酸素マクスは取り付けても痛くないように、酸素を取り込めるように、見た目をカッコよく。
白いストッキングは白の中に黒いスネ毛がキモく見えないように黒いストッキングにする。(ストッキングが白いのに意味があれば申し訳ないが・・・)
と、偉そうな事を書いておしまいにする。