全国で相次ぐ高齢者ドライバーの事故(まとめニュース)

全国で相次ぐ高齢者ドライバーの事故(まとめニュース)
高齢者のドライバーによる交通事故が依然として後を絶ちません。事故原因として目立つのが「ブレーキとアクセルの踏み間違い」です。自動車メーカーの間では、運転ミスを防ぐ安全技術を標準装備とする動きが広がっています。今月22日までの1週間に起きた事故のニュースや、再発防止に向けた取り組みをまとめました。(日付は放送日)
(16日)
大分県日出町の東九州自動車道で、サイドカーが付いた大型のオートバイが道路脇のガードレールにぶつかり、運転していた68歳の男性が死亡しました。また、サイドカーに乗っていた65歳の女性もけがをしました。現場は片側2車線の直線道路で、警察が事故の原因を調べています。

(16日)
栃木県さくら市の交差点で、右折しようとした乗用車と対向車線を走ってきたオートバイが衝突し、オートバイを運転していた男性が死亡しました。現場は信号機のない交差点で、警察は乗用車を運転していた69歳の男性から話を聞いて事故の詳しい状況を調べています。

高齢者の事故相次ぐ

(16日)
大分県日出町の東九州自動車道で、サイドカーが付いた大型のオートバイが道路脇のガードレールにぶつかり、運転していた68歳の男性が死亡しました。また、サイドカーに乗っていた65歳の女性もけがをしました。現場は片側2車線の直線道路で、警察が事故の原因を調べています。

(16日)
栃木県さくら市の交差点で、右折しようとした乗用車と対向車線を走ってきたオートバイが衝突し、オートバイを運転していた男性が死亡しました。現場は信号機のない交差点で、警察は乗用車を運転していた69歳の男性から話を聞いて事故の詳しい状況を調べています。
(17日)
愛媛県内子町でデイサービスの送迎用のマイクロバスが横転する事故があり、乗っていたお年寄りなど9人が病院に運ばれました。現場の道路は山あいにあり、カーブや坂道が連続する区間で、マイクロバスを運転していた71歳の男性は「雨で落ち葉がぬれていてカーブでスリップした。ブレーキをかけたが横転してしまった」と話しているということです。
(18日)
和歌山市内の県道で78歳の女性が運転する乗用車が別の車に追突したあと歩道に乗り上げ、お年寄りの女性2人をはねました。このうち1人が頭などを打って死亡し、もう1人も骨を折る大けがをしました。当時、乗用車は信号待ちの車に追突し、蛇行しながら歩道に乗り上げたということです。
(18日)
岐阜県飛騨市で83歳の男性が運転する軽トラックがコンビニエンスストアの外壁などにぶつかりました。けがをした人はいませんでしたが、店舗のガラスが割れる被害が出ました。運転していた男性は「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と話しているということです。
(19日)
踏切での事故も相次ぎました。青森市では、JR津軽線の踏切の中で止まったトラックに貨物列車が衝突しました。トラックを運転していた81歳の男性は車の外に避難して無事で、貨物列車の運転士にもけがはありませんでした。現場は遮断機と警報機のある踏切で、警察はトラックを運転していた男性から話を聞いて事故の原因を調べています。

また、石川県中能登町のJR七尾線の踏切では、立往生した農業用のトラクターに特急列車が接触する事故がありました。トラクターは大破しましたが、乗っていた70代の男性は列車が来る前に逃げて無事で、「踏切を渡ろうとしたらトラクターが動かなくなり、遮断機が降りてしまった」と話しているということです。事故の影響で、七尾線は現場周辺の区間で1時間余り、運転を見合わせました。
(20日)
愛知県日進市のショッピングセンターの駐車場で89歳の男性が運転する軽乗用車が近くにいた女性をはねたあと、店の扉に衝突しました。はねられた女性は足に大けがをしました。運転していた男性は「車を止めようとしてブレーキとアクセルを踏み間違えた。事故のことはあまり覚えていない」と話しているということです。

(21日)
千葉県佐倉市で、道路を横断していたお年寄りの女性がタクシーにはねられて死亡しました。現場は見通しのよい直線道路で、70歳のタクシー運転手は「気がついたら前に人がいて、ブレーキを踏む間もなかった」と話しているということです。
(22日)
埼玉県入間市のショッピングセンターの駐車場で乗用車がほかの車に追突したあと、歩行中の女性をはね、さらに駐車してあった別の車2台に次々と衝突しました。この事故で、はねられた女性が死亡したほか、追突された車に乗っていた人など合わせて4人がけがをしました。事故を起こした乗用車の76歳の運転手は、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と話しているということです。

自動車メーカー安全技術の標準装備進む

(16日)
高齢ドライバーによる事故が相次ぐ中、自動車メーカーの間では、自動ブレーキやペダルの踏み間違いによる急発進を防ぐ機能などの安全技術を標準装備とする動きが広がっています。このうち「マツダ」は、国内で販売する新車について、ドライバーが希望する場合に付け加えることができる安全技術を今年度中にほぼすべての車種で標準装備にします。搭載されるのは、カメラとレーダーで前方の歩行者などを検知し、衝突のおそれがあると自動でブレーキがかかる機能や、ブレーキとアクセルの踏み間違いを防ぐ機能などです。また、「SUBARU」もことし5月から販売する新型のSUV=多目的スポーツ車に、自動ブレーキや、衝突時に歩行者を保護するエアバッグを標準装備にします。この会社では、すでに国内で販売する新車の8割以上に自動ブレーキを搭載していて、今後、対象車種をさらに広げる方針です。政府は、平成32年までに自動ブレーキの搭載率を90%以上にする目標を掲げていて、自動車メーカーの間で安全性能を拡充する動きはさらに広がりそうです。

免許返納を促す取り組み各地で広がり

(18日)
徳島県庁で、高齢ドライバーの事故防止策を考えるプロジェクトチームの初会合があり、運転免許の自主返納を促す環境作りについて話し合われました。今後、さらに検討を進め、免許を返納すれば公共交通機関の運賃の割引きや買い物でのサービスを受けられるよう、取り組みを進めることにしています。徳島県消費者くらし政策課の勝間基彦課長は「免許を返納したあとの支援態勢を県を挙げて充実させ、高齢ドライバーの事故を防いでいきたい」と話していました。
(17日)
長崎県営バスは、免許を自主返納した人に格安のバス利用券を販売する取り組みをことし6月から始めることになりました。対象となるのは、長崎市や諌早市、大村市などを走る県営バスのすべての路線で、免許を返納したことを示す証明書を提示すれば、3000円で1か月、乗り放題となる利用券を購入できるということです。