子どもたちの本音

意外に思うかもしれませんが、発達障害の子どもたちは「本当は勉強がしたい」と思っています。「勉強する」というと堅苦しい表現になってしまいますが、「できた」と実感することで、本人のやる気が引き出されるのです。
これまで勉強が嫌いだと思われてきた子どもでも、勉強ができるようになり、成功体験を重ねることで、勉強が好きになった子どもや自分から勉強するようになった子ども達がたくさんいます。「できた！」という体験が子どものやる気を引き出します。子どもが何かできたときに「おお！すごいねー！」と褒めたら、何度も同じことをしてくれたことがありませんか？子どもはできることや褒められることをやろうとします。

 

勉強が嫌いになる理由

では、なぜ発達障害の子どもは勉強が嫌いになりがちなのでしょうか？
「できない」というレッテルを貼られることで、自信を失ってしまうのです。学校の授業が進むスピードと、自分が勉強している内容を理解するスピードが違うから、勉強することが苦痛に感じてしまいます。まずは、マイペースで勉強できる環境を作ってあげることが大事です。
勉強は分からないから「嫌い」になってしまうだけで、得意になれば「好き」に変わります。発達障害の子どもは自分の好きなことに対しては、大量の知識を持っていることがあります。よくあることとして、ゲームの攻略などが挙げられます。楽しくできれば、子どもは自信を取り戻してやる気になります。
では、どんな風に勉強するのが良いでしょうか？

「できた！」「わかった！」の積み重ねで自信を取り戻す

子どもがやる気になるのは「面白い」「楽しい」時で、そう思えるのは「できた！」「わかった！」がたくさんあるからです。勉強が苦手だと感じるのは「できない」からなのです。
「できた！」「わかった！」を重ねることで、自信を取り戻すことができ、勉強も進んでいくことでしょう。

学習のポイント

・短い時間の学習を、長い期間繰り返す
1つの内容を少しの時間だけでも、長期間にわたって学習するのが最も学習効果が高いのです。

・忙しい時間の合間でできる
集中力が続かない時には、細切れの時間でも勉強できる方が良いです。

・やる気がある時にできる
やる気がないときに無理矢理に勉強させてもダメです。やる気満々の状態の子どもは、その情報をすぐに吸収します。

・親子一緒にできる
親は、道筋を示してあげたり、目標を示したりするだけで良いのです。大事なのは、親が子どもに関心を示すことです。

 

できないことを受け入れる

発達障害があると、いくら努力しても困難なことがあります。最初からできないと諦めてはいけませんが、できないことを続けることは苦痛でしかありません。
「できないことはできない」と認めてあげ、できないことは、できることや得意なことで補えば良いのです。

 

親は長い目で忍耐力を持って

勉強で大切なことは、「短い時間の学習を長い期間で繰り返す」ことです。
親としては、すぐに結果を求めてしまいがちですが、ゆっくり時間をかけて学習していくのが大事なのです。

できるようになるまでどんなに時間がかかっても、できたことを褒めてあげましょう。
なかなかできなかったとしても、頑張ったことを褒めてあげましょう。