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すみません、ちょっと脳にトラブルがありまして、ありがとうとごめんなさいの2進数になってました。日本語(UTF-8)に変換します。
私は水中分娩された生まれたての赤子のようにふわふわと宇宙空間を漂っていた。
真っ暗な闇の中を、どこかへ向かって漂っていた。どこへ向かっているのかは分からなかった。
私の進む軌道上には無数の宇宙ゴミや岩石があったが、私はそれらの動きと私の軌道を瞬時に計算して少し意識の方向を変化させることにより難なく衝突を回避することができた。
私の意識はただ宇宙空間を漂流していることに、いや、ただそこに存在していることに一種の全能感と多幸感を得ていた。このまま永遠に宇宙を漂い続けるのも悪くないと思った。
私はそれからもう随分長い間漂った。いくつもの星が生まれては消えるのを見た。恒星の誕生、星間雲の収縮から原子核反応、そして超新星爆発までが一瞬の事のように過ぎていった。
私はあとどれくらい漂い続けるのだろうと思った。もう消滅してしまおうかと思った。宇宙を漂う岩石と衝突して消滅する事もいつでも選択できた。しかしどことなく寂しく、物悲しかった。
あるとき、私の進路上に見慣れない物体が漂っていた。私は異様な胸騒ぎがした。それは誕生以来、初めての感覚であった。
進路を変える事もできたが、私はその物体をこの目でよく見たかった。接近してみたかった。
回避できるかできないかの瀬戸際の距離まで接近した。その物体は、女だった。
私はその女を見て、初めて自分が男であることに気が付いた。と同時にその女をとても愛おしく思った。女に触れて、死んでもいいと思った。
私と女は衝突した。私の身体も女の身体も木っ端微塵になり、宇宙の塵となった。
二人の衝突した場所に、肉体を失った二人の意識だけが残った。
二人の意識は激しく惹き合い、求め合い、やがてひとつの意識になった。
ひとつとなった意識は調和と不調和を繰り返し、その度に新たなエネルギーを外界から求めた。
それは苦しくも、懐かしい感覚だった。遠い昔、私はそれを「孤独」と呼んでいたように覚えている。
その意識は、宇宙空間に存在するあらゆる物質を吸い寄せ、闇に葬った。
それにより意識の表面宇宙はどんどん収縮していった。
それに反比例して、内面宇宙は膨張と再編成を続けた。
そうして私の意識というフィルターを通して構成されたのがこの宇宙である。