TPPの首席交渉官に片上外務審議官起用を決定

TPPの首席交渉官に片上外務審議官起用を決定
政府は、25日の閣議でTPP=環太平洋パートナーシップ協定でアメリカを除く11か国での発効の可能性を探る議論が本格化するのを前に、空席だった首席交渉官に外務省の片上慶一外務審議官を兼務させる人事を決めました。
TPPに関する交渉などで日本政府の事務レベルの代表となる首席交渉官は、前任の大江博氏が、ことし2月、OECD=経済協力開発機構の大使に転出し空席となっていました。

しかし、TPPをめぐっては、アメリカを除く11か国での発効の可能性を探る議論が今後、本格化する見通しで、来月にはカナダで事務レベルの会合、ベトナムで閣僚会合が開かれることになっています。

このため政府は、次の首席交渉官に、日本がTPP交渉に参加した2013年当時に外務省の経済局長を務め、通商交渉の経験が豊富な外務省の片上慶一外務審議官を兼務させることにし、25日の閣議で決定しました。

片上氏は63歳。昭和55年に外務省に入り、日中韓のFTA=自由貿易協定で日本側の首席代表を務めているほか、来月予定されているG7サミット=主要7か国首脳会議では安倍総理大臣の補佐役を務めます。