【2017年度版】Webエンジニアでも最低限抑えて置きたい、SEO施策のまとめと実装

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Webエンジニアでも最低限のSEO知識を持っておきたい

ferretやphocaseを運営する株式会社ベーシックで働いており、
近々本格的にSEO施策を行うので、勉強がてらエンジニアが覚えておくべきだと思ったSEO周りの知識をまとめました。

この記事も書いていたら長くなってしまったので知らない部分をピックアップして読んでいただければと思います。

実装方法やSEO施策の詳細は貼ってあるリンクだけではなく、
別途Googleで検索するなどして複数の意見をインプットすることをおすすめします。

★この記事を読むとどうなるか

  • マーケター、ディレクターとのやりとりがスムーズになる。
  • 意図せず検索順位を下げてしまうコードに気づける様になる。
  • エンジニア側だけで動けるSEO施策を提案できる様になる。
  • なんとなくSEOの全体像をつかめる。

かもしれません。

【Google公式発表の施策をまずは正確に】

ウェブ上で検索すると様々な情報が出てきますが、最低限ここに書いてあることはウェブ上での法律なので絶対に守り施策を行いましょう。

検索エンジン最適化スターターガイド

ここに書いてあること以外にもGoogleが公式で発表している内容も複数ありますが、まずはこれを一読することをおすすめします。

★SEO施策の実装の前に1度確認すると良い公式情報

今から実装する分野に関する単語をSearch Consoleヘルプで検索すると、思わぬ仕様の見落としが見つかるかもしれません。

「画像」のaltタグを実装する場合であれば、実装の前に「画像」とSearch Consoleヘルプで検索してみることをお勧めします。
altタグにキーワードを詰め込みすぎてスパム扱いされることを防ぐことができるかもしれません。

Search Consoleヘルプ

Googleのモバイルサイトに対する施策

【モバイルファーストインデックス(MFI)】

2016年11月5日にGoogle公式からモバイルファーストインデックスに向けてという記事が公開されました。

概要:「今までPC向けページの内容でランク付けしていましたが、今度からSPサイトの内容も解析し、SPサイトの内容を重視してランク付けをします」

つまり今までの真逆

今後はSPサイトのSEO対策が重要になり、PCサイトは今のSPサイトと同じようにあまり見られなくなるようです。
そのため、MFI実装と同時に今はPCサイトに導入しておけば良い、リッチスニペットといった構造化データのSPサイト対応も必要になってきます。

2017年4月5日に開催されたNext10x ConferenceカンファレンスでGoogleのエンジニアは年内の導入を”目指している”との発表がありましたが導入時期は未定です。

MFI導入以前(現在)
PC検索 : PCサイトの内容でランク付けした順位で表示
SP検索 : PCサイトの内容でランク付けした順位で表示

MFI導入後(時期未定)
PC検索 : SPサイトの内容でランク付けした順位を重要視して表示(PCをサイトを加味しないわけではない)
SP検索 : SPサイトの内容でランク付けした順位で表示

★影響を受ける可能性のあるサイト

  • PCとSPのサイトを別に用意していて差異が大きい
  • 軽量化のためPCにあるがSPにない情報が多い
  • PCサイトのSEO施策はやっているが、SPは何もやっていない
  • ヘッダーフッター以外のメインコンテンツが異なる
  • HTMLの構造が異なる
  • SPサイトの表示速度が遅い

->レスポンシブデザインやダイナミックサービングを用いてサイトを構成している場合は問題ない。

ちなみにそもそもSPページが存在しない場合は、もうすでにモバイルフレンドリーテストに落ちてSEO評価の低下につながっているはずです。

参考:構造化データを設置するのはどのページ? モバイル向け?、PC向け?、AMP?

参考:Google、モバイルファーストインデックスの導入予定を正式発表。スマホ向けページを検索の評価対象に。SEOへの影響は?

★影響を受けないと予想されている項目

  • AMP対応は今まで通りの実装でも大丈夫
  • canonicalやalternateはGoogleがよしなに対応してくれそう
  • ハンバーガーメニューなどの非表示コンテンツも低評価にはすぐには繋がらない

参考:モバイルファーストインデックス(MFI)のGoogle公式情報と、不安な方のための事前準備と対応手順(仮)

【モバイルフレンドリー】

2015年4月21日からスマートフォンデバイスでサイトを利用する場合のUI、UXも検索順位に関わるようになるとGoogleから発表がありました。

携帯端末での検索の掲載順位にのみ影響する
世界中のすべての言語で検索結果に影響する
ウェブサイト全体ではなく、個々のページが対象となる

モバイルフレンドリーでない場合検索順位などの低下につながり、ECサイトなどの場合売上に直接関わってきます。

下記サイトにて、サイトがモバイルフレンドリーかどうかを確認することができます。
モバイルフレンドリーチェック

★チェック項目

  • 適切なフォントサイズ(16px以上)か
  • モバイル用のviewportをmeta要素に指定しているか
  • リンクの間隔が狭すぎないか (誤操作防止)
  • サイトコンテンツが画面内に収まっているか
  • 最低限3秒以内に表示される (3秒経過時で40%のユーザーが離脱)

上記で満たせていないものがあると検索順位が低下している恐れがあります。

★モバイルフレンドリー対応と再クロール依頼

GoogleSearchConsoleを用いることで、上記のチェック項目の中でできていない部分が具体的にわかります。
Googleモバイルフレンドリーチェック

問題点を解決した後、GoogleにそのURLの再クロールをリクエストすることができます。
詳細は公式の文章があるのでそちらを参照ください。
URL の再クロールを Google にリクエストする

★その他のUXの観点から満たしておくと良いポイント

  • サイトのファーストビューが1秒以内に表示されるか(Google推奨)
  • 画像サイズをPCサイトと別に用意し軽量化する
  • ライブラリなどの長いコードを短縮するツールYUI CompressorやJSMInを使う
  • タップ可能なコンテンツは48px以上に設定する

PageSpeed Insightsでサイト表示速度を確認することができます。

★インタースティシャル広告

インターステシャル広告とは目的のページに行くまでに表示されてしまう以下の画像のような広告をさしており、適切に使用していないサイトに対して2016年11月からGoogleはペナルティーを加えるようになりました。
image
引用:https://london3.jp/2014/12/skip/

★評価低下につながる用途

  • メインコンテンツを覆うポップアップ(モーダルを含む)
  • メインコンテンツにたどり着く前に表示される上記画像のような広告
  • ファーストビューに大きく広告を配置しスクロールしないとメインコンテンツを閲覧できないようにすること

★評価に影響しない用途

  • Cookie使用許諾ポップアップ
  • 法律に基づき表示されている年齢確認ページなどの表示
  • 特定ユーザーのみの閲覧可能にするために用意された、ログインページなどの表示
  • 画面を大きく占有しないポップアップバナー広告

またこの他にもGoogleとユーザーの対話の中で。

ポップアップ(広告)コンテンツの方が、それに隠れた本コンテンツよりも、Googlebotに優先される、といったリスクはあるのでしょうか?

という質問に対して、Googleは「その可能性があるのは確かだ」と答えており、
どちらにしろポップアップやモーダルによる広告の表示は今後使わない方針のほうが良さそうです。

【サイトマップの適切な設置とフィード登録】

Googleは海外のブログでRSS・AtomフィードとサイトマップXMLの両方を送信することを推奨すると通知しました。

RSS、Atomによるフィード登録とPuSHについて

RSSリーダーでおなじみのRSSやAtomフォーマットはサイトマップとして利用することが出来ます。

★サイトマップだけではなく、フィードを登録する利点

  • 直近で更新したURLのみが登録される
  • 通常のサイトマップよりも頻繁にクロールされる

直近で更新したページや作成したページをすぐにGoogleに伝えるにはクロール頻度が高いフィードを用いて伝える手段が有効です。

★PubSubHubbub(PuSH)によるリアルタイムインデックスの実現

この他にもページの変更時にすぐに変更をGoogleへ伝える方法としてPubSubHubbub(通称:PuSH)というリアルタイムインデックスを実現する方法もあります。

PuSH実装用の各言語のライブラリリポジトリ一覧

PHPで実装する場合はライブラリをDLし以下のファイルを利用
pubsubhubbub-php-master/library/publisher.php

publisher.php
require_once './publisher.php' ;
$publisher = new Publisher('http://pubsubhubbub.appspot.com/');
$publisher->publish_update('http://example.com/article/1');

Googleに通知する際のurlをインスタンスに渡して作成し、publish_updateメソッドに更新したページのURLを渡してを叩くだけ。

サイトマップの登録

★HTMLサイトマップ

  • サイトに訪れたユーザーのためのサイトマップ
  • リンク切れがない様に常に管理
  • カテゴリごとに分類しておくと利便性が向上します

★XMLサイトマップ

検索エンジンにXML形式のサイトマップを提供することで主にインデックスの手助けとなります。
サイトマップの種類には以下の様なものがありSPサイトPCサイトの両方合わせて記述しましょう。

XMLファイルの種類 役割
sitemap.xml  サイト構造を示す、またモバイルサイトマップもこちらに記載する
movie.xml  動画コンテンツを検索に表示されやすくする
image.xml 画像コンテンツを検索に表示されやすくする
news.xml  Googleニュースに送信するファイルを定義
  • 各XMLファイルを適切に配置することでサイトインデックスの促進ができる
  • しかしクローラの巡回がそもそもない場合はサイトマップ以前に他の改善を行う必要がある。
  • SPサイトで .htaccessなどを用いて携帯端末以外を閲覧不可にしている場合はBotがクロールできないためGooglebot-Mobileを許可する必要があります。

実際にサイトマップを作成、送信する際はGoogle、サイトマップの作成と送信を参考にすると各種作成ツールやテストツールの紹介もあり、便利です。

★動画、画像サイトマップ

動画や画像などのクロールが困難なコンテンツに関しては別途動画、画像サイトマップを用いて、コンテンツの情報を渡す必要性があります。

作成方法としては新規に動画や画像だけをまとめたXMLでも既存のXMLに追加する方法でも良いのですが、
Googleサイトマッププロトコルの動画拡張機能を利用することで、タイトル、長さ、説明などをGoogleに伝えます。

また動画サイトマップを用いることで、検索エンジンで動画や画像を検索した際に動画が検索に引っかかる様になります。

movie.xmlの例
xmlns:video="http://www.google.com/schemas/sitemap-video/1.1"

ECサイトの運営を行っている場合などに画像サイトマップを利用することで画像から買いたい商品を探すユーザーにリーチすることができます。

HTMLタグの適切な使用と注意点

【Title】

TitleタグはSEOにおいて最も重要なタグで、必ずページ内に1つだけheadタグの中に記述する。

index.html
<head>
    <title>ページタイトル</title>
</head>
  • ユーザーが検索したキーワードと一致すると太字になる
  • ページごとに異なるタイトルが好ましい
  • 検索エンジンで表示されるのは32文字前後
  • titleタグに不要なキーワードを入れると、本来きてほしいキーワードの濃度が薄まる
  • ページの内容を推測可能なタイトル

検索エンジンで表示されるのは32文字、スマホで検索した際は24文字程度なので動的に生成する場合は気をつける。

ページの内容を推測できないタイトルにすると、本来来るユーザーの減少、タイトルと本文の不一致による評価の低下などを引き起こし、サイトにきたとしても求めている内容と異なるためすぐに離脱します。

【Description】

まずはじめにDescriptionを設定するとここに表示される文字が変更されます。
descriptionは検索結果に表示されるタイトルのしたの説明文に利用されます。

ユーザーが求めている内容をDescriptionに記述することで、この検索結果上でのクリック率に寄与します。
ただ検索順位ランキングの評価要素としては弱いようです。

またDescriptionは明示的に記述せずとも、基本的にGoogleが自動でDescriptionを作成して表示する。
Googleが作成したものよりも、正確に情報が伝わると判断された場合のみ設定したDescriptionが反映されます。

  • Googleは動的にdescriptionを作成することを推奨
  • ページごとに異なる内容にする
  • タイトルタグと整合性をとる
  • 124文字前後までしか表示されない、重要キーワードの省略に注意
  • スマホでは80文字、伝えたいことは80文字以内にまとめる
  • 正しい文章である必要はない、タグや特徴といった明確な情報を含める

チェックツールを使うことで正確なdescriptionがつけられているか確認することができます。

メタディスクリプション(meta description)評価チェックツール

【h1】

h1スパムが流行したため現在はGoogleが評価を下げましたが、検索結果にh1タグの文章を引っ張ってくることがあるなど、引き続きSEOとして重要です。

  • 各ページ固有のh1タグを設定する
  • Googleは正式に複数設置しても良いと言っているが、何が主として言いたいことなのかブレるため非推奨
  • h1タグに画像を設定してもよい

nofollowはリンク先を評価しない場合につけるもので、ページランクをリンク先のページへ渡さなくなります。

/iphone6/?color="white"
<h1>
  <img src="/images/iphone6_white.jpg" alt="女性に人気の白いiPhone6スマホケース一覧" />
</h1>

ページのh1タグとして認識されるのでalt属性(代用テキスト)には適切な文章を記述しましょう。

Qiitaにおけるh1タグは # 1つの表題に当たります。
またこの記事を自社ウェブサイト上で公開する際は、本当は複数の記事に分けたいところです。
=>h1を複数設置するならページを分けた方が見やすいかもしれません

★キーワードを伝えるTDH(Title Description H1)

TDH(Title Description H1)の全てに狙いたいキーワードが入ることでGoogleに初めて適切にキーワードが伝わる様になります。
そのため、動的にこれらを生成する場合はこの3箇所全てにキーワードが入っているか考慮する必要があります。

【imgタグとaltの注意点】

画像や動画といったコンテンツに対してalt属性をつけることで、視覚障害者(読み上げ機能を利用している)やネットワーク回線の遅いユーザーにも情報を提供でき、Googleからも高評価を得られます。

以下ソースコード、GoogleSearchConsole画像についてからの引用

不適切な利用方法
<img src="puppy.jpg" alt=""/>

<img src="puppy.jpg" alt="子犬 犬の赤ちゃん 
小さな子犬 レトリーバー ラブラドール ウルフハウンド 
セッター ポインター ジャックラッセル テリヤ 
ドッグ フード ドッグフード 安い 子犬の餌"/>

altタグにキーワードを詰め込むことはスパム(キーワードの乱用として認識される場合があり推奨されません。

最適
<img src="puppy.jpg" alt="子犬"/>

<img src="puppy.jpg" alt="持ってこいをするダルメシアンの子犬"> 

できれば単語だけではなく画像そのものを見なくても理解できる文章にする必要性があります。

★その他画像の推奨項目(必須ではない)

  • ファイル名とaltの説明を統一すること
  • スペーサーなどはaltを設定しなくても良い
  • 画像とその画像の説明のテキストは可能な限り近くに配置すること。
  • 類似する画像は同じディレクトリに保存するべきである。 例:成人向け画像は別ディレクトリにとGoogle公式発表
  • 同じ画像が複数のサイトで利用された際に、Googleにできるだけ多くその画像の情報を伝えておくことで、このサイトの画像がオリジナルの画像と識別してもらうことができるようです。(効果は不明)

★同時に知っておきたいクローラビリティとインデクサビリティの話

【クローラビリティ】
GoogleBotなどのクローラーがサイト内を巡回する際の、巡回のしやすさであり、以下が求められます。

  • 適切なHTMLでの記述
  • コンテンツ同士のURLの結びを適切にし、サイト内をくまなく全てクロール可能な状態に保つ

クローラビリティーを向上させる施策一覧「ferret」

【インデクサビリティ】
GoogleBotなどのクローラーがサイトに訪れた際に画像や音声、動画に対して適切な代替コンテンツ(altタグ等)を用意することで、どの様なコンテンか説明することで正確にインデックスできるようにすること。

【aタグ】

  • アンカーリンク(テキスト)を適切に設定すること。
  • アンカーリンクを適切に設定することでGoogleにもより伝わりやすくなります

クローラビリティーを損なう実装

  • javascriptでのリンク移動(Googleもある程度は認識できます)
  • フォーム送信によるサイト内検索
  • FLASHを用いたコンテンツのリンク

このような実装はクローラビリティーを低下させるため、可能な限り静的なaタグのURLも配置しましょう。

【rel="nofollow"】

nofollowはリンク先を評価しない場合につけるもので、ページランクをリンク先のページへ渡さなくなります。
以前はmetaタグに記載していましたが、ページ全体にかかってしまうため、現在ではaタグに記載します。
またGoogleBotはリンク先のページも辿り、そのサイトの評価も行うためリンクを貼る祭はそのリンク先のページが信頼できるページかも加味する必要があります。

★以下のようなサイトへのリンクはnofollowを推奨します

  • ユーザーが入力可能なコメント欄や掲示板
  • ブックマークサイトへのリンク
  • ランキングサイトへのリンク
  • お金を払ってレビューなどをしてもらう際のリンク
  • アクセスカウンターなどのウィジットの下に記述されている powerd by ...のリンク(見落としがち)

Googleミューラー氏曰く、お金を支払ってもらって張ったリンクに関してもnofollowをつけたほうが良いそうです。

nofollowが付いていれば、ペイドレビュー(金品の見返りとして書いたレビュー)だとアルゴリズムで認識できる。本当のレビューなのか頼まれたレビューなのかを区別できなかったとすると、すべてのリンクを無視しなければならなくなる。これはもっと良くない状況で、Googleは避けようとしている。だからnofollowを付けてほしい。

★注意したい自社サイトに悪影響を与える可能性があるリンク

  • ユーザーから見れない位置にある、クリックできないといった隠しリンク
  • 相互リンク支援サイトとのリンク
  • Googleから悪質と判断されているサイトへのリンク

基本的な考え方として、そのリンクがあることでサイトが使いやすくなるのかを基準に持って貼りましょう。

【robots.txtで不要なクロールをさせない】

以下の様な場合はそのページをクロールさせない様にrobots.txtで指定する必要があります。

  • 流入はあるがサイト内で量産されている低品質ページ

robots.txtはサイトのルートディレクトリに配置することでbotが自動的に読み取ってくれます。

robots.txtの例
User-Agent: *
Disallow: /*/matome/
Disallow: /ajax/*.json
Disallow: /image/
Disallow: /search

また公式のツールを用いることでrobots.txtの検証を行うことができます
Google robots.txtテスター

【rel="noindex"】

意図的にGoogleなどの検索エンジンの検索結果に表示されないようにします。

更新のタイミングはサイトがクロールされたタイミングで、表示や非表示の変更を行ったとしても実際に反映されるのは次回GoogleBotなどからのアクセスのあったタイミングになります。

★robots.txtとの違い

robots.txtはそのページのクローリングも禁止します。
noindexは適応後もサイトへのナチュラルリンクやソーシャルシェアが多い場合SEO評価が残り、そのサイトに貼られたリンク先へ評価は渡されます。
そのページ内に張ったリンク先に評価を渡したくない場合はrobots.txtでクロールを禁止する必要があります。

★noindexの主な利用用途

  • 低品質なページに対してnoindexをつけ、低評価を受けないようにする
  • robots.txtで設定するまでもないページ
  • 404ページ(status404を返していても一応設定する)
設定方法
<meta name=”robots” content=”noindex”>

★インデックスステータスの確認方法

Googleのwebmaster tool(サーチコンソール)のGoogleインデックスから確認することができる。

Googleインデックス数

意図せず動的に作成しているページがインデックスされ、「著しくインデックスページが増加した結果SEO順位の低下した」といったことが起きないように定期的に確認すると良い。

【リッチスニペットを表示させる】

schema.orgで公表されている構造でマークアップすることで、Googleの検索結果にリッチスニペットとして表示されるようになる可能性が上がります。

リッチスニペットとは検索結果に表示される画像や評価などである。

現状は評価に関係ないものの、リッチスニペットを検索順位の評価要素に加えるかもしれないとyoutubeでのハングアウト動画でGoogleのJohn氏が言っております。

記述方法は以下のような形になっており
itemtypeでGameとCorporationを利用していますがその他の種類はhttp://schema.org/で調べることができます。
検索結果から詳細に入り、canonicalURLと書いてあるものがitemtypeに対応するものになります。

snipet.html
<section itemscope itemtype="http://schema.org/Game">
    <h1>モンスターハンターゲームシリーズ</h1>
    <span itemprop="name">モンスターハンターダブルクロス</span>
    <p itemprop="description">6大メインモンスターがいる最新モンハンシリーズ</p>
    <div itemprop="author" itemscope itemtype="http://schema.org/Corporation
">
    <p itemprop="name">CONAMI</p>
    <p itemprop="email">example@conamikan.jp</p>
    </div>
</section>

詳細な実装方法に関してはschema.orgで構造化マークアップせよ!の記事が参考になるかと思われます。

URLについて

【ソフト404】

statusコード200の状態で、このURLは存在しませんという内容のページを表示することをソフト404といいます。

公式にGoogleウェブマスターツールにてソフト404レポート機能があるのでそれで確認ができます。

googleSearchConsoleのクロールエラータブの中にあるメニューのソフト404で確認することができます。

また、開発者ツールの「networkタブ」からも確認することができます。

開発者ツールのネットワークタブのステータス

最新のGoogleBotはソフト404を見分けられおり、公式にソフト404のページがあることによるペナルティーは与えないと明言している。

★結論、急遽対応する必要は無いができればやったほうが良い

  • 基本的には異なるURLで同一コンテンツをstatus200で返しているが同一コンテンツとして扱われない
  • そのためソフト404があっても緊急で直す必要はない
  • Googleは「綺麗に取り払うことに越したことはない、そのためにソフト404を検出できるツールを作った」と発言している
  • ソフト404認識されずインデックス、重複コンテンンツ扱いされる可能性が無いとは言えないので対応したほうが良い
CakePHPの1例 =>notFoundExceptionをちゃんと投げることで404コードが帰る(他の実装方法もたくさんあります
throw new NotFoundException();

海外SEOブログ: ソフト404が原因でGoogleにペナルティを受けることはあるのか?

【URL正規化】

URLはブラウザがよしなに理解してくれるため、異なる書き方をしても同じページが表示されるようになっていることが多くあります。
しかしGoogleなどの検索エンジンは異なるURLで同じコンテンツを表示している場合ペナルティーを与えることがあり、この対策としてURLの正規化を行う必要があります。

★正規化によって恩恵を受けられる例

前 提:wwwのありとなしでは別ページとして認識される
問 題:せっかくの被リンクもwwwありとなし、バラバラに貼られてしまうと評価が分散されてしまう
解決策:予め、wwwにアクセスされたらwwwなしのページに301リダイレクトをしておく必要がある。

★301リダイレクト

  • HTTPステータスコード一覧をまずはご覧ください(wiki)
  • 永続的にURLが変更されたことをGoogleに伝えることができるので、URL変更の際には必ず実施。
  • Googleロボットは転送先にインデックスを引継ぎ、301転送元の内容を読むことができなくなる。
  • サイトの価値の大半をリンク先のURLに渡すが全ては渡さないため、サイトの価値が元に戻るまでセッションが減少する可能性がある。
  • 301リダイレクトの設定を行ってからサイトがクロールされるまで1ヶ月かかる可能性がある

★対応例(両方ともcanonicalでも良い)

  • wwwの有無を301転送で統一
  • index.htmlまたは何もつけない、これも別URL判定されるので301転送で統一
  • ページネーション /search/?page=1 と /search/ で同じ内容を表示する場合
  • /search/ と /search といったディレクトリ階層の表示ルール

開発時の注意:ブラウザの機能によって一度特定URLから別URLに301転送を行うとキャッシュを削除するまでその設定が残り自動でページ遷移します。

【Canonical】

canonicalを利用することで、似た様なサイトコンテンツを複数配置した際に大本はここであるとGoogleに知らせることができます。
その他にもSPページ検索結果ページングなどサイト内に似たページが大量発生してしまう際に、1つのページに向けてcanonicalを設定することで、Googleの同一コンテンツによる検索順位の低下を防ぐこともできます。

PCとSPページを別途用意している場合のcanonicalの設定例
<head>
  ...
  <link rel="canonical" href="http://www.example.com/" />
  ...
</head>

またcanonicalと下記で説明するalternateは同時に利用することがあります。

★Canonicalの具体的な対応例

  • 検索結果ページなどは内容が似てしまうことが多いため設定することが多い
  • モバイルページのURLを別途用意している場合もページコンテンツが同様になりやすい
  • GoogleAnalyticsなどの計測用URLの対応も必要
  • 複数のサイト(外部、内部問わず)で同じ内容のコンテンツをウェブ上で公開する場合も注意
  • どうしても301転送が使えない場合
  • ミラーサイトを用いて負荷軽減を行う場合(ミラーサイトは代表的なスパムの一種なので非推奨)

Googleは外部URLでもcanonicalが有効になります。
またミラーサイトを用意して負荷軽減を行うのはあまり推奨されませんAWSの場合はELBなどを用いて負荷分散を行いましょう。

【Alternate】

alternateはGoogle翻訳曰く「代わりの」という意味で、基本的にcanonicalと1:1対にして利用します。

主な用途はSPページ他言語対応ページなどで、同一の内容で異なるURLでのペナルティー「同一コンテンツ」と見なされてしまうのを回避できます。

example.com
<head>
  ...
  <link rel="alternate" href="http://sp.example.com/" />
  ...
</head>

alternateを用いて「このPCページの代用ページはsp.example.com」と記述した場合。
canonicalを用いて「このSPページの元ページはexample.com」とSPページからcanonicalを以下のように設定します。

sp.example.com
<head>
  ...
  <link rel="canonical" href="http://example.com/" />
  ...
</head>

canonicalが多数のページのオリジナルを指定する 多:1 という構造に対し。
alternateはcanonicalとalternateで互いに参照し合う 1:1の構造になります。

canonical属性とalternate属性を使ってスマホサイトの存在を適切に伝える方法

【クローキング】

  • GoogleBotとユーザーに見せる情報を異なるものにするのは禁止されており表示順位に関わります。
  • またPCでアクセスした際は「スマホでアクセスしてください」と書いているが、UAがスマホなら正常に見えるといったページはクローキングになる可能性があります。
  • またサイトがハッキングされた際にクローキングを仕込まれることがあるため、不自然な動作やログを見つけた祭は再度デプロイ。

【URLを考える際に念頭に入れておきたい 永続化の観点】

検索エンジンはそのURLがどれだけ長期間安定してユーザーに情報提供していたかを検索順位に反映させているため、301転送を用いることでサイトの保つ価値の大半を新URLに転移させることは一応可能ですが、持っている評価を全て渡せるわけではないです。

★URL設計時の確認事項

  • 拡張子 .php などが入っていないか(CakePHPからRailsなどに切り替えた際URLが変わらないようにする)
  • ハイフンとアンダースコアが利用可能だがGoogleは単語をハイフンで区切るのでハイフン推奨
  • URLは全て小文字になる
  • 長さは短いほうが一応良い(下記に詳細解説)
  • ディレクトリ階層が深くなっていないか
  • キーワードを含むと良い(日本語可)
  • 普遍的に使い続けることができるURLで今後の施策も実行可能かどうか
  • 重複コンテンツが生まれないか

★URLの設計から重複コンテンツが生まれないか確認

以下の様なページは重複コンテンツを生むため、非推奨なURL設計です。
例:アニメのホームページ

  • 主人公一覧ページ
  • 全登場キャラクターの一覧ページ

主人公:山田さんのページは2通りのURLでアクセスできるのは重複コンテンツ扱い

主要人物一覧 heros/yamada.html
登場人物一覧 characters/yamada.html

同じコンテンツ内容で異なるURLという状態が発生しない様に設計する必要があります。

【URLの長さは長くても良い】

Googleのイリーズ氏がSMXにてURLの長さは短くても長くても良いと言っている。

www.suzukikenichi.com/blog/length-of-url-doesnt-matter-but-structure-does-matter/から引用
「URLの長さはランキングには関係しないがURLの発見に 役立つことがある」

SEOの評価の観点だけ見ればまったく関係ないのでいくら長くしても大丈夫ではありますが、IEが2084文字しかURLを扱えないのでそれ以下の方が良いです。
また、Amazonで感じる様にURLは短い方がシェアをしやすいため、被リンクのことを考えると短くするにこしたことはありません。

★URLのすすめ

  • URLは検索結果に表示されるため、コンテンツと関連した単語を利用する
  • 検索キーワードと一致した際に太字で表示される
  • 検索エンジンは単語をハイフンで区切るので、URLの単語はハイフンで区切るとよい

またGETパラメター ?color=2 などのパラメターはしばし削除されてリンクが貼られることもありますので長すぎると適切な被リンクを得られない可能性があります。

【ディレクトリ構造はあまり意識しなくて良いがリンク構造は重要】

★ディレクトリ構造が深いとクロールされないかもしれないが、SEOには関係ない

GoogleSearchConsoleのサイトマップの解説をみると、階層が浅いディレクトリから順次クロールを行うと記述があり、
階層の深い位置にあるどのページからもリンクされていないサイト内のページはクロールが遅れ、なかなかインデックスされない状態に陥ります。
開発者として重要なページには内部施策としてリンクを配置することを忘れない様にしたいです。

注意:GoogleBotのクロールのしやすさであり、SEOの順位には階層は関係ありません。

★リンク構造はSEOに関係ある

リンク構造とは簡単にいうと「何回クリックしたらそのページに到達できるか」です。
つまり重要なページは簡単にユーザーがアクセスできる状況を保つべきということです。

リンク構造が5階層以上深くなるとGoogleがページをインデックスするまでに時間がかかってしまいます。
基本的に4階層以下であれば問題ないようです。

参考:リンク構造とディレクトリ構造の違い

【パラメータ付きのURLは良いがしかし】

GoogleのJohn Mueller氏は静的なページがたくさんあるよりは、動的にパラメーターによってコンテンツの内容を変えた方がわかりやすくて良いと言っています。

不必要に静的化したURLよりもパラメータ付きURLをGoogleは好む

検索結果ページなどのパラメーターを用いてページの内容を書き換えている動的ページの場合は、上記で解説している通り同一コンテンツとして認識されてしまうことを防ぐためにCanonical設定を行った方が良い場合もあります。

【GETパラメーター過多によるインデックスの低下】

Googleは上記の【パラメータ付きのURLは良いのか?】で説明した通り、動的にURLを生成することを推奨しており、GETパラメターの解析も行っています。

しかしGETパラメーターが多い場合にインデクサビリティーが低下する可能性があります。

その結果インデックス数が低下し、検索結果に表示されなくなったという例があるため、GETパラメーターがあまりに長くなった場合はURL静的化を行ったほうが良い場合があります。

★URLの静的化

静的化とはGETパラメーターをなくし、URLの階層構造に含めることです。
以下に例を示します。

長い動的URL(色と素材とカテゴリー)
https://phocase.jp/iphone7/?color=3&material=3&category=cute

以上のようなURLだとパラメータが多くなる、以下のようにパラメーターが2個以下になるように静的化する。

改善:カテゴリーを静的URLに変更
https://phocase.jp/iphone7/cute/?color=3&material=3

★静的化する際のポイント

  • 不要なパラメーターを排除する
  • セッションIDをパラメーター管理しない
  • 構造化できそうなパラメーターは静的化を行う。
  • 静的化をする際には階層が深くなりすぎないようにする。
  • 意味のあるURLにするとよい(しなくても良い)

静的化を行ったところで階層が深くなりすぎ流ことによるクロラビリティーの低下を招いても本末店頭なので、GETパラメターと静的化のバランスが重要です。

★静的化の実装を簡単に行う

静的化するにあたり、システムを触りルーティングを切り替える方法もありますが。

簡単に実装する方法として.htaccessファイルの設定を書き換えることで簡単に静的化を行うことができます。

.htaccess
RewriteEngine On

RewriteRule http://phocase.jp/([0-9]+)/$ http://phocase.jp/?color=$1 [L,NC]

 Nginx でリダイレクト ( rewrite ) するには

サイトのコンテンツに関しての注意事項

【サイトのインデックス数が多いとSEOも強い時代は終わった。】

Googleは公式に不要なページ(低品質コンテンツ)の量産は無意味と明言しており、
内容の薄いコンテンツを大量に配置するのではなく1つのページの内容を濃くすることで価値のあるページと認識させるべきです。

★評価されるサイト

  • このサイトにしか存在しない固有の情報
  • 画像や動画が多くわかりやすい内容
  • 理解するのに必要な情報量とロジックが記述されていること

以前までは検索エンジンにインデックスされているページ数が多いほど順位が高くなる時代もありましたが、
現代ではページが無駄に多く、尚且つ内容が低品質と判断された場合はサイト全体の評価に繋がってしまいます。

一応気休めかもしれませんがえぞりすSEOというサイトで現在狙っているキーワードに対して、自サイトにどのようなコンテンツが足りないかを判定することができます。

プログラムで動的にページを作成している際はすぐにページ数が増えるため、最大いくつのページが生成されるかを一応把握しておく必要があります。
例:スマホケース 赤色 iphone6 で検索できる際は 商材数×色数×機種数 ですぐに1000を超えます。

★対応と対策

  • GoogleウェブマスターツールのURLパラメータ機能
  • robots.txtによる不要コンテンツの、noindex化

日本語版検索品質ガイドライン

【ファーストビューに固有な有用コンテンツが存在するか】

サイトアクセス時にスクロールせずとも閲覧可能な場所をファーストビューと呼びます。

一般的に500×950pxの幅であり以下の点に注意する必要があります。

★注意点

  • 外部リンクを設置しない
  • SEO用のキーワードを適度に配置する
  • 画像にはaltで代用文字を入れ、ファイル名も画像と統一する。

使っているツール(一部)

検索されている単語を知るキーワードプランナー
その他にも検索されている単語を知るにはGoogleのオートコンプリートをみるといい
関連キーワード取得サービス
GoogleAnalytics
シミラーウェブ

便利なウェブマスターツール(SearchConsole)

  • googleBotの円滑なサイトクロールを手助けします。
  • 問題が生じているページを確認
  • XML形式のサイトマップをアップロード
  • robots.txtの作成と分析
  • title descriptionが正しく設定されているか確認可能
  • サイトに来訪したユーザーの検索キーワードがわかる
  • インプレッションはあるがクリック率が低いキーワードがわかる
  • その他GoogleBotのクロールに関する情報
  • Google検索結果に表示されたくないリンクの削除
  • サイトのガイドライン違反のチェック
  • 違反修正後の再確認リクエストの送信


https://www.google.com/webmasters/tools/home

参考サイト