久々にホリエモンこと堀江貴文さんの著書を読んだ。3月に発売された最新刊『すべての教育は「洗脳」である』。
本書はホリエモン自身「思い切って動き出したいけど動けない人たち」のための本だと述べている。
目標があるにも関わらず、何もできないでいる人の背中を確実に押してくれる一冊だ。
学校教育の「洗脳」が無意識のブレーキになっている
世の中には、やりたいことがあるのにも関わらず、あれこれ理由をつけて行動できない人がたくさんいる。その原因が、教育という名の洗脳というわけだ。
近代的な学校が、産業革命以降の工場の発展、国民国家の形成に伴ってできあがってきた歴史的背景を考えると、学校とは、従順な労働者や兵隊を育てるための機関だと解釈できる。
そのため、特に公立の学校においては、扱いやすい平均的な人間を育て、社会に納品することを重要視した教育が行われてきた。
結果として、真面目に教育を受けてきた人ほど、ざっと挙げられるだけでも以下のような「常識」を強く植えつけられている。
- 目上の人の命令には従わなければならない
- 他人と違う行動をとってはならない
- すべての教科で合格点を取らなければならない
- 一度やり始めたことは許可があるまでやめてはならない
- 卒業後は会社に就職し、働かなければならない
- 適当な年齢で結婚し、子供をもうけなければならない
ホリエモンはこれを「洗脳」であると喝破し、そこから脱却しなければ行動することはできないと説く。
「残業続きでしんどいけど、上司がうるさいから……」「もう30歳だし、世間体的にも結婚しないと……」と、自分の意志とは反対に、世の中の常識に合わせて人生を決めている人、周りにも結構いるのではないだろうか。
ブレーキを外したら人生めちゃくちゃ楽しくなった
思えば、僕も教育のブレーキによって、多くのことを我慢していた人間のひとりだった。
会社で上司から理不尽な命令をされたときも、「目上の人の言うことだから」と粛々と従い続けたし、何かを途中で辞めるのは悪いことだと思いこんでいたから、いくら仕事がつらくても毎日ちゃんと出社して、結局5年半も勤め続けた。
その結果、ストレスを溜め込んであやうく死ぬ寸前まで追い込まれたわけだ。
最終的に、「もう他人のことなんか知らん、自分のやりたいことだけ考えてやる」と決めたことで、海外に飛び出すエネルギーが生まれた。世間体や常識を一切無視して突っ走ることにした。つまりブレーキを外してアクセル全開の状態に切り替えたのだ。
誰にも相談せずに留学のための勉強を始め、必要な英語のスコアを取り、大学からの入学許可をもらい、会社に退職の意向を伝えた。身内も含め、他人の意見をまったく聞かず押し進めたので結構な修羅場になったりもしたが、反省はすれども後悔はしていない。
あのときブレーキを外してから、僕の人生はめちゃくちゃ楽しくなった。
目標通りニュージーランドでプログラマになれて、今では残業ゼロ生活を謳歌している。先日、無事に永住権も取ることができた。趣味の時間を楽しむ余裕もできたし、ブログを書き続けていたら、いつの間にか外部メディアへ寄稿させて頂く機会までいただけた。
5年前はまったく想像もしていなかった人生が、自分の手の中にある。
いったい何をあんなに我慢していたんだろう。振り返ってみると実に不思議だ。
学校教育は無意味になった。好きなことを思いっきりやろう
僕が子供の頃、親たちは「ファミコンばかりやってないで勉強しなさい」と口うるさく説教していた。そのほうが将来いい会社に就職し、高収入を得られたからだ。
しかし今は違う。ごく普通に勉強ができる人間よりも、ゲーム実況動画をYouTubeに投稿したり、ゲームのプロになる方が高い報酬を得られる時代になった。
これから先、豊かな人生を送ることができるのは、自分の好きなことを思いっきりやり続けた人だ。
周りの人からの声など無視してしまおう。自分のやりたいこと、好きなことに忠実になろう。一度きりの人生、やりたくもないことに時間を割くには短すぎる。
目標があるならすでにアクセルは踏んでいる。あとはブレーキを外すだけだ。その方法は、この本に全部書いてある。