口臭のケアはビジネスマンの基本
乳児はほとんど歯磨きをする必要がないと言われています。もちろん習慣づけとして行うママさんもおられますが、口内ケアの観点で言うならば歯磨きをしてもしなくても、それほど大差はありません。なぜなら乳児は唾液の分泌量が多く、唾液には殺菌力があるからです。
ところが成人したあたりから、口内の唾液量は減少していきます。個人差もあるでしょうが、20代も半ばになれば「起きた直後は口の中が気持ち悪い」と感じるようになります。子供の頃には見られなかった現象ですが、如実に唾液量が減って、寝ている間に口の中が渇くようになるからです。
そうした口の渇きを放置するのはもちろん、明らかなケア不足は口臭の原因になります。口臭はとてもデリケートな問題で、ニオイを指摘してくれる人は滅多にいないもの。自分自身、誰かに対して指摘するのは憚はばかられますよね。しかも自分の口臭がどれほどのものかを判断しづらいことも手伝って、もしかしたら口臭が強いのではと疑心暗鬼になって、自信を持って対面できない人も少なくありません。
でも、口臭はきちんとケアをすれば防げます。正しいケアを続ければ、過度に恐れることはありません。私のおすすめアイテムを参考にしながら、お口の中を清潔にしていきましょう。
【歯ブラシ】
歯磨きにかけるべき時間は3分が目安とされていますが、3分も磨き続けるのはちょっと長いですよね。だんだんと億劫になってしまうのも仕方のないことだと思います。
そこで私が提案したいのは超音波系の電動歯ブラシ。そもそも電動歯ブラシは高速モーターで駆動するため、人間の手でシャカシャカ磨くよりも何十倍の効果があります。たとえばマイカーを自分の手で磨く場合と、電動の洗車機を使う場合を比べてみてください。完了するまでの時間がまったく異なりますよね。時間がかからず効率的に磨ける電動歯ブラシを採用しない手はありません。
中でも超音波系は波動で汚れを落とすところが画期的。スイッチを入れた状態で水を入れたコップに浸けてみると、波動の広がりがよくわかります。一般的な歯ブラシでは物理的に届かなかった死角にも届くため、圧倒的に磨き残しが減るはずです。
【歯間ブラシ】
歯と歯の間や、歯と歯茎の間には思った以上に隙間があります。一日飲み食いすると食べかすが相当つまって、歯ブラシでは取り切れないことがよくわかります。しかも口内に残った食べかすは間もなく腐敗し、強いニオイの元になります。それらを除去するには歯間ブラシが役に立ちます。
すきっ歯だからそもそも食べかすがつまらないと過信している人でも、ぜひ一度試してみてください。そしてニオイを嗅いでみてください。きっと「このままじゃいけない」とショックを受けると思いますよ。
ただし歯間ブラシのやりすぎは歯茎を傷める可能性がありますから、夜に一度使うくらいで十分です。私は金属製の歯間ブラシだと出血したり歯を傷めることがあるので、いつもゴム製のものを愛用しています。
【マウスウォッシュ】
歯磨きをして、歯間ブラシも使ったら、最後にマウスウォッシュで口をゆすぐとさらに効果的。きれいに磨き終えた歯を上からコーティングされている感じがあって、とても快適です。実際、歯石除去のために通っている歯医者さんで「歯がきれいですね」と褒められるようになり、除去にかかる時間も3分の1以下になりました。
最近人気があるのは「L8020菌」が入ったマウスウォッシュ。L8020菌は虫歯のない健康的な子供の口腔内から取り出した乳酸菌で、虫歯菌や歯周病菌の繁殖を防ぐ効果があるとされています。口臭予防と虫歯予防のためにも、L8020菌入りのマウスウォッシュで口内環境を整えましょう。
個人的にはノンアルコールの低刺激タイプを愛用しています。マウスウォッシュは効果がある分、中には刺激が強くて口の中がピリピリするものもありますので、自分に合うものを探してみましょう。
【ドロップ】
歯磨きする時以外の口臭ケアとして、私が最近ハマっているのがドロップ。それもお菓子のドロップではなく、口内を殺菌する効果のあるメディカルドロップです。私は普段からポーチにしのばせています。
というのも外出先で歯磨きできる環境があればよいのですが、そうもいかない場合もあり、人と対面する直前の緊急策としてドロップをひとつ舐めています。(対面時には舐め終えるよう時間を逆算しながら)
唾液の分泌につながる清涼タブレットを口にするのも悪くないのですが、どちらかといえばタブレットのいい匂いで口臭をマスキングする、言わば口臭隠しみたいなもの。根本ケアとしてはやはり殺菌効果のあるドロップをおすすめします。リンゴ味なんかもあって、けっこう美味しいですよ。
【緑茶】
もうひとつ、緊急時に役立つのが緑茶。緑茶に含まれているポリフェノールには殺菌効果があるため、とっさの時の口臭予防に便利です。
緑茶のパッケージに「カテキン」の文字を見かけると思いますが、あれもポリフェノールの一種。カテキンは緑茶の渋みのことであり、すなわち濃い緑茶ほど含まれるカテキンの量は多くなります。口臭予防目的であれば高濃度カテキンの緑茶を口に含むとよいでしょう。
メディカルドロップを忘れ、駆けこんだコンビニで見当たらない時でも、緑茶ならまず間違いなく販売されているはずです。取引先に会う前に緑茶で口を潤しておく、そういう細部の気遣いがビジネスの成果につながるかもしれませんね。