4月24日

正しく知りたい!がん検診

早期に発見できれば治せる病気になってきた「がん」。早期発見につながるとされる「がん検診」ですが、種類はさまざま。どのがん健診を受けたらよいのか、最新の検査にはどういったものががあるのか、そして結果を受けてどうしたらよいのかまで、意外に知らない早期発見の最新情報をご紹介しました。

「受けた方がいい」がん検診とは?

がん検診とは、「健康で生活に支障がない人を対象として、その中からがんがある可能性が高い人を選ぶ」ものです。国は、6つのがん検診の受診を推奨しています。理由は、その検診を定期的に受診することで、がんによる死亡リスクが下がるという検証結果が出ているためです。
ただし、推奨する受診年齢や受診間隔を守らないと期待する効果が十分に得られない可能性があるため、注意が必要です。

「がんを見つければ“よい検診”」というわけではない

現在行われているがん検診の多くは、がんの早期発見につながるとされています。しかし、がんの中には「痛みなど症状が出てから治療をしても助かるがん」や、「発見しなくても命に関わらないがん」もあります。そういったがんを早期発見しても、不必要な治療を行ったり、過度な不安を与えてしまうことになります。そのため、「検診を受けてがんが見つかったから助かった人」が確実にいることが証明されている検診を受けることが勧められています。

がん検診やアミノインデックス検査での結果の受け止め方

血液を採取し、血液中のアミノ酸濃度を調べることで、がんになっている可能性の高さを調べる「アミノインデックス検査」。男性は5種類、女性は6種類のがんのリスクを判定します。『がんになっている可能性が高いとするC判定でがんがある割合』と、『がん検診で陽性になり、がんがある割合』をご紹介しました。
がんになっている可能性が高いという結果でも、実際にがんである割合はそれほど高くはありませんが、精密検査を受けることが勧められています。

乳房の超音波検査の有効性について

乳がんの検査として、勧められることも多い「超音波検査」。しかし、受診することで死亡率が下がるという結果はまだ十分に得られていません。
そこで厚生労働省が国家的プロジェクトとして立ち上げた「J-START」という比較試験。マンモグラフィのみ受けた女性グループと、マンモグラフィと超音波検査を併用した女性グループを長期的に追跡調査しています。その結果、併用したグループの方が、がんの見逃しが少ないというデータが集まりました。がんの死亡率が下がるかどうかの結果を、2027年以降に発表できるようにしたいとしています。

国が推奨するがん検診の費用について

がん検診の受診を推奨されている年齢・時期の方には、自治体から補助金が出され、割安な価格で受診することができます。(補助の程度は、お住まいの自治体によって異なります)

専門家ゲスト:斎藤博さん(国立がん研究センター社会と健康研究センター検診研究部部長)
ゲスト:玉ちゃんさん、益子直美さん
リポーター:古野晶子アナウンサー