学校給食センター建築工事における土壌調査結果について
桜井市学校給食センター建築工事(桜井市金屋)に先立ち、基礎設置予定位置を試掘したところ、残置残存物等と判断されるコンクリートの塊と鉄筋が出土しました。安全確認のために土壌調査を敷地内3か所(地表から1.7m、2.7m、6.3m)で実施したところ、そのうち1か所(地表から6.3m)で、ごく微量の基準値を超える有害物質が検出されました。
<結果の概要>
砒素及びその化合物
(溶出量試験) 0.025mg/ℓ 基準値0.01mg/ℓ以下
(含有量試験) 5mg未満/kg 基準値150mg/kg以下
<検出の原因>
火山国である日本では、基準値を超える砒素を含有する土壌に関する報告はしばしばみられ、一般的に自然由来の砒素に起因する汚染として取り扱われます。
土地の履歴および土壌調査結果により、調査地点3か所の内1か所(地表から6.3m)からしか検出されていないことで、自然由来の汚染土壌を他所から持ち込んだ(客土)ことに起因すると考えられます。
<周辺への影響>
砒素が検出された土壌は、第二溶出量基準である0.3mg/ℓを大きく下回る数値であり、土壌の入れ替えや汚染の除去を行わなくとも、工事中の土壌飛散防止と飲用調査を実施することで、健康リスクに対応できると判断されます。
周辺には飲用井戸はなく、健康被害が生ずる恐れはありません。
(参考)
土壌汚染対策法では、基準として、有害物質が溶け出して、その有害物質を含んだ地下水等を飲用することを想定した「土壌溶出量基準値」と汚染土壌を口や肌などから直接摂取することを想定した「土壌含有量基準値」が定められています。
◆ 土壌溶出量基準とは
土壌汚染があった場合には、土壌中の有害物質が地下水に溶け込み、この地下水を飲むことにより、健康に影響を及ぼすおそれが考えられます。
土壌溶出量基準とは、このような地下水経由の健康影響を防ぐために定められているもので、「体重50kgの人が70年間、毎日2Lの地下水を飲んで10万人に1人に影響が出る可能性のある濃度」と極めて低い濃度に設定されています。
第二溶出量基準とは、地下水等摂取によるリスクに係る措置の選択または決定材料となるものです。
◆ 土壌含有量基準とは
地表面の汚染土壌が、砂ぼこりなどとして口に入ったり、子供の土遊びにより誤って土が口に入ることなどにより健康に影響を及ぼすおそれが考えられます。
土壌含有量基準とは、このような汚染土壌の直接摂取による健康影響を防ぐために定められているもので、「汚染土壌の上に70年間居住し,6歳まで毎日200mg、6歳から70歳まで毎日100mgの汚染土壌を直接摂取したとして影響を及ぼす可能性のある濃度」と極めて低い濃度に設定されています。
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