様々なデザインのクルマが溢れかえる街中でもひと際目を引くコンパクトなクルマ。
ジュークが登場したことによって、それまで存在していなかったスポーツカーとSUVの間を取り持つクロスオーバーSUVという新たなカテゴリーが作り出されたのも今となっては懐かしい話題になってしまいます。
そのあとに同じコンセプトのクルマが次々と続いたことは、それだけ「エポックメーキング」だったということになるのでしょう。最低地上高はやや高めになっているものの、本気でオフロードに持ち出すようなクルマではないこのユニークなカテゴリー。登場以来7年目というこのクルマを今一度見直し、その魅力について探ってみました。
ディーラーへ到着
マーチやノートに使われているコンパクトカー用のBプラットホームをベースとし、スポーティさとSUVとしての走行性を両立させるコンセプトでジュークが登場しました。
タイプの異なるヘッドライトが3組もマウントされた独特な表情のフロントマスクはカエルか昆虫のよう。
ラリーカーの大型フォグランプをイメージしたヘッドライトが奥まった低い位置にあり、最近では珍しい丸形であることも、このクルマの印象付けに効果をあげているようです。
ただ好き嫌いが分かれるデザインでもありますね。
最初から万人向けというのではなく、ある程度マーケットを絞ったクルマ造りがされているということなのでしょう。離れて見るとコンパクトに見えるエクステリアも、近づいてみると結構なボユーム感があることが分かります。
車長が4,135mmと短いわりに車幅が1,765mmと意外と広く、決してスマートさに溢れるデザインではありません。
ボディサイズとは不釣り合いな17インチタイヤが使われており、エクステリアにも大きな影響を与えていることが分かります。
ボリューム感溢れる下半身はフェンダーが大きく張り出した足回りを強調するデザインが取り入れられ、以降のSUVにもイメージ的に大きな影響を与えたクルマになっています。
車幅のサイズの多くもこの「張り出し」のために使われ、車幅の割には意外と室内のサイズが狭くなっているのが特徴です。
リアのドアノブがボディ部ではなくCピラー上に設置され、しかも塗装で目立たなくしてスッキリした2ドアクーペ風に見せることにより、スポーティさが一段と強調されたデザインになっています。
ブーメラン形をしたユニークな形状のテールランプ。このクルマの個性はこんなところにも表れています。
このリアデザインは空力特性にも優れているのか、最新のプリウスにも同形のデザインが引き継がれているのは意外なところ。上半身と下半身のアンバランスさをこのテールランプで繋いでいるところなど、デザイナーの腕の見せ所なのでしょう。
着座位置が少し高くなるだけで前方の見晴らしがずっと良くなり、車幅の感覚もつかみやすくなるのは大きなメリット。室内はタイト感があり、カラダに密着するシートとも相まって、スポーティ感が感じられるインテリアになっています。
ただフロントガラスはあまり広くなく、またAピラーが大きくて太いことが一層その感を強くしているようです。
バイクのタンクをモチーフにしたというセンターコンソール部は各部に渡って曲面で構成され、他のクルマでは絶対に見られない奇抜なデザインになっています。
それでいて操作性や機能性など、クルマの基幹にかかわる部分はしっかりとまとめられているのは優れた部分。
ただブレーキレバーが助手席側にあるのはちょっと疑問なところで、操作するにも都合が悪く、ここは海外向けをそのまま流用したといわれても仕方のない部分になっています。
丸く奥行きのあるアナログメーターはスポーツカーを思わせるシンプルなデザインでまとめられ、さらにドラーバーの方向に向けられていて、視認性も良好。
後方視界が悪いのはデメリットになるものの、オプションのアラウンドビューモニターの表示がリアミラーに映るのは、なかなか便利な機能だと思います。
バイクのタンクをイメージしたというコンソール部は遊び心も満載。シフトノブ部もそれに併せて楕円形であるのがユニークです。
しかもエクステリアのみならず、コンソール部をはじめとするインテリアの各部、シートまでは自分好みのカラーリングが選べる「パーソナライゼーション」。
見られることを意識した90パターンものカラーリングの選択肢が用意されているなど、心憎い配慮がされています。このクルマが多くの女性に好まれていることも、こんなところに惹かれるのでしょう。
ナビ下部に設置されているIDC(インテリジェント・コントロール・ディスプレイ)もユニークな装備。IDCにはドライブモード(ノーマル、エコ、スポーツ)の3種から、走りの性格を選べるところが特徴です。
「エコ」は燃費重視の省エネドライブ、「ノーマル」は燃費とパワーの最適なバランスをクルマが選択してくれ、「スポーツ」を選べばエンジン回転数が常に2,000rpmに維持されてエンジンの応答性を高めるような設定になっており、なかなか楽しい運転を選べるところがこのクルマのミソ。
またエアコンを操作するスイッチとドライブモードが表示される設定で、スイッチ類はエアコンの時は白く、ドライブモードの時は赤く表示されるのが楽しさを増してくれています。
ただIDCの取り付け位置がいささか低く、見にくい点は残念なところです。
残念ながらデザインを優先したために後部座席にはスペース的に悪影響が。
後ろ席ウインドウも後方に絞られた形状となっているために、頭上空間も足元スペースも大人が快適に乗るようにはなっていないのは残念なところ。小さな子供を乗せるのであればともかく、大人用としては2人乗りと割り切った方がよさそうです。
コンパクトボディながら4人乗りともなると、荷物スペースに制約が出来てしまうのは致し方のないところ。しかもバックドアが傾斜していることもあって、活用可能なスペースが一段と狭くなってしまいます。
床面高さは地上から770mmとやや高め。
2列目シートを前傾させれば、奥行き800mm、幅が1180mmと、ゆとりのスペースが確保されます。またラゲージアンダーボックスはなかなかの広さで、いろいろと使えそうです。
ディーラーとの会話
トランスミッションもエクストロニックCVT-M7と呼ばれるものでして、パドルシフトになりますがマニュアル的な操作も可能になっています。ドライバーの操作に迅速に反応して、マニュアルの操作感覚とCVTの手軽さを同時に味わうことが出来るようになったものです。
見積書公開
見積もってもらったのは1600CCの2WDモデル。
本当はNISMO RSが欲しかったのですが、100万円も価格が高くなるとあってはちょっと無理なので、こちらを選びました。
モデル末期ということもあって、本体価格からの値引き額はやや多めの20万円。本体価格にはナビも含まれていることもあって、さらなる大幅値引きはちょっと難しいかも。
【おすすめ車】
ジューク 5ドアハッチバック MR16DDT 16GT 2WD エクストロニックCVT-M7 標準地仕様
【車種記号:FDPARUWF15UDAA-C-B】
ブリリアントホワイトパール(3P) ブラック(QABG)(\37,800)
アラウンドビューモニター&ディスプレイ付自動防眩式ルームミラー(\64,800)
【車両代】
メーカーオプション付車両本体価格 | 2,529,360円 |
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車両本体値引き価格 | -196,316円 |
付属品価格 | 285,246円 |
車両代合計 | 2,618,290円 |
【販売諸費用(課税)】
検査登録(届出)手続代行費 | 30,780円 |
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車庫証明手続代行費用 | 16,200円 |
納車費用 | 0円 |
下取車手続代行費用 | 7,560円 |
希望ナンバー申込手続代行料 | 0円 |
環境整備費用(自社処理) | 0円 |
査定料 | 7,020円 |
販売諸費用(課税)計 | 61,560円 |
【販売諸費用(非課税)】
検査登録(届出)手続預り法定費用 | 6,100円 |
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車庫証明手続預り法定費用 | 2,500円 |
下取車諸手続預り法定費用 | 500円 |
公正証書作成費用 | 0円 |
環境整備費用(委託処理) | 0円 |
廃棄車両処理費用 | 0円 |
下取自税 | 0円 |
PMP | 19,700円 |
ロードサービス関連費用 | 6,000円 |
販売車両リサイクル料金 | 9,610円 |
販売諸費用(非課税)計 | 44,410円 |
【税金保険料等】
自動車税 | 19,700円 |
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自動車重量税 | 36,900円 |
自動車取得税 | 69,100円 |
自動車賠償責任保険 | 40,040円 |
自動車任意保険 | 0円 |
税金保険料等計 | 165,740円 |
内)消費税・地方消費税等合計 | 198,507円 |
車両代合計 | 2,618,290円 |
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販売諸費用等合計 | 271,710円 |
下取車充当額 | 0円 |
リサイクル預託金相当額通知書計 | 0円 |
使用済自動車引取依頼書計 | 0円 |
お支払合計金額 | 2,890,000円 |
【付属品明細】
ETCユニット(HM12-SB) | 19,083円 |
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MM316D-W(メモリータイプ) | 173,000円 |
プラスチックバイザー | 20,263円 |
フロアカーペット | 19,440円 |
5 years coat | 53,460円 |
合計 | 285,246円 |
その時はそう思っていなくても、後で振り返ってみると「時代を変えたクルマ」だったことというのはままあることです。
このジュークも長い自動車の歴史の中にあっては、その一台ということになるでしょう。コンパクトSUVという新しいカテゴリーを提案したクルマとして、その背景が国内だけではなく海外市場もターゲットとするこのクルマであったことは、ある意味で必然的なことだったのかもしれません。
登場から7年が経ち、モデルチェンジの噂も出てき始めている現在においても、決して新鮮さを失わないままでいるこのデザイン。いかに先進性に富んだ卓越したものであったかが、今になって裏付けられているようです。
 
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