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 中国初の国産空母が建造されている中国遼寧省大連の造船所ドックで23日、注水作業が行われた。全長315メートル、幅最大75メートルとされる船体は灰色に塗装され、甲板上にあった作業用とみられる設備もほぼ撤去されている。中国共産党高官らが参加する進水式が近日中に行われるとみられ、装備取り付けや運航試験などを経て2020年ごろに就役する見通しだ。

 新空母は、旧ソ連の空母を改修して12年に就役した訓練・研究用の「遼寧」に続く2隻目の通常動力型空母。国防省の発表や中国メディアによると、大きさや形状は「遼寧」とほぼ変わらないが、各所に改良が施され、艦載機の搭載数も増える。南シナ海を管轄する南海艦隊に配備される可能性が指摘されている。

 23日は中国海軍の建軍記念日で、進水式があるとする見方も出ていた。空母が見える岸壁には市民ら数十人が集まり、新空母を背景に記念撮影をしていた。(大連=平賀拓哉)