10セクターの米国株ETFを設定しているバンガード
米国株は業種ごとにグループ化できます。これをセクターと言います。バンガードやブラックロック、スパイダーなどの大手各社はセクターごとに的を絞った「セクターETF」を組成しています。
ここでは、低経費率で定評のあるバンガードのセクターETFを紹介します。
米国株セクターETF一覧~バンガード~
ティッカー | 正式名称 | |
1 | VAW | 米国素材セクターETF |
2 | VCR | 米国一般消費財・サービス・セクターETF |
3 | VDC | 米国生活必需品セクターETF |
4 | VDE | 米国エネルギー・セクターETF |
5 | VFH | 米国金融セクターETF |
6 | VGT | 米国情報技術セクターETF |
7 | VHT | 米国ヘルスケア・セクターETF |
8 | VIS | 米国資本財・サービス・セクターETF |
9 | VOX | 米国電気通信サービス・セクターETF |
10 | VPU | 米国公益事業セクターETF |
バンガードは米国株を10セクターに分けています。昨今人気があるのは米国生活必需品セクターETF(VDC)や米国ヘルスケア・セクターETF(VHT)です。これは不況に強く、リターンが安定的だからです。
反面、原油安の影響を受けて米国エネルギー・セクターETF(VDE)は取引値が停滞気味です。リーマン後から2016年前半までは米国金融セクターETF(VFH)も取引値がふるいませんでした。しかし、2016後半から政策期待を受けて上昇をしました。
どのセクターを買っておけばよいということではなく、適宜分散させて投資を積み重ねていくことが安心・安全ということになります。そのために、バンガードなどETF組成を行う企業がどのような考え方に基づき、どのようなセクター分けをしているのかを知っておくことは有効です。
バンガード・米国株セクターETFの組み入れ上位3社
組入れ1位 | 組入れ2位 | 組入れ3位 | ||
1 | VAW | Dow Chemical(DOW) | du Pont(DD) | Monsanto(MON) |
2 | VCR | Amazon(AMZN) | Comcast(CMCSA) | Home Depot(HD) |
3 | VDC | Procter & Gamble(PG) | Coca-Cola(KO) | PepsiCo(PEP) |
4 | VDE | Exxon Mobil(XOM) | Chevron(CVX) | Schlumberger(SLB) |
5 | VFH | JPMorgan Chase(JPM) | Wells Fargo(WFC) | bank of America(BAC) |
6 | VGT | Apple(AAPL) | Alphabet(GOOGL) | Microsoft(MSFT) |
7 | VHT | Johnson & Johnson(JNJ) | Pfizer(PFE) | Merck(MRK) |
8 | VIS | General Electric(GE) | 3M(MMM) | Boeing(BA) |
9 | VOX | AT&T(T) | Verizon(VZ) | T-Mobile US(TMUS) |
10 | VPU | NextEra(NEE) | Duke(DUK) | Southern(SO) |
セクターETFごとの組み入れ比率トップ3社をまとめたものです。自分のポートフォリオと見比べてみると、偏りが分かります。
私の場合はこの中で、生活必需品セクター(VDC)に偏りがあります。また、全く持っていないセクターも散見されます。
米国素材セクターETF(VAW)、米国一般消費財・サービス・セクターETF(VCR)、米国金融セクターETF(VFH)、米国情報技術セクターETF(VGT)、米国資本財・サービス・セクターETF(VIS)などがそうです。
個別株投資の場合は、自分の好みに合わせてばかりいると偏りが生まれます。時々こういうセクターETFの組み入れと自分のポートフォリオを比べて、買いたい銘柄を考えてみても良いでしょうね。
バンガード・米国株セクターETFの資産総額・経費率
ETF純資産総額:単位10億 | 経費率 | ||
1 | VAW | $2.27 | 0.10% |
2 | VCR | $2.34 | 0.10% |
3 | VDC | $4.28 | 0.10% |
4 | VDE | $5.04 | 0.10% |
5 | VFH | $6.24 | 0.10% |
6 | VGT | $12.85 | 0.10% |
7 | VHT | $6.82 | 0.10% |
8 | VIS | $3.01 | 0.10% |
9 | VOX | $1.45 | 0.10% |
10 | VPU | $3.09 | 0.10% |
資産総額で見ると、米国情報技術セクターETFがずば抜けて大きいです。次に米国ヘルスケア・セクターETF、米国金融セクターETFと続きます。こうしてみてみると、米国企業が圧倒的な強みを持つセクターのETFの資産総額が大きいことに気づきます。
米国企業の強みは、情報技術、ヘルスケア、金融と言えそうです。ただ、だからと言って単純にこれらのセクターを買うと、割高である可能性もあります。期待値が株価に込められているからです。
自分なりの投資方針を持って、継続した投資を行っていくことが肝要であると言えます。
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