よく夕方のテレビ東京で流れていたCMというものがある。それが「ねるねるねるね」と「ケンちゃんラーメン」だ。それもかなりの長い間流れていた。この二つの商品名は、30年経ったいまも脳裡にやきついてはなれない。
しかしじつはこの二つを食べたことがない。頭のどこかで、どうせいま食べなくても、いつか食べられるだろう、こんなに長くCMをやっているのだから、というのがあったのであろう。
そうしていたら、いつのまにか食べずに現在に至ってしまった。もはやどこにも売ってはいない。かといって後悔しているのかというと、そうでもないのだが。しかしケンちゃんラーメンといえば、長い間CMでずっと”新発売”を謳っていたのに。
あのCMの新発売という言葉には、本気を感じさせた。いつも新鮮な気持ちでやっていますよという。そこにはロングセラー商品になるまでの、サクセスストーリーが隠されていたに違いないのだ。
だからこそこちらも、ずっと前から売ってるじゃねーかよーという”ヤボな”ツッコミを封印していたのである。しかしケンちゃんラーメンは、一時期話題になった”志村けん死亡説”を機に消滅したのである。嘘をついた。発売していないのは本当だが。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。