将棋 中学生の藤井四段が羽生三冠を破る

去年、史上最年少で将棋のプロ棋士となり、デビュー戦からの連勝記録を更新している愛知県の中学3年生、藤井聡太四段が、23日夜、インターネットテレビで配信された対局で、非公式戦ながら、トップ棋士の羽生善治三冠を破りました。
将棋の藤井聡太四段は、去年10月に史上最年少の14歳2か月でプロ棋士となる四段に昇段し、現役最年長の加藤一二三九段を破ったデビュー戦以来、公式戦では一度も負けることなく13連勝中と、デビュー後の連勝記録を更新し続けています。

その藤井四段が、インターネットテレビの番組が企画した非公式戦で、将棋界でただ1人、七冠独占を成し遂げたことのある羽生善治三冠に初めて挑み、23日夜、事前に収録された対局の様子が配信されました。

対局では、先手の藤井四段が、経験の差を感じさせない正確な指し手を見せて、徐々にペースをつかみました。

藤井四段はそのまま終盤までミスなく攻めきって、111手までで羽生三冠が投了し、デビュー間もない中学生がトップ棋士を破るという衝撃的な結果になりました。

対局のあと、藤井四段は「僕の立場で羽生先生と対局できることはめったにないことなので、ありがたいと同時に、緊張する気持ちもありました。実力は出し切れましたし、望外の結果だったと思います」と話していました。

敗れた羽生三冠は、藤井四段について、「攻守のバランスが非常によく、とてもしっかりしている将棋でした。今の時点でも非常に強いですが、ここからどれくらい伸びていくのか、すごい人が現れたなと思っています」と話していました。