「遺憾に思う(いかんにおもう)」という言葉の意味
○正しい意味
思い通りにいかなくて、心残りに思う。
×間違った意味
申し訳ないと思う。
政治家や役人の記者会見などで、よく耳にする言葉ですね。謝っていると受け取る人も多いですが、この言葉に謝罪の意味は含まれていません。「申し訳ありません」「反省しています」と言っている訳ではなく、単に「残念だと思います」「心残りです」と言っているだけです。
政治家や役人、経営者などの責任を追うべき人が、波風を立てたくない時や素直に謝罪したくない時、責任を回避したい時に使いたくなる言葉なんでしょう。
「心残りになる事なく」という意味の「遺憾なく(いかんなく)」や、「残念ではあるけど」という意味の「遺憾ながら(いかんながら)」という言葉もあります。
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「遺憾」という言葉の語源・由来
遺憾は、残念な気持ち(憾)を遺すという意味の漢語で、元代には存在していました。
安土桃山時代には日本に伝わっていましたが、広く使われるようになったのは江戸時代になってからです。
また、「遺憾ながら」「遺憾なく」という使い方は明治時代に現れました。