いよいよ本日2017年4月23日(日)にフランス大統領選 第1回投票が行われます。
結果がどうなるかはこれを書いている時点では結果すら分からないのですが…
では、その状態でテクニカル分析をしてみたら相場が読めるのかを検証してみたいと思います。
状況
- 開票結果が出る前に記事を書いている
- 4月21日(金)までの状態しかチャートが見えない
非常にシンプルな状況からの分析です。
念のため書いておくと、あくまでもテクニカル的にこういうことが考えられるということで、これを元にトレードしたら勝てるとか安全とかではありません。あくまでも参考程度にとどめておいてください。
では、早速フィボナッチでテクニカル分析をしてみます。
今回もいつも通りメジャーな通貨ペアであるユーロドル(EURUSD)とドル円(USDJPY)、ユーロ円(EURJPY)、それから今回の選挙で影響を受けそうなポンド円(GBPJPY)とポンドドル(GBPUSD)の5通貨ペアを対象にしていきます。
毎度のことではありますが、念のため書いておきますと、本記事で書いているレジサポやフィボナッチの起点と終点は管理人独自の見解によって引いているものなので、その点をご理解の上読んでください(引き方は人それぞれなので、それは違うといった意見はご遠慮ください)。
それでは、早速いきましょう。
ユーロドル(EURUSD)
起点:2016年12月20日の始値 1.03871
終点:2017年3月27日の終値 1.08631
ユーロドルは先週の最終営業日である2017年4月21日(金)にフィボナッチの38.2%できれいにサポートされ、1.07235で終わりました。
上にいくとしたら
週明けに上にいくとしたら、まず考えられるのが1.07580前後ですが、前週の終値から30pipsもないので、ファンダメンタル要因が絡んでくる可能性を考えるとここからスタートするのは考えにくいです。
そうなると次は0.0%(前回の高値)の1.08631が考えられますが、ここまでの開きは約140pips
通常であれば考えられませんが、つい先日行われたトルコリラの国民投票後の相場の動きを考えるとここまで上がることは十分にあり得ます。
行き過ぎを考えるのであれば、23.6%と0.0%の中間点であり、節目でもある1.08000付近でしょうか。
トルコリラもしっかり窓を埋めたことを踏まえると、そこから窓埋めする可能性あり、といったことが考えられます。
下にいくとしたら
一番近いラインとして38.2%の1.06810付近が考えられますが、こちらは23.6%同様、前週の終値から40pipsしか開きがありません。
何もなければ10pips~20pipsの開きぐらいが当たり前なので、ここに達することすらないのが普通ですが、ファンダメンタル要因を考えるとここは軽く超えてくる可能性があります。
そこを考えると次は50.0%の1.06260付近がターゲットになります。
ここは前週の終値から大体96pips開いているので、この辺からスタートはあり得なくはないです。
開票結果が相場にインパクトを与えることがあった場合は61.8%である1.05730付近。ここは終値から150pipsほどの開きがありますが、ここも十分に考えられるぐらいのイベントだと思います。
ここからスタートした場合、前回の安値のひげと重なるという点と窓埋めも考え、簡単には下にいかないのでは、と考えられます。
ただし、ここを割った場合、前回のサポートラインである1.05030付近まで一度落ちる可能性があります。
ドル円(USDJPY)
起点:2016年8月19日の始値 100.203
終点:2016年12月15日の終値 118.164
上にいくとしたら
ドル円は前週にフィボナッチの50.0%の109.040にタッチする形で終えており、ちょうど中間地点にいる状態です。
上にいく場合は38.2%の111.280が考えられ、220pipsほどの開きがあります。
23.6%までいくと500pipsほどの開きがあるので、さすがにここまでいくとは考えられません。
フィボナッチの終点である2016年12月15日以降、何度か上にいこうとトライする動きがみられますが、2017年1月4日に0.0%にタッチして上髭陰線で終えてからは緩やかなダウントレンドが続いていることからも、38.2%がレジスタンスとなることは考えられます。窓埋めを考えると、また110.000を割るといった展開も十分にあり得ます。
下にいくとしたら
目先の目標として考えられるのは61.8%の106.850付近。
こちらは前週の終値から230pips下。通常であればあり得ないですが、フランスの大統領選挙があることを考えるとここまで開いてもおかしくはないです。
この61.8%のラインは日足で抵抗線が引けるラインでもあるので、簡単には割らないと考えられますが、仮にここを割ると節目でもあり、抵抗線として一応線が引ける104.070~104.100付近まで下がる可能性が考えられます。
EURJPY(ユーロ円)
起点:2016年7月11日の始値 113.637
終点:2016年12月15日の終値 123.035
上にいくとしたら
直近だと38.2%がターゲットとなる。
前週からの終値からの開きは180pipsほど。
ここしばらくダウントレンドが続いているので、いきなり上にいく可能性は低いのでは?と思います。
もし上からスタートするとしたら、素直に窓埋めするために下落する動きを見せるということが一つのシナリオとして考えられます。
ただ、2017年3月13日からダウントレンドが続いているが、その日を起点としてトレンドラインを引いてみると、前週の終わりである4月21日は日足で長い下髭かつ実体がトレンドラインより上に出て終わっているので、上昇に転じる兆候は見え始めている?といった動きを見せている。
下にいくとしたら
前週、フィボナッチの50.0%にタッチするものの上にいくことはなく、50.0%より下の116.962で終えている。
終点であり、前の高値である0.0%の123.035を天井に、緩やかなダウントレンドになっているで、61.8%まで落ちてスタートしても不思議ではない。前週の終値からの開きは120pipsほど。
また、下げて始まる場合、61.8% ないしは直近の安値である115.194を下回るかどうかでさらに下落が続くか、上昇に転じるかのポイントになると考えられます。
GBPJPY(ポンド円)
起点:2016年10月12日の始値 127.156
終点:2016年12月16日の終値 147.297
上にいくとしたら
ポンドの場合、EUに加盟しているということと、元々ボラティリティが大きい通貨なので、他よりも開きが大きくなることが考えられます。
フィボナッチの23.6%である142.100付近は前週の終値より250pips開いているので、ここからスタートしても開きすぎに思えますが、前週のトルコリラの国民投票の結果を受けてドルトルコリラ、ユーロトルコリラともに700pips以上開いてスタートしたので、変動が激しいポンドであれば23.6%の250pipsですら超えてくるのでは、という予感があります。
そうなると、次は0.0%の127.156が考えられますが、その前に144.389がレジスタンスとして待ち受けているので、23.6%を超えてスタートするとしたら、この付近からスタートする可能性が高いと考えられます。
前週の終値からの開きは約500pipsというところもある意味妥当と言える値。
下にいくとしたら
まず考えられるのが50.0%の136.360付近。ここはサポートラインが引ける位置でもあるので、そう簡単には割らないと考えられます。
2017年1月16日以降は同日の底値~1月27日の高値の間でずっとレンジ相場が続いているだけに、50.0%を割ったらそのままダウントレンドに転じる可能性が高いのでは?と考えられます。
とくに、今回50.0%にタッチしにいったら3回目なので、もう一度サポートするかどうかは微妙なところです。サポートしたら、底堅いと見られ、そのままストップロスも巻き込んで上昇するシナリオが自然かな、と思います。
ポンドドル(GBPUSD)
起点:2016年6月24日の始値 1.48551
終点:2017年1月16日の終値 1.20429
上にいくとしたら
フィボナッチの23.6%を下回ってからは1月11日のファーストタッチを皮切りにここで抵抗を受けて上にいきたくてもいけないといった動きが何度も見られましたが、前週の4月18日についに上にブレイクし、前週は23.6%の上を維持したまま終えました。そのことから、上昇トレンドに転じる可能性が出てきています。
次のターゲットは38.2%の1.30870付近。前週の終値から300pipsほど開きがあるものの、ポンドならあり得なくはない。
上から相場が始まるするとしたら、このあたりから始まっても不思議ではありません。
上昇する場合、いまだに埋めきっていない2016年6月24日の窓である1.36737まで上昇し、空いたままの窓を埋めにいく可能性があります。ただ、38.2%の位置から見てもここまでは約600pips(前週の終値からは約870pips)の開きがあるので、いきなり埋めるとは考えにくいので、そこを当面の目標として上昇するぐらいのシナリオでしょう。
下にいくとしたら
直近ではフィボナッチの23.6%が待ち構えている。ここまでの距離は前週の終値から見て約150pips
開くときは100pipsとか普通に開く通貨ペアなので、フランス大統領選挙があることを考えるとここからスタートしてもまったく不思議ではありません。
むしろ、サポートラインが引ける1.25730付近から相場が始まっても不思議ではないと思います。前週の終値からは230pipsほど。
一度23.6%を超えて上昇し始めたか?という形なので、下から始まって窓埋め、さらにそのまま上昇がキレイなシナリオと言えます。
最後に
フランス大統領選挙の投票結果次第でいくらでも結果は変わるのは間違いないですが、こうやって事前に分析をしておくとある程度の心構えができます。
色々と書いたけど、まったく外れる可能性もあるわけですが、どういう結果になったかは後日答え合わせをして、また記事にしたいと思います。