ドイツ 難民拒否の右派政党に大規模抗議デモ

ドイツ 難民拒否の右派政党に大規模抗議デモ
k10010958191_201704230610_201704230612.mp4
ドイツ西部のケルンでは、難民の受け入れに反対する右派政党の党大会が開かれ、この政党の排外主義的な主張に抗議する大規模なデモ行進が行われました。
ドイツで難民の受け入れに反対し、EU=ヨーロッパ連合にも批判的な新興右派政党「ドイツのための選択肢」は、ことし9月に行われる連邦議会選挙に向けて政策などを協議するため、西部ケルンで22日から党大会を開いています。
これにあわせてケルンの中心部では、労働組合や人権団体などの呼びかけで、この政党に抗議する大規模なデモ行進が行われました。
参加した人たちは、「人種差別反対」などと書かれたプラカードやEUの旗を手にして排外主義的な主張に抗議したり、ヨーロッパの結束を訴えたりしていました。

「ドイツのための選択肢」は、ドイツに流入する難民や移民の数が減っていることなどを受けて、一時15%にのぼった支持率が10%以下に低迷しています。
しかし、隣国フランスの大統領選挙では極右政党「国民戦線」のルペン党首が一定の支持を得ており、デモ行進の参加者たちは、「ヨーロッパは右傾化している。ドイツも例外ではないと感じる」などと懸念していました。

一方、「ドイツのための選択肢」の党大会では、ペトリ党首が将来の政権参加を可能にするため、より中道的な現実路線への転換を提案しましたが、強硬派が反対し、協議が見送られるなど党内の対立が浮き彫りになりました。