容疑者の車に血痕 女児のDNA一致
千葉県松戸市立六実(むつみ)第二小3年、レェ・ティ・ニャット・リンさん(9)=ベトナム国籍=が遺体で見つかった殺人・死体遺棄事件で、同小の元保護者会会長、渋谷恭正(やすまさ)容疑者(46)=死体遺棄容疑で逮捕=の軽乗用車内から血痕が見つかり、女児のDNA型とほぼ一致したことが捜査関係者への取材で分かった。県警捜査本部はこの車を遺棄に使ったとの見方を強めるとともに、殺害にも何らかの関与をした疑いがあるとみて慎重に調べている。
軽乗用車は渋谷容疑者が日ごろから使用しており、捜査関係者によると、女児が行方不明になった3月24日朝、女児宅近くの防犯カメラに映っていた。同日昼ごろには女児のランドセルや衣服が見つかった茨城県坂東市の利根川河川敷周辺、夜には遺体発見現場の千葉県我孫子市の排水路周辺を走っていたことが防犯カメラなどで確認されている。
捜査本部は今月14日の逮捕後、軽乗用車を押収。車内に清掃されたような形跡はなかったといい、車内に残された指紋や毛髪など遺留物の鑑定を進める中で血痕も見つかった。
女児は3月26日に遺体で発見された際、目立った外傷はなかったが、口の中などに出血を伴う傷があったという。死因は首を絞められたことによる窒息死とみられている。殺害場所はまだ特定されておらず、血痕が車内に付着した経緯を調べている。
【斎藤文太郎、信田真由美】