北朝鮮 キム委員長が養豚場視察 兵士の待遇改善アピール

北朝鮮 キム委員長が養豚場視察 兵士の待遇改善アピール
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北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が空軍の養豚場を視察したと伝え、25日の朝鮮人民軍の創設記念日を前に、兵士の待遇改善に努めているとアピールしました。一方、「周辺国でわれわれを威嚇する発言が飛び出している」とも伝え、北朝鮮への制裁を着実に履行する姿勢を示す、中国を暗に非難したものと受け止められています。
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が、去年8月に完成した空軍の養豚場を視察したと、23日に多数の写真とともに伝えました。

この中でキム委員長は「パイロットの食生活の向上に役立つ、後方基地がまた1つできた」としたうえで、「養豚場がさらに多くの豚肉と加工品を生産して、パイロットたちに届けることを期待している」と述べたということです。

軍の最高司令官であるキム委員長としては、25日に朝鮮人民軍の創設85年の節目を迎えるのを前に、兵士の待遇改善に努めているとアピールする狙いがあると見られます。

一方、国営の朝鮮中央通信は今月21日付けの論評で、「周辺国において、われわれの自衛的措置について公然と威嚇する発言が飛び出している。彼らが誰かに踊らされて経済制裁に執着するなら、われわれとの関係に及ぼす破局的な結果も覚悟すべきだ」と伝えました。

これは北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって、北朝鮮からの石炭の輸入をことしいっぱい停止すると発表するなど、国連安全保障理事会の制裁措置を着実に履行する姿勢を示している中国を暗に非難したものと受け止められています。