詩猫(しじん)の”もっぷ”と、奥さんの”ぷりん”
2匹(ふたり)の猫がのんびり暮らす日常を描いた「小さなお茶会」は、1978年から1987年にかけて花とゆめ(白泉社)で連載されていたちょっぴりノスタルジックな作品です。
お茶会が大好きなふたりなので、登場するお茶やお菓子がとっても美味しそうなんですよね。
料理上手なぷりん奥さんが作るクッキーや草もち、チーズケーキ、もっぷ特製のティーフラッペにミルクミントティー、手作りだけでなく”ジャム猫ケーキ店”なんて素敵なお店もあります。
また、乾杯するたびに生まれる色とりどりの”乾杯糖”や、霧のミルクからできる”カニャンベールチーズ”など、空想的な食べものも魅力的です。
今回は作り方が掲載されている「レモンゼリー」をつくってみました。
(出典 小さなお茶会/猫十字社)
※詳しい分量は漫画でご確認ください※
レモンは縦半分に切り、ゼリーの器にするので傷つけないように果肉をくり抜きます。
ガーゼで絞るとのことですが、そんなもの常備してないのでとりあえずキッチンペーパーで絞ってみる。
結果⇒豪快に破けるぞ!\(^o^)/
仕方がないので手絞りです。
絵面が酷ぇぇぇ!!!
けど構いません。
どうせ私と旦那しか食わないしな。
手荒れにめっちゃ浸みるので、ひいひい言いながら握り潰しました。
そして種とか皮とかもろもろを茶こしで漉したものがこちらです(そっ)
次に水と砂糖をお鍋にかけます、が。
砂糖1カップ?
1カップ?
そ、そんなに???
動揺しつつ、せめてもの抵抗に甜菜糖を使用しております。
沸騰前で火を止めて、ゼラチンを溶かし、絞ったレモン汁を入れてかき混ぜます。
レモンの皮の器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固めます。
公式のレシピではレモン4個だったんですが、うっかり2個しか買ってなくて。
レモン汁は2個でも使う分量絞れたので、問題は皮の器が足りなくなるぐらいですかね。
器が足りない分はコップにでも注げばOK。
固まったらアラザンをぱらぱら散らして完成。
砂糖入れすぎじゃ…と不安だったんですが、子どもの頃に食べたような味で、しっかり甘くて美味しかったです。
いつもは自分で作るとき砂糖の量は控えめにしちゃうので、たまにはこのくらい甘いのも良いなと思いました。
なんだろう、すごく懐かしい味なんだけど思い出せない…。
美味しくて旦那に1個あげた以外ぺろっと食べてしまいました。肥える。震える。
私はアトピー旦那も食べれるように甜菜糖ですが、上白糖ならもっと透き通った綺麗なゼリーになるはずです。
アラザンは時間が経つと溶けちゃうので、食べる直前にかけてくださいね。
この作品、可愛いだけでなくとっても深いんです。
読んでいると、癒されながらも「ううむ」と唸っている自分に気づきます。
不意にはっとさせられるお話がいっぱいで、もっと早く出会いたかったなぁ…と思いました。
私が好きなお話は図書館の回。
懐かしい本との再会に浸るぷりんと、そんなぷりんを見つめるもっぷ。
仕事の調べもので図書館に来たもっぷの邪魔にならないように、ぷりんは離れて座っています。
別の本を読みながら、隣にいなくても同じことを考えているふたり。
理想的な夫婦だとしみじみ感じるお話です。
図書館を海に例える感性がとっても素敵。
ふたりの毎日はけっして楽しいことばかりではありません。
コップを割ってしまう日もあれば、隣にいないお互いを想って眠れない夜もあります。
それでも、どんな日でも支え合って暮らしているふたりの姿を見ていると、いつもよりちょっとだけ旦那さんに優しくしたくなるものです。