山崎輝史
2017年4月23日10時04分
「あなたの悩みを聞かせてください」。駅や公園、道端で、見知らぬ人に話しかけ続けている大学生がいる。関西学院大4年、加藤雄太さん(21)=神戸市灘区。「赤の他人だから聞ける本音がある」と、今日も街へ繰り出す。
3月下旬、神戸港近くの公園。加藤さんは名刺を差し出して、道行く人々に笑顔で話しかけていた。老若男女、相手は選ばない。
約30分後、3番目に話しかけた小型犬を連れた女性が足を止めた。「夫の転勤を機に仕事をやめてしまって。自分が誰かのためになっていると思える瞬間が少なくなったんですよね」
相手の了解を得て写真を撮り、画像投稿SNS「インスタグラム」で会話の内容とともに発信する。記事は550本を超え、昨年6月には投稿をまとめたカラーの96ページの書籍「HAZIME(はじめ)―MASHITE(まして)」を自費出版した。
元々は引っ込み思案だった。小…
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