写真・図版

  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 将棋界の最高峰の座を争う名人戦七番勝負。日本の伝統文化を継承する舞台でもある。佐藤天彦(あまひこ)名人(29)と挑戦者の稲葉陽(あきら)八段(28)が激突した第2局を、朝日新聞土曜「be」で「北欧女子オーサの日本探検」を連載中のスウェーデン出身の漫画家、オーサ・イェークストロムさん(33)が観戦し、作品を寄せた。

 勝負どころを迎えた2日目の21日昼。昼食休憩明けの対局室にオーサさんが入った。

 和服に身を包んだ佐藤名人と稲葉挑戦者が向かい合い、盤面を見つめている。自分の手番を迎えた稲葉挑戦者は悩ましげに頭を横に振った。佐藤名人はリラックスのためか、席を立った。窓の外には庭園が広がり、シダレザクラが風に揺れている。

 約10分後、対局室を出たオーサさんは「名人はチャレンジャー(挑戦者)より落ち着いているように見えました」と笑顔を見せた。

 印象的だったのは、対局者の「自由な振る舞い」だった。「茶道では、してはいけない色々なルールがあると聞きました。でも2人は扇子であおいだり、水を飲んだり。意外でした」

 オーサさんは昨年、「日本探検」の企画で東京都渋谷区の将棋会館を訪れ、ポーランド人の女流棋士、カロリーナ・ステチェンスカ女流1級(25)から将棋の基礎を習った。タイトル戦を観戦するのはもちろん初めてだ。

 記者室に戻ったオーサさんの頭…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら