コスタクルーズ社の外航クルーズ船「コスタビクトリア」(船籍・イタリア、総トン数7万5166トン、乗客定員2394人)を利用した中国厦門(アモイ)発のクルーズチャーターで21日、中国人観光客約1800人が石垣島を訪れ、石垣と竹富島内を巡る観光コースにバス46台が稼働する異例の事態となった。クルーズ観光のバス予約を受注する東運輸(株)によると、市内で一日間に稼働した台数はこの日が最多となる。
クルーズ観光の関係者によると、コ号のクルーズチャーターは厦門と石垣を往復するルート。乗客は石垣と竹富の観光地を巡る4コースのバス観光を選んで乗車。通常の寄港ではタクシー利用者も多いが、この日はなかった。
東運輸の久場島清俊常務取締役によると、市内の観光バス台数は60~65台で1台平均定員は40人。この日は八重山農林高校の「草刈り大会」や国内団体客などの利用と重なった。
同日午後、乗客は最終下車地のマックスバリュやいま店に到着。ピークの午後3時ごろには最大でバス16台が同店駐車場に待機。中国人観光客600人余りが食品や薬、衣類を”爆買い”する光景が広がり、店舗前では休憩する人々で長蛇の列ができていた。
市内真栄里から店舗に訪れた会社員の女性(46)は「いつも以上に多く、混雑していて店に入れないので他の店に行く。人が多すぎてチャイナタウンになったみたい」と苦笑い。
コ号のクルーズチャーターは26日にも予定され、この日以上の2200人が訪れる見込みに久場島常務は「人員輸送は工夫しながら対応しているが、国内の団体客と重なれば受け入れも限界はある」と指摘した。
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