10歳未満の男児が脳死判定で臓器提供へ 埼玉の病院

10歳未満の男児が脳死判定で臓器提供へ 埼玉の病院
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埼玉県内の病院で治療を受けていた10歳未満の男の子が、21日夜、脳死と判定され、臓器の提供に向けた準備が進められています。
日本臓器移植ネットワークによりますと、脳死と判定されたのは、頭にけがをして埼玉県内の病院で治療を受けていた、6歳以上10歳未満の男の子です。
家族が20日に脳死段階での臓器提供の意向を伝え、21日午後7時すぎ、脳死と判定されました。

家族は「息子から生きる意味を学び、そして『生きたい』と思う意志を強く感じ、家族で話し合った結果、臓器提供を決断しました。思いやりのある優しい子で、勉強も運動も1番を目指す自慢の息子です。たくさんの方々に愛され、まぶしいほどきらきらしていた息子が、どこかで誰かの未来のために役立ち、ともに生きていけることを、私たちは誇りに思います」と話しているということです。

提供された臓器は、心臓が、国立循環器病研究センターで10代の男の子に、肺が、福岡大学病院と東京大学医学部附属病院でそれぞれ50代の女性に、肝臓が、国立成育医療研究センターで10歳未満の女の子に、すい臓と片方の腎臓が、藤田保健衛生大学病院で30代女性に、もう片方の腎臓が、防衛医科大学校病院で60代男性に移植される予定です。

7年前に改正臓器移植法が施行されて以降、脳死と判定されて臓器を提供する15歳未満の子どもは13人目です。