パリ銃撃事件 男はテロ対策部門の捜査対象

パリ銃撃事件 男はテロ対策部門の捜査対象
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大統領選挙を目前に控えたフランスの首都パリで20日、男が警察官に向かって発砲し、3人が死傷した事件で、男が以前から検察のテロ対策部門の捜査対象になっていたことがわかり、対策の不備を指摘する声が高まることも予想されます。
パリ中心部のシャンゼリゼ通りで20日夜、男が警察官に向けて銃を発砲し、1人が死亡、2人がけがをし、発砲した男もその場で射殺されました。

この事件について、パリの検察は21日、記者会見を行い、男がパリ郊外生まれのカリム・シュルフィ容疑者(39)で、自動小銃を使って警察官を殺害したと発表しました。

検察によりますと、シュルフィ容疑者の車からは別の銃や大型のナイフなどが見つかったほか、近くには過激派組織ISを支持する内容の手書きのメモも落ちていたということで、検察が動機や背景について調べています。

また、シュルフィ容疑者は12年前に警察官を殺害しようとした殺人未遂の罪で禁錮15年の有罪判決を受けていたほか、ことし1月にも警察官を殺害する計画を立てた疑いで検察のテロ対策部門の捜査対象となり、警察官に対して強い敵意を抱いていたことがわかっています。

捜査の対象となっていたシュルフィ容疑者が実際に警察官を殺傷する事件を防げなかったことで、対策の不備を指摘する声が高まることも予想されます。