「牛刀」という言葉もだいぶ浸透してきたでしょうか。家庭用でも牛刀を探している人が多く感じます。実際、このサイトにも多くの人が「牛刀 おすすめ」のようなキーワードで検索した人達が訪れてくれています。
少しこの「牛刀」を詳しく説明してみましょう。
牛刀って何?
牛刀の典型的な例を挙げてみましょう。まず、藤次郎の牛刀です。
そして、こちらが藤次郎の三徳包丁。
違いがわかりますか?
この画像からは形状的な違いしかわかりませんが、それでも牛刀の方が尖っているなというのがわかります。これが牛刀の特徴です。詳しく見ていきます。
牛刀の特徴
牛刀の特徴は何かというと、
- サイズが大きい(一般的に180mm以上)
- 切っ先が尖っている
- プロ・業務用
この3点です。もちろん例外もあって、150mmのペティナイフみたいなのを「牛刀」と称した商品もありますが、一般的には、三徳包丁よりサイズの大きいプロ仕様の包丁のことを牛刀と呼ぶと思ってください。
要するには、プロ、料理人が職場の厨房で使用することを前提に作られている包丁です。
牛刀のメリット
牛刀のメリットは、大きな食材を扱いやすいことです。料理屋やホテルのキッチン、スーパーの精肉エリアの仕事では、大きな肉の塊を仕入れて用途に合わせて切り分けていきます。こういう作業のときは大きな牛刀が最適です。三徳包丁だと小さすぎて作業効率が悪いです。
また牛刀は切っ先が尖っているので、仕事上、色々と便利なんです。幅広い使い方ができるんですね。逆にいえば、尖っているから危ないってことでもあります。
家庭用のおすすめ牛刀
最近、牛刀を家庭でもと思っている人が多いのですが、180mm以上の牛刀を家庭の台所で使うと邪魔になりがちなので、選ぶときは気をつけましょう。牛刀を持っていると通っぽくてかっこいいのですが、使いづらいと意味がありませんので、台所のサイズと使用用途を考えて選んで下さい。
安田刃物|関虎徹
関虎徹は分類的には三徳包丁に入りますが、切っ先が尖っているので、牛刀と同じような扱いができます。家庭用で牛刀を使い始めたいという初心者には、値段的にもちょうどいい入門用になると思います。4000円台です。
入門用と書きましたが、切れ味は鋭いです。芯材(刃の鋼材)には高級刃物鋼材のV金10号が使われていますから、パフォーマンスは保証付きです。
包丁が薄いというデメリットがあるので、硬いものを切るときは気をつけてください。
安田刃物の包丁をもっと知りたい人はコチラもどうぞ。
安くて切れる本物のおすすめ包丁『関虎徹』!圧倒的人気の包丁ブランド
藤次郎|Tojiro-Pro DP コバルト合金
藤次郎の牛刀は料理人でも愛用している人が多いです。
サイズバリエーションは180mm~330mmと幅広いですが、家庭で使うなら180mmか、大きくても210mmがいいでしょう。
また、価格も240mmで6000円程度ですので、牛刀としてはもの凄くお値打ちです。これでコバルト合金の切れ味を楽しめるのですから最高の一本といってもいいくらいです。
ちなみにコバルト合金というのは、硬度に優れ(HRC58)、サビにも強いので刃物に適した鋼材です。
藤次郎の包丁ブランドについてはこちらで詳しく書いています。
よく切れる包丁『藤次郎(Tojiro)』、料理人にも愛されるおすすめの包丁ブランド
Misono|Misono モリブデン鋼
Misonoのモリブデン鋼包丁は家庭用の牛刀として、最も使いやすい包丁の1つでしょう。上の関虎徹やTojiro-Proに比べ、ちょっと地味な印象ですが、Misonoの包丁の安定感と信頼性は抜群です。
この包丁の特長として、モリブデン鋼製ですので切れ味が長く持つ、そして研ぎやすいというのがあります。メンテナンス性でもの凄くメリットがあります。これは家庭用包丁としては重要なポイントですね。
Misonoというブランドの信頼性もありますし、こちらも牛刀入門編のとしては最適な一本です。
Misonoの包丁ブランドについてはこちらで詳しく書いています。
プロ・業務用包丁はMisono 440/UX10!安定感抜群のミソノは料理人も愛用
吉田金属(YOSHIKIN)|グローバル
グローバルは有名ですね。家庭用でもプロ用としても愛用者の多い包丁ブランドです。
やはりブランドの知名度と信頼性からでしょうか、グローバルの包丁が使いたいと憧れている人は結構多いようです。
家庭で使う牛刀なら、この20cmのモデルがいいと思います。グローバルの包丁は刃がハマグリ刃といって特殊なカタチに研がれているので、研ぎがちょっと難しいところはありますが、切れ味は申し分ないです。
メーカーのシャープナーや研ぎ直しサービスもあるので、あわせて利用するのが良いでしょう。
グローバルの包丁についてはこちらで詳しく書いています。
誰もが欲しい包丁ブランド『グローバル(GLOBAL)』、おすすめの理由はオールステンレスとハマグリ刃
プロ・料理人限定のおすすめ牛刀
この記事はここからがメインです。牛刀というならば、やはりプロが職場で使う牛刀を紹介したいですからね。プロ・料理人に一度は握ってもらいたい牛刀を紹介します。
もちろん、上で紹介した関虎徹や藤次郎、グローバルといって包丁を仕事場で使っている人もたくさんいます。あくまで、家庭用としても使えるブランドとして紹介しています。
堺一文字光秀|FV10
堺の包丁「堺一文字光秀」はプロ用として有名な包丁ブランドです。大阪難波の千日前・道具屋筋に店舗があります。
実は僕もこのFV10(270mm)を愛用しています。
さすがに本職用なので価格も高いですが、このレベルになると性能面で不満がでることは全くないです。V金10号で切れ味良く、デザインもよし、バランスも良く申し分なし。ステンレス包丁としては一級品です。
堺一文字光秀の包丁を購入すると、無料の研ぎ直し/初回の本刃付けチケットをもらえます。自分でしっかり刃をつけれる人以外は、初回に研ぎ師に本刃付けしてもらうことをおすすめします。切れ味が全然違います。
Misono|UX10
上の家庭用牛刀のところでMisonoのモリブデン鋼包丁を紹介しましたが、こちらのUX10は上位モデルです。家庭で使ってももてあまします。
UX10は料理人の間でも非常に人気のある包丁で、プロ用牛刀として定評があります。間違いなく信頼できる牛刀です。
Misonoの包丁は、とにかく完成度が高く安定感があるのが人気の理由です。このUX10もスウェーデン特殊鋼の最高峰、高純度ピュアステンレス鋼(HRC硬度59~60)を使用していて切れる。そして、研ぎやすい。
UX10はMisonoを代表する包丁です。バランスが最高です。
ツヴィリング J.A. ヘンケルス|雅(MIYABI)
ツヴィリング J.A. ヘンケルスは、日本でも「ヘンケルス」として有名です。速水もこみちが使っている包丁ブランドです。
実はこのツヴィリング J.A. ヘンケルスは「MIYABI」というブランドも持っています。これは海外マーケット向けにMade in Japanをアピールするシリーズです。(日本でも買えます)
MIYABIは、ドイツのデザインと日本の匠の技術が融合した至高のシリーズで、大きく分けて「6000MCT」「5000MCD」「5000DP」の3つがあります。それぞれ特徴が違いますが、どれもハイパフォーマンスであることには間違いありません。
この包丁持って仕事してたらカッコイイですね!
3つ、どれも高いけど、どれも高級感満載の逸品です。買わなくても一度見る価値アリです。楽天のメーカー公式ページでじっくり吟味してください。
▶【公式】 MIYABI 雅 6000MCT 牛刀 (MIYABI 雅)
▶【公式】 MIYABI 雅 5000MCD 牛刀 (MIYABI 雅)
▶【公式】 MIYABI 雅 5000DP 牛刀 (MIYABI 雅)
(画像引用元:ツヴィリング J.A. ヘンケルス MIYABI)
MIYABIはAmazonでは品薄のようですので、楽天にある公式ページでチェックすることをおすすめします。
ツヴィリング(ヘンケルス)の包丁ブランドについてはこちらで詳しく書いています。
最高にかっこいい!速水もこみちも使う『ヘンケルス(ツヴィリング)』は日本でも人気の包丁ブランド
龍泉刃物|武礼禅龍
龍泉刃物はステーキナイフで世界を驚かせた越前市(福井)のメーカーです。
高級包丁を取り揃える龍泉刃物のなかでも「武礼禅龍(ぶれいぜんりゅう)」は、最上位に位置するモデルで、最大の特長は、最高級刃物鋼材『スーパーゴールドⅡ」使用という点です。
スーパーゴールドⅡというのは、HRC硬度62~63を誇る超硬質鋼材で切れ味は異次元です。ほとんどサビませんし、現時点では刃物鋼材として硬度No1です。
ブレードも刃先にうっすらと波紋が入っていて、高級感を演出するデザインとなっています。
龍泉刃物の包丁はこれ以外にも、かっこいい高級包丁がズラッと並びますので、一度みてみて下さい。見ているだけで楽しいですから。
詳しくはこちらで書いています。
梵天雲龍、武礼禅龍、丹巌龍-世界の人気ブランド『龍泉刃物』の包丁がとにかくかっこいい!
藤次郎|Tojiro-Pro ニッケルダマスカス鋼 牛刀 240mm F-1033
藤次郎、再登場です。このニッケルダマスカス包丁は、Tojiro-Proの最上位モデルです。洗練されたデザインと優れた性能の両方を兼ね備えています。
ダマスカス模様の刀身とTojiro-Proの象徴であるオールステンレスの一体感は見事です。芯材には超硬質合金(公表されていないが多分V金10号)が使用されていて、切れ味は抜群。さらに1本1本職人によって本刃付けされているので、仕上がりは最高級です。(素人の研ぎと職人による刃付けは、雲泥の差があります。)
Tojiro-Proシリーズの最高峰としてハイクラスな品質を誇り、海外シェフの間でも超人気モデルです。料理好き・包丁好きの人には最高の相棒になりますよ。
ホンマ科学|GLESTAIN(グレステン) Tタイプ 筋引 27cm 727TSK
新潟十日市のホンマ科学が製造するグレステン。筋引包丁です。
筋引包丁は用途が限定されているように思えますが、実は汎用性も高くとても便利です。本来は肉のスジを取るためですが、肉以外にも魚の仕込みにも使えることから、和食の仕込みにも重宝されています。
特にこのグレステンのように切れ味が抜群で、頑丈な筋引が1本あると仕込みの作業効率が格段に上がります。筋引が手放せなくなっている料理人は結構いるんです。
そして、このグレステンが料理人の間でも評判いいですね。刀身の凸凹が絶妙に利いて、食材の身離れが最高です。
砥石はシャプトン
家庭でも砥石を1つ持っておきましょう。
研ぎ名人になりたい人は、2つ、または3つ必要ですが、 普通の人は1つあれば十分です。
砥石ブランドでおすすめはシャプトンです。家庭用ではシャプトンの中砥石をもっていればまず間違いないです。
厳密にいえば、砥石も包丁との相性があります。でも、家庭用ならば「刃の黒幕#1000」が1つあればいいでしょう。これだけで十分です。
砥石の種類や包丁の研ぎ方については、こちらで説明しています。