抱きしめたいのは
髪に 白いものも
目立ち始めて
きみと駆け抜けた
日々を 深く想う
でも ほんとうに
今 逢いたくて
力いっぱい
抱きしめたいのは
青春のすべてをかけて
ただ ひたむきに
きみを 愛していた
あの頃のぼくでは
なかったかと
昨日の産経新聞・朝の詩に掲載された。
一般論として、小説はフィクションを前提として読まれ、詩は事実を前提に
読まれる傾向があるようだ。
以前にも書いたが、ぼくの詩はすべて「創作」だ。新聞のインタビューにそ
の記事が載って、応援してくださっていた読者の方から「〇〇さん(ぼくのこと)はわたしたちを騙していたのですか!?」と多くの声が産経の編集部に寄せられたことがある。けれど、方針を変える気はさらさらない。多くの作り事の中に、ちょこっと「ほんとう」を書く。事実を書くわけではない。
今回の朝の詩は、ずいぶんと青臭い言葉を連ねてみた。
でも、ぼくの本質に限りなく近い詩だ。