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こちら孤島のまどからお便りしています

円野まどの恥の多い日々の記録

日々の詰め合わせ十一号

円野まど・日々の詰め合わせ

〒 みなさま

こんにちは!円野まどです!

日々の詰め合わせ11号となります。私のとりとめのない短い話ですが雑談している気持ちで読んで頂けたらとてもうれしいです!

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*地球と妄想

Twitterとかブログで人の のろけ話や幸せな話を読むと想像する。

そうやって幸せな人がどんどん増えて、そしたら余裕が生まれて、

困っている人に手を差し伸べることもできたりして

そしたらまた幸せな人が増えて、そうしている間に

幸せが地球を征服する。そういう妄想をする。

 

*別離は突然に

 

私は料理が割と好きだ。

上手かどうかはさておき、食べて喜んでくれると思うと嬉しくなる。

月曜日、上機嫌で野菜を切り始めた。

かっこつけておしゃれな音楽をかけてコーヒーを飲みながら、調理が進む。

気分がいいから、なんだかはな歌なんか口ずさみはじめる。

そして人様には絶対に見せられないけれど、高まりすぎて気持ちは最高潮。

歌がちょっと大きな声になりかけるその時聞こえた。

ぽちゃん。

豚肉のスライスがコーヒーに飛び込んでいった音だった。

そう。歌でのりにのった私が台を揺らしたせいで彼は落ちた。

運命よ。聞こえているだろうか。

豚肉は洗えば使えるかもしれない。

しかしコーヒーは、私のコーヒーはどうなるのだ。

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*日本男児のでんきゅう

この前「最近スパゲティたべてないな」みたいなことをでんきゅうが言っていた。

 私はちょうどお昼を作ろうとしていたタイミングだったのでその台詞に影響された。

「パスタあったかな、ペペロンチーノ作ろうか?」と申し出ると彼は頭を抱えた。

昼下がりのダイニングで21歳の男は両手で額を包むようにして項垂れる。

そして呻くようにこう呟いたのだ。

「なんで・・・なんで皆スパゲティをパスタって言うんや?子供の頃は皆スパゲティだったのに、なんでパスタになるんや・・・。日本人やろ・・・。

いやパスタはその言葉を内包し・・・などというのは無粋だ。

日本人だろう、という魂をゆさぶる問いかけに私は吃驚した。

左手に持っているマ・マーのパスタの袋の赤が鋭く心に刺さる。

普段の彼が脳裏に去来する。

時々ではあるが遠くを確認するとき木や塀に登ろうとするほど野生みを残した彼がこんなにも意気消沈するほど日本語ならびに母国文化を大事にしている。

それは関係あるようで関係ないことだが、何故か今、ゴリラのドラミングについて彼と熱心に話した思い出ばかりが脳に浮かんでくる。

とにかく衝撃を受け、しばらくわが家は沈黙に包まれたのだった。

次号・私たち日本人の道とは・・・(続かない)

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*どうでもいいのよ

男でも女でもないアイちゃんの好きな人は身体的に同性。

口調はオネエなのだけど、それは楽しいからそうしているそうだ。

おかげで私たちは皆、何かあったらまず「やだぁー!!」とか「ちょっと大変よ!」とか言いそうになるほどしっかり浸透してる。

なるほど楽しいから。

でも愉快なことばかりではないみたいで。

同性を好きと知ると好奇心でいろいろな人にさまざまなことを聞かれると言う。

少子化についての苦言まであるそうだ。

私はその話を聞いて勝手にすごく腹をたてた。

質問くらいはともかく、子供についてまで言われたくないと憤慨した。

すると彼(または彼女)は何事もないように笑ってこう言った。

「どうでもいいのよ。聞き流してる全部。だってアタシの人生だもの。死ぬ時に後悔したくないのよ。誰かの機嫌とって選んだことなんて、何の価値もないでしょ。だから本当に迷惑をかけていること以外、聞いてやる必要も価値もないんだわ。」

このような言葉を軽くいえる人が、どれだけ考えてきたか分かってる。

私も自分の答えを持って生きていけるようになりたい。

それと、この人のことやっぱり好きだと思った。

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*人間

コンビニに入ると店員さんと目が合った。

どちらともなく自然にそらした。普通の無機質な店員さんだ。

にこりともしない。でも、むっとした顔でもない。

東京はそれでいいと思う。

何よりも急いでる人が多いから。

私も全然気にしていない。

どんな無表情でも、会計をしてくれればそれでいい。そう思ってる。

買う予定のものを見つけてレジに置く、店員のお姉さんは何の感情も浮かべずに支払うべき金額を伝える。

私は財布を開いて用意しようとした、その時小銭がずるりとスライドしつぎつぎチャリンチャリンとレジカウンターに飛び降りていった。

「わー!すいませんすいません!ごめんなさい!」

思わず笑いながら拾った。すると店員のお姉さんは口元に手をあてた後、品良くでもにっこりと笑いながら

「うふふ、いいんですよいいんですよ。」って一緒に拾ってくださった。

そしてお金を払って袋を渡す時、もう一度ニコッと「ありがとうございました。」と言った。私も表情を緩めたまま軽く会釈をしてお店を出て行った。

自動ドアがしまった音がするのに、まだ唇が笑おうとしていた。

 

*あとがき

私の今週はこんな感じでした!皆様はどんな一週間でしたか?

花粉症じゃない・・・じゃないんですけど・・・(粘る)なんか目がかゆいし頭が重いし、鼻が痛いです。あっ・・・花粉症じゃ・・・ないん・・ですよ・・・?

なんか認めたら試合終了な気がする4月でした。

あと2ケ月で今年の半分が終わりますね。

皆様のしあわせをいつもねがっています!!(`・ω・´) 

それではまた、お便りいたします! 

追伸

ブタ山ブタ男 (id:btymbto)さんにヘッダーを描かせていただきました! 

こういった関わりなしにしても、あけすけに書いてくださる豪快さだけではなく、随所に(この人は本当はすごくいい人なんだな)ということが隠し切れない所もこちらの大きな魅力です。

厳しい語り口の記事を読んだ後、お子さんにメロメロな様子を見てしまうとひそかにこの方の幸せを願わずにはいられなくなるとってもチャーミングな方です。

私はその人らしさがあるブログが好きです。紹介だったり情報のまとめであっても、どこか人間の香りがするものを読みたくなります。それはインターネットを通じることで距離を飛び越えられる大きなメリットの一つだと思います。出会うことがない筈の方の正直なお話を聞かせていただける、そして自分では思いつかなかった新しい考えを知ることができることってやはり素晴らしいと思います!そういった意味でもブタ山さんの「いきがいさがし」すごくおすすめです!

今回いつもより少し長くお休みになっていて、改めてブタ山さんのブログの中毒性を感じた方も多いのではないでしょうか。

新しい門出を迎えたブタ山さんのブログに是非訪問してみてはいかがでしょう!


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 円野まど