アトピーになって嫌だったことは、星の数ほどある。今回は思い出せる限り書いてみたが、早く忘れてしまおうと思う。覚えていても、幸せな気持ちで生きていけないような気がするので。
ただ、人付き合いの上で、病人との接し方で気をつけた方が良いことがわかってもらえると思うので、あえて毒づいた感じで書いてみた。
- 1.アトピー患者だと、いろんな意味で他者の目線が気になった。
- 2.あなたアトピーでしょ?と公衆の面前で宣言される。
- 3.みんなにアトピーを哀れまれるほど、悲しくなった。
- 4.幸せの見せびらかしにひたすら耐え続けた。
- これ以上書くと寒さが身にしみるので、まとめで〜す。
1.アトピー患者だと、いろんな意味で他者の目線が気になった。
親しき仲なはずなのに、顔や目を見て話してもらえない。私のアトピーが悪化したと知ってから久しぶりに会う人は、顔をマトモに見てくれなかった。彼女らの顔は表面上他者を歓迎しているかの様にニコニコと笑って見えるのだが、全然顔を見て話してくれない。明らかに私の顔から目線を話している。
そんなに悪化した肌を見ることに罪悪感を感じるのだろうか。その辺の気持ちが私には分からないのでなんとも言えないが…。まぁ、これは人によりけりかなぁ。顔を見てくれたりくれなかったりしたので、性格によるかもしれない。
あと、アトピー特有の赤ら顔で電車に乗ると、知らない乗客(20代男子達)が私を見るなり、男同士でアトピーの話をし始めた。悪気があったわけではないんだろうが、話題に登るほど症状が酷かったのかなと思うと、かなり居心地が悪かったわねぇ。それ以来、外出時は他人の目が非常に気になり余計患部を隠そうと必死になった。
2.あなたアトピーでしょ?と公衆の面前で宣言される。
料理教室でちょっと話した人とか、知人とかが、私の首筋など隠れた部分を見て「あなたアトピーでしょ?」と公衆の面前で言ってくる場面が多々あった。「はぁ、そうですが…。」としか答えようがない。だからなんだと言うのだろう??
これに続く相手の答えは大抵、「私もアトピーだったの~。」か「うちの弟もアトピーだったのよ~。」である。「は、はぁ…。(そんなこと知るかよ!だからなんだよ~。)」と、返答に困ってしまう。こちらは共感して頂きたいわけではない。
はっきり言って、これはすごくやられるとウザいです。そりゃアトピー患者であった人とか、その家族には肌を見ればアトピーだとすぐ分かるのかもしれない。そして、彼女たちには悪気はないのだろう。元々なんにも考えていなくて、あっけらかんとした性格なんだろうけど、これには参ったよ。
こちらは極力アトピーである事を忘れていたいのに、それを指摘して辱めている自覚が、彼女達にはまるでないのだ。悪意なき罪だよ。彼女たちの振る舞いから、他者のウィークポイントに気安く触れるのは、マナー違反だと学んだ。自分は発言には十分気をつけようと思てはいる。でも、自分も無自覚で傷つけているかもしれないので、それは反省。
3.みんなにアトピーを哀れまれるほど、悲しくなった。
アトピー悪化した当時に勤めてた会社は、おじさまばかりで和やかな会社だった。私がアトピー悪化で寝付き数週間出勤できなくなってしまった時も、直属の上司がとても親身になってくれた。これはとてもありがたかった。喘息持ちのお子さんがいらっしゃる方だったからかな。
ただ。別の山の管理職や同僚が、あからさまに私に哀れみの目を向けてきた。可哀想にとでも言いたいのだろう。目が十分語っていた。この哀れみの目が、どんな罵倒の言葉よりも1番きつい事と知らないのだろう。自分達も病んで見たら解るだろうに。
気をつけたほうがいい。他者を可哀想だと哀れむことは、相手の尊厳を傷つけるのだ。まぁ、マトモに「(嫁にも行けなくて、病んでいて)可哀想に~。」って言ってきたおばあさんもいたが…。こんな人はほっといて。
当事者としては、別に自分のことを可哀想だなんてこれっぽっちも思っちゃいない。ただ、その病から抜け出したくて、一心不乱になっているのだ。なのに、周りの人はよく哀れんでくれた。特にやっと体が弱りだした年配以降の方々。
普通の人は断食して健康になる人が多いのに、逆に断食で衰弱してしまった私を見て「まだ若いのにぃ〜。可哀想に。」こんな風に言われるたびにウンザリした。”あ〜ぁ、可哀想にはもう沢山。お腹いっぱいだよ”と何度心の中で思ったことだろう。
4.幸せの見せびらかしにひたすら耐え続けた。
以前書いたが、結婚が決まって「私幸せー!!」と面と向かって言ってきた子は、私の状況を見て「ついてないね・・・。」とつぶやいた。余計なお世話だ!あんたが結婚したと浮かれてる時に、おかげさまで、こっちはまともに外にも出られなかったよ。
それ以降も毎年仲良し家族写真の年賀状を送りつけてくるこの人の鈍さ。なんだろうね。まぁ、いちいち私ごときに配慮はいらないが、もう少し黙ってればいいのに。
自分の幸せや持ち物を見せびらかして、益になることはないと思うけど。刺されたり、盗られたりすることはあってもさ・・・。いい大人なんだから、ささやかな幸せはちょっと隠す程度が乙だと思うにょ❤️
この子だけじゃないからね。いい大人でもそれは変わらなかった。中学校の副担任から「私、再婚しました❤️」とか、おそらく彼女より10歳以上若いであろうツバメとのツーショット写真や、孫の写真の年賀状まで送られてきた時は、つくづくおめでたい人だと思った。老いも若きも・・・。あ、あらまぁ良かったですねぇ・・・と言えばいいのかな?
世の中、自分の幸せを他者へアピールする事に躍起になっている方々の多さには、辟易したよ。これでもか!って、幸せを投げつけるように、毎年家族写真の年賀状を送りつけてくる。送った当人は何考えてるんだろうねぇ。もらった相手が喜ぶとでも、思っているのだろうか。
子どもができなくて悩んでいる友達夫婦とかお子さんを亡くされた方にも、赤ちゃんや子どもいりの写真を送りつけているのは確実で・・・。年賀状もらった方は、心臓に包丁刺されたくらいの気持ちだろうなぁと想像すると言葉に詰まる。自分の幸せでいっぱいな人は、いちいち他人のことなんて、考えている暇はないんだろうけど。それ言ってたら、確かに何もできませんもんね。あなたには幸せになる権利がありますから。いいんじゃない?それはそれで。
これ以上書くと寒さが身にしみるので、まとめで〜す。
と、まぁ話が脱線してしまって失礼しました。かなり興奮して色々書いてしまったが、たわ言だと思って、軽く聞き流してやってください。そこでアトピー患者だけでなく、病人と接する時の心構えとして、お願いがあります。
病人(アトピー患者さん)には、極力自然に接してあげてほしいです。ただ病という状況に置かれている人なんだなと把握していただければ良いのです。
哀れみの目も、言葉も、一切必要ありません!!
ただ、あなたの(過渡な)自分幸せアピールは、身内だけにしてください!病人(アトピー患者)は、ただでさえ、心身ともに病を背負い過敏になっている時期なので、かなりこたえますので。
補足ですが。幸せはきちんと内に秘めて、自分だけで噛みしめているような、優しくて思いやり深い子も、ちゃんといました。凛とした、とても素敵な人だなぁと思っています。