冷凍精子 タイからラオスに密輸の疑い 男を逮捕

冷凍精子 タイからラオスに密輸の疑い 男を逮捕
法律で代理出産が厳しく規制されているタイから隣国のラオスに冷凍された人の精子を密輸しようとした男が逮捕され、タイの保健省は代理出産が国外で続けられている可能性があると見て、関係先の病院などの調査を始めました。
タイの税関は20日、タイ東北部のノンカイで、冷凍された人の精子を隣国のラオスに許可無く持ち出そうとしたとして密輸の疑いでタイ人の男を逮捕しました。

容器には精子の入った6本の管が入っていて、税関によりますと、男は不妊治療などを行うタイの病院から代理人経由で預かり、ラオスの首都ビエンチャンの病院に運ぶところだったということです。

事件を受けてタイの保健省は21日、この男が名前を挙げたバンコクの4つの病院に担当者を派遣し調査を始めました。

このうち1つの病院では、責任者が記者会見し、押収された精子の一部が、先週、中国人とベトナム人の患者が、病院から持ち出したものと見られることを認めましたが、「国外への持ち出しは違法だと説明した」として、病院の関与を否定しました。

タイでは3年前、日本人男性が代理出産でもうけたとする多数の乳幼児が保護された事件をきっかけに、代理出産への規制が強化されていて、タイの保健省は規制の緩いラオスで代理出産が続けられている可能性があると見て、調査を進めています。