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15年ぶりの大回顧展!今、新たな魅力に迫る。
伊藤若冲、會我蕭白、歌川国芳…「奇想の画家」が大ブームを巻き起こしている今こそ雪村!
元祖「奇想の画家」というべき雪村の、破天荒でユニーク、大胆で繊細な作品の数々を堪能いただきます。
尾形光琳、狩野芳崖から、ドラッカーまで、
大絵師、知識人を魅了した雪村芸術!!
琳派の代表絵師である尾形光琳は、雪村を思慕し、模写や雪村を意識した作品を数多く残しました。
近世には狩野派、近代では狩野芳崖、橋本雅邦らが雪村を研究します。本展は、雪村に影響を受けた後世の絵師の作品の数々もご覧いただきます。
また、「電力王」「電力の鬼」と呼ばれた松永安左エ門(1875-1971)や「マネジメントの父」ピーター・F・ドラッカー(1909-2005)も
雪村に魅せられ作品を所蔵するなど、現代に至るまで多くの知識人たちを魅了してやみません。
息を呑む世界観。細部に宿る「せっそん」魂。
大きな屏風も小さな掛軸も、1つ1つの作品の細部に雪村の独特な世界観がふんだんに盛り込まれています。
《呂洞賓図》(大和文華館蔵)の仙人の足元に描かれた“波”、《瀟湘八景図帖》(個人蔵)の“風”、《金山寺図屏風》(笠間稲荷美術館蔵)に描かれた“人々”…
細部に宿る「せっそん」魂をぜひ会場でご覧ください。
重要文化財《呂洞賓図》大和文華館蔵
呂洞賓とは中国の仙人です。首の骨が折れるくらいに顔を上に向けていったい何をしているのでしょう。よく見ると、口を開けて舌を出しています。上空の龍と激しい問答をしているのでしょう。
にゅるっと伸びたいくつもの波頭。なんと幾筋かは他と反対方向に伸びています。雪村は好んで波をこのように描きました。ここでは、まるで呂洞賓自身が巻き起こしている波風のように見えます。
《蝦蟇鉄拐図》東京国立博物館蔵
Image:TNM Image Archives
重要文化財《琴高仙人・群仙図》京都国立博物館蔵
《欠伸布袋・紅白梅図》のうち中幅と左幅茨城県立歴史館蔵
《猿猴図》個人蔵
《金山寺図屏風》笠間稲荷美術館蔵
《列子御風図》公益財団法人アルカンシエール美術財団蔵
重要文化財《風濤図》野村美術館蔵
4月25日〜5月7日展示
《龍虎図屏風》根津美術館蔵
※展示期間が上記のとおり変更になりました。
5月9日〜5月21日展示
重要文化財《自画像》大和文華館蔵
橋本雅邦筆
《昇龍図》山崎美術館蔵
狩野芳崖筆
《竹虎図》奈良県立美術館蔵