こんにちは!DAC(id:dacs)です。
今日も今日とて読者登録先を目を通すべ…と思ったところで、目に飛び込んできたエントリが以下です。
www.ikigaisagashi.com
タイトル通り下ネタをエントリに混ぜ込んでいたら、懲罰的措置としてブックマーク機能が強制無効化となったとのことです。
何に抵触したか?
はてなブログを、下記のように利用しないでください。
はてなブログのガイドライン - はてなブログ ヘルプ
- はてなブログは、青少年を含めてさまざまな人が利用します。過度に性的な描写や残酷な表現、暴力的な表現、差別的な表現は控えてください
- ブログのコメントやはてなスターなどを通じて他のユーザーと交流する際には、相手の気持ちを尊重し、つきまといや強要などの迷惑行為を行わないでください
- コメントやはてなスター、また読者機能など他のユーザーに通知される機能では、機能本来の目的に沿った節度ある利用を心がけてください。宣伝や誘導など不適切な目的とみなされる使用や、過度の使用を行わないでください -他人になりすましたり、企業の公式アカウントと誤認させるURLを取得しないでください。また、公序良俗に反するURLを取得しないでください
- 過度に多数のブログを作成したりURLを取得したりしないでください
事件報道や芸能情報を主に掲載するブログについて、下記のように公序良俗に反すると判断できる場合、表示範囲の制限や検索サイトの巡回対象から除外するといった措置を取ることがあります。はてなブログのガイドライン - はてなブログ ヘルプ
- 自身の表現による感想や論評がなく、他媒体の記事の転載に終始しているもの
- わいせつな内容を含むもの、あるいはタイトルなどからそのような内容を強く想起させるもの
- 残虐な内容、衝撃的な内容を含むもの、あるいはタイトルなどからそのような内容を強く想起させるもの
- 非公開の実名や顔写真、私生活上の事実を公開するなど、関係者のプライバシーを侵害する恐れがあるもの
- テレビ番組のキャプチャ画像の掲載や出版物の転載など、第三者の著作権を侵害する恐れがあるもの
- その他、青少年の閲覧にふさわしくないもの
ブタ山ブタ男 (id:btymbto)さんが、ご自身でおっしゃるように上記項目の強調部分が抵触したのでしょう。
どこからどこまでがOKでどこからがNG?
この表現だけだと、そういった線引きは出来ませんね。ですので、ブタ山さんは、リスクを承知で指摘が無ければここまでは大丈夫かな…と運営の顔色(見えませんが)を伺いながら、少しづつ言動の幅を広げていったようです。そして、とうとう閾値を超えてしまって、痛みを覚えるような懲罰的措置が下ったということのようです。
エントリには明記されていないので、想像ですがどうも事前に警告などがあった訳ではないようです。運営側が我慢に我慢を重ねて爆発してしまったのか、或いは閲覧者が不快に感じてクレーム通報を行ったか、何かしらのトリガが即処置に繋がっているようです。
後悔先に立たない訳ですが、ガイドラインに書いてある禁止内容は程度に関わらず、手を付けるのは大変リスキーであるということなのでしょう。
わいせつについての行政指導、提案の背景
商業としてプロバイダやWebサービスを行っている業者に対しての法律的な縛りは、プロバイダ責任法案(プロバイダ責任制限法関連情報Webサイト)で規定されている項目がまず挙げられます。
この法律で定められている項目としてはザックリ以下の4つに大別できます。
- 名誉毀損・プライバシー関係
- 著作権関係
- 商標権関係
- 発信者情報開示関係
とはいえ、猥褻関連についてはこの中には含まれていないようです。では、はてな独自に作ったはてな式ガイドラインで何でもありなのか…というとそういう訳でもなく、裏付けらしきものがあります。
総務省の提供する「違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項」
この文書は、電子掲示板の管理者やインターネットサービスプロバイダ等が自らの提供するサービスの内容に応じて、自らが必要とする範囲内で契約約款に採用するという趣旨で名前の通り雛形(モデルケース)として書かれたものです。従ってプロバイダ責任法のように行政指導があってプロバイダ自身が従う義務、強制力を伴うものではありません。しかし、健全な運用する上でこういう運用が望ましいだろうという意識付け、ボトムアップといった意味合いが感じ取れます。
わいせつについての行政指導、提案の背景となりそうなのは第一条5項のここらへんっぽいですね。
(5)わいせつ、児童ポルノもしくは児童虐待に相当する画像、映像、音声もしくは文書等を送信又は表示する行為、またはこれらを収録した媒体を販売する行為、またはその送信、表示、販売を想起させる広告を表示または送信する行為
更にこの文書の元となるものを辿っていくと、内閣府が発布している「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(平成二十年六月十八日法律第七十九号)」があります。
総務省のモデル条項は法律内容を細かく噛み砕いて、実際の運用者の規約にそのまま使えるような形にしたように見えます。
ここに至っても閾値は分かりませんが
内閣府の法で定めるところのわいせつの意味合いは、誰がどう見てもアウトなものを指しているように感じましたが、総務省のモデル条項はもう少し広い範囲を指しているように見えます。詳細の運用を各プロバイダに任せる都合上、どこまでを対象とするかはプロバイダ側で任意に決めることを期待されているようです。
そう考えると、やはりどこまでを閾値とするかははてなであれば、はてな運営の意向によるものです。明文化されて定義が公開されていない以上、少しでもそういった要素を含めるのはリスクを抱えるということになりそうです。
終わりに
自分の周辺でこういった事態を目にするのは初めてです。ですので、気になって自分なりに調べて分かった範囲を共有として公開します。急場調べで間違いを含んでいる可能性も多分にありますのでお気づきの点があればお教え下さると助かります。
自分も普段ガイドラインへの抵触などまずないだろうと思っていたのですが、もう少し意識的に理解を深めるようにしていかないといけないのかもしれませんね。
ブタ山ブタ男 (id:btymbto)さん、今回のことは色々と苦しくなるような措置と思うのですけれど、一読者として今後とものご活躍を楽しみにしております。