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男装令嬢の恋愛物語 作者:かんな

第一章 男装令嬢

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4話 兎狩り

 宿舎から北へ少し行くと、森がある。

 馬に乗って行った。

 服は、アンリ男爵から借りたものだ。

 そこで、アンリ男爵と狩りをすることにした。
アンリ男爵は、男前で優しくて、私の気持ちを尊重してくれる。
良い人だと思う。

 これもデートだよね。


 兎を狩る。

 アンリ男爵は、ああ見えて、ライフルの天才だった。

 ガサッ、と言う音を絶対聞き漏らさない。

 そして、ズドーン、と一発で仕留める。

 ビーグル犬が、2匹喜んで走って行って、口に咥えて帰って来る。

 次に、私にライフルを渡す。

 ガサッ、と音がした。

 左方向に走るように見えたので、少し左側を狙って撃ってみた。

 ズドーン。

 当たったかな?

 ビーグル犬が、走って行って、咥えてきた。

 命中。

 これで、獲物は、二匹。

 もう一度、ライフルを構える。

 今度は真っ直ぐ。

 ズドーン。

 当たった気がする。

 ビーグル犬が咥えて戻ってきた。

 これで、3匹。

 ライフルを、アンリ男爵に返した。

 アンリ男爵は、ライフルを空に向けている。

 ズドーン。

 何か落ちて来た。

 大きな百舌鳥だった。

 飛んでいるのを射ち落すのは、相当腕が良い証拠だ。

「流石ですこと。とてもお上手なのですね。」

「いやぁ、貴女こそ2匹とも一発で仕留めたのだから凄いですよ。」

「まぁ、偶然ですわ。」

「いやいや、一匹なら偶然かもしれないが、二匹とも進路方向と距離を測って狙い撃ちしている。
どうして、どうして、なかなかの腕です。」

「ありがとう。」

「それでは、帰って、宿舎の者達に振る舞うとしますか。」

「ええ、そうしましょう。」

「ナポレオンの南方遠征部隊への志願を考えて見ておいて下さい。」

「え、え!? ああ、それでライフルの腕を見たかったのですか?」

「隠していて、申し訳ない。実は、そうです。」

 兎狩りは楽しかった。

 宿舎に帰って来て、皆に兎と百舌鳥の獲物を見せたら、大喜び。

 早速、料理の心得のある者が捌いて、井戸の側に即席の石で積み上げた竈を作って、グリルだ。

 バチバチ。

 バチバチ。

 良い匂いがして来た。

 美味しそう。

 今夜のディナーは豪勢だ。。

 取れたてを皮を剥いで、グリルにする。

 ジュージューと油の滴り落ちる音がしてきた。

「さぁ、もう食べられますよ。」

「待ってました!」

 皆に切り分けて貰って食べた。

 とても美味しかった。

 皆、ワイン片手に陽気になって、踊ったり、歌ったりしながら、この獲物を食べた。

 ナポレオンの南方遠征かぁ。
サルデーニャ王国とナポリ王国を攻めるのだっけ。

 軍功上げたら、領地帰って来るかなぁ……。

 考えておこう。

 父にも相談しなきゃね

5話 ナポレオンの南方遠征

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