福岡市天神で20日昼、現金3億8000万円が奪われたと通報があった事件で、奪われたのはみずほ銀行福岡支店で下ろされた直後の現金とみられることが、福岡県警などへの取材で分かった。
被害にあったのは東京都足立区の会社員男性(29)という。催涙スプレーのようなものを吹きかけられたと話している。駐車場で車にお金を乗せようとしている際に奪われたという。
現金は1億9千万円ずつ、2回に分けて窓口で下ろしたという。高額な引き出しについて、銀行側とは事前に手続きの日時を決めていたという。
逃走した3人組のうち、2人は男性で、残り1人は運転手役で性別は分かっていない。白っぽいワゴンで逃げたという。
現場は市役所のすぐそばの福岡の中心部。周辺の道路には規制線が張られ、数十人の警察官が現場となった駐車場を調べるなど、ものものしい雰囲気に包まれた。
通り掛かった市民らは一様に足を止め、現場の様子を撮影しようとスマートフォンなどを向けていた。福岡市城南区の女性(24)は「昼間からこんな事件が起きたなんて信じられない。そんなに簡単に逃げられるのかな。早く捕まってほしい」と心配そうに現場を見つめた。