yasuokaの日記: Orarioに対する営業妨害と非識別加工情報
私(安岡孝一)の昨日の日記は、Orarioに対する営業妨害だ、との御意見をいただいた。まあ、そうだろう。来月30日以降Orarioが、学生の所属大学、所属学部・学科、性別、卒業年度、登録時間割の匿名加工情報を、第三者に販売営業するつもりなら、私の昨日の日記はOrarioに対する営業妨害だ。Orarioのプライバシーポリシーにおいて、「(4)統計データの作成および当該データの第三者への提供」の具体的利用態様がどうなっているか見てみよう。
当社は、左に記載の情報を以下の目的のために利用します。
・左記情報を利用者が識別できないように加工した上で、利用者の利用形態等の統計データを作成するため。
当社から右記情報に関する統計データの提供を受けた第三者は、当該情報を以下の目的のために利用します。
・当社または第三者の商品またはサービスの広告の開発または提供のため
・マーケティング調査、統計、分析のため
現時点では「統計データ」となっているが、これを「匿名加工情報」と改正するだけで済むように、はやくも「利用者が識別できないように加工した上で」という文言が埋め込まれている。しかも「左記情報」と「右記情報」を混乱して書いておくことで、必ず改正せざるを得ない状況にしている。やる気マンマンということだ。
京都大学の学生なら、この登録時間割情報は、そもそもKULASISにあるべき情報だ。つまり、たとえ学生の個人情報をひっぺがしたとしても、来月30日以降、この登録時間割情報は本来的に、京都大学が管理すべき非識別加工情報という扱いになる。それを学生がOrarioに流出させていて、しかも「利用者が識別できないように加工」されてしまって、Orarioの匿名加工情報へとロンダリングされてしまうわけである。
つまるところOrarioは、京都大学のセキュリティーポリシーを学生に破らせ、不適法な形で、非識別加工情報を流出する片棒を担がせているわけだ。しかも、学生の一部は未成年なので、その流出の責めを負うのは京都大学ということになりかねない。ならば、京都大学の「関係者様」の一人として、私個人はOrarioの使用を禁止する。少なくとも私の講義に関しては禁止する。今後「Orarioガラミで取得した単位は取り消す場合がある」ので、受講生はそのつもりで。
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