「働いたら負けだと思っている」
そう考えるニートの方は意外と多いものです。それが単なる強がりや自虐なのか、あるいは心の底からそう思っているのかは分かりませんが、就職するという選択肢をはじめから捨てている点は非常にもったいないことだと思います。
働くことの意義をここであらためて論じることはしませんが、ニートから脱して就職しようと考えることは決して負けではありませんし、ニート経験者であっても立派に就職を成功させた人もいます。
そこで今回は、ニート生活を脱却し企業へ就職する方法についてお話しいたします。
- 「脱ニート」は本人の意識次第
- ニートが陥りがちな生活パターンを改善する
- ニートが一念発起して就職活動
- ニートでも就職できる会社はある!
- 転職エージェント(転職サイト)を活用しニート生活からの就職を成功させよう!
「脱ニート」は本人の意識次第
ニートとは基本的に、若者とされる15~34歳で、求職活動をしていない人のうち、家事・通学をしていない人が対象となります。内閣府の調査によると2015年は56万人が該当しました。
さらに、今後増加するのではと不安視されているニートという定義には当てはまらない「高齢ニート」と呼ばわれる35歳以上の人たちにどういった支援ができるか・・・も国として考えなくてはいけない問題です。
ニートから社会人となる上で障壁となるのは色々考えられますが、一番に挙げられるのはやはり本人の意識です。
おそらく、ほとんどのニートの方が「このままじゃダメだ」と大なり小なり考えていることでしょう。しかし、何かしらアクションを起こすわけでもなく、親に養ってもらっているために生命の危険も感じず、ただなんとなく毎日を過ごしているわけです。
まずは、なぜニートになってしまったかを考えることから始めてみましょう。ブラック企業に就職してしまったがために自信喪失してしまった、就職氷河期で頑張ったけどどこにも就職できずそのまま歳月が過ぎてしまったとか、何かしらの事情があってニートになってしまったのでしょう。
しかし、それらはニート本人にだけ降りかかった事態ではありません。社会や親のせいにしても何も解決しないのです。
ニートから抜け出して現在は会社員として仕事をしている人と、ニート生活を続けている人。その違いは「本人の意識」です。
ニートが陥りがちな生活パターンを改善する
ニート生活が長くなると、多くの人が以下のような行動や生活パターンに陥ります。
・人との接触を避ける
ニートということを知られたくないため、家族以外の他人との接触を避けるようになり、孤立化が進んでしまいます。
・昼夜逆転する
仕事をしていないため、眠たくなったら眠る、起きたい時に起きるという生活になります。夜更かしする習慣が続き、結果的に昼夜逆転生活に陥ります。
・サボり癖やなまけ癖がつく
多少イヤなことでもやらなければいけないという機会が無くなるため、気持ちが楽な方向へ流れます。
いつの間にか、気が向かないと何もやらないという思考回路になるため、サボり癖やなまけ癖が身についてしまいます。
・健康を害する
外出せず、家に引きこもりがちになるため運動不足となり、栄養過多による疾患や肥満などの症状が出てきます。
これらの生活習慣や思考回路は、本人が改善しようと思わなければいつまでたっても改善されません。家族ならともかく、他人がニートのために身を粉にして働きかけることはありません。
ニート生活から抜け出して就活しようと思い立った時、まずはこれらの生活習慣の見直しから始めましょう。
朝起きて夜寝る、家事を手伝う、1日一度は散歩やジョギングなどに外出するようにする、といった心がけが大切です。就職まで遠い道のりに思えるかもしれませんが、大きな一歩目です。
ニートが一念発起して就職活動
次に、ニートの方が「このままではダメだ。ちゃんと就職しよう」と考えた時にやるべきことをお話します。
正社員としての就職を目指す場合、いくつかのルートが考えられます。以下、よくある脱ニートの事例をご紹介します。
①資格取得で就職の武器にする
ニートの武器は時間があることです。その武器を活かして就職に強い資格取得を目指してみましょう。
多いのはプログラミングなどのIT系資格。RubyやSwiftなど比較的新しい言語はマスターしている人材も少なく、就職のチャンスは広がります。
また、有資格者が必須な業界における資格も狙い目。例えば介護業界におけるヘルパー資格や不動産業界における宅建など、資格保持者が重宝される業界に就職を考えているのであれば、積極的にチャレンジしてみましょう。
②アルバイトや派遣から始めてみる
飲食業や販売業などを中心に、アルバイトを募集している会社はたくさんあります。試しにバイト専門の求人サイトをチェックしてみてください。少しでも興味の持てる職種や仕事内容を見つけたら、とにかく履歴書を仕上げて面接を受ける。そこから世界を広げていきましょう。
社会性を取り戻すためにも、まずはフリーターとして”リハビリ”を行い、そこから正社員登用を模索するというのも一つの手です。
もちろん、アルバイトと言っても、仕事ですから甘く見てはいけません。意欲的に働いていれば責任者の目に留まり、正社員への登用を打診される可能性は十分にあります。
③ハローワークの職業相談を受ける
いきなり企業へ直接応募するのは気が引けるという場合、ハローワークを利用するのも手です。ハローワークの窓口の人に対してニートであることを恥じる必要はありません。他にも境遇を同じくする二―トが何人も相談に訪れていますので、気持ちが楽になるでしょう。
また、ハローワークを介して職業訓練を受けるという選択肢もあります。職業訓練は、安い費用負担で就職に強いスキルを身につけることができる制度です。
ただし、時期や定員が決まっており、人気の講座はすぐに埋まってしまいますから、こまめにチェックしなくてはいけません。
このような感じで、まずは就職への第一歩を踏み出してみて。そこからいろいろな可能性に繋がっていくことを実感できるでしょう。
ニートでも就職できる会社はある!
ところで、ニートのように職歴に空白期間があると、企業が書類選考で落されるのでは・・・と心配する人も多いのではないでしょうか。
もちろん、そういう会社があることを否定はしませんが、どちらかというと職歴の空白期間はあまり問題とせず、その期間に何をしていたかを問うことが多いです。
従って、空白期間には「資格取得に励んでいた」とか、「アルバイトをしていた」といったような、何かしらの理由付けが必要です。
また、その一方で、例えニートであったとしても人物次第では即戦力として採用する業界もあります。介護業界や外食業界などの、世間一般的に「不人気業種」と言われている業界であれば、常に人材募集を行っています。
そういった業界では、応募者に社会人としてのマナーが備わっていれば書類審査で落ちるという事はまずないでしょう。ただし、面接を通過するかどうかは本人次第です。
もちろん、不人気業種ですから仕事内容や労働環境は人気企業と比べて恵まれた労働環境とは言えないかもしれません。
福利厚生が充実していて、年収も高い大手企業と比べる見劣りすることもあるでしょう。しかし、ホワイト企業が好き好んでニートを採用してくれる可能性は”ゼロ”に限りなく近いという現実があります。
まずは脱ニートを目標に、不人気業種でも挑戦してみる価値はあります。
正社員経験をある程度積むことができれば、その後、転職活動をして、今度は自分の強みを活かせる職種や企業を探し、さらには年収アップも目指していこう!という人生設計もアリではないでしょうか。
転職エージェント(転職サイト)を活用しニート生活からの就職を成功させよう!
もう一つ、ニートの就職活動には転職エージェントの活用を考えてみてください。
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ニートだった時間はあなた自身にとっては、大きな弱みのように感じるかもしれません。
ですが、そうした部分もひっくるめてあなたの長所をうまく引き出し、面接で効果的なアピールができるようにサポートするのが転職エージェントなのです。
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