北朝鮮 日本人の遺骨埋葬地公開 対話再開探る狙いか

北朝鮮 日本人の遺骨埋葬地公開 対話再開探る狙いか
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北朝鮮は18日、終戦前後の混乱で死亡した日本人の埋葬地とされる場所を改めて日本メディアに公開し、こう着状態が続いている拉致問題とは別の分野で、日本との対話再開の糸口を探る狙いがあると見られます。
北朝鮮は18日から、東部ハムギョン(咸鏡)南道のハムン(咸興)に日本メディアを案内していて、18日は郊外のプピョン(富坪)地区で取材の機会を設けました。

この地区では終戦前後に旧ソビエトに収容された日本人およそ1500人が、劣悪な環境の中で死亡したとされていて、北朝鮮は5年前に日本の民間団体やメディアを前に遺骨の発掘作業を行いました。

18日は遺骨が見つかったトウモロコシ畑の一角が改めて公開され、地元の当局者は、発掘作業の後に遺骨を埋葬し直した場所をそのまま保存していることや、遺骨があるため開発ができないなどと説明しました。

日朝関係をめぐっては、北朝鮮のソン・イルホ日朝国交正常化担当大使が17日、拉致被害者らの調査を約束した日本政府との合意について「日本側が一方的にほごにした」と述べて、合意は無効だと主張しました。

一方で、終戦前後の混乱で死亡した日本人の遺骨や、当時、現地に取り残された残留日本人の問題については、今後も取り組む用意があるという姿勢を示していて、こう着状態が続いている拉致問題とは別の分野で日本との対話再開の糸口を探る狙いがあると見られます。