1,000本キックにチャレンジするとき

2017.04.18 Tuesday

(中国、武当山)

 

夕方、なんとなく気分がのらなかったので、「こんなときは走るに限る!」と、外へランニングへ。

 

ぐったりしているときでも、動けるときは、頭を使いすぎていたり、気持ちが落ちていたりするだけで、体は疲労していません。こんなときは、動く方がバランスが取れて、スッキリします。

 

案の定、すんなり走れて公園まで行きました。まだまだ元気そうなので、久々に1,000本キックをしてみることにしました。

 

お稽古は、やりたいと思う分だけやる主義です。つらいことを我慢しながらやる志向はないため、「だめなら途中でやめる」という気楽なオプション付きで、はじめます。

 

前、横、後ろ蹴り、外回し、内回しなど、バリエーションを変えて、間にちょっと休みを入れながら、続けます。今日は暖かかったこともあり、すぐに玉のような汗がたくさん出てきました。

 

1,000回とは言っても、所要時間は30分程度、あっという間です。やっているときは、そこそこハードですが、終わるとすっきりです。帰り道は、体がまっすぐ伸び、目がぱっちり開いて、なんだかとってもかっこよく歩けた気がします。(ほぼ、自己満足です)。

 

1,000回キックを初めてやったのは、4年くらい前のことです。いろいろ思い悩んでいたときに、相談した人から「そういうときは、ぶんぶん体を動かして、くたびれてコテンと寝るのが一番!」と言われたからです。

 

心身のバランスを取る以外にも、そのときの自分の状態のチェックにもなります。1,000本どんな感じでできるかは(または、できないかは)、そのときの体力や気力の状態を教えてくれます。

 

動ける体であること、動く気力があることが、わたしにとってはとても大事です。

 

太極拳を始めて、10年前より今の方が、ずっと元気です。風邪をひくことも熱を出すことも、ほとんどありません。(大きく崩れる前に、さっさと休むから、ということもありますが)。

 

体力が衰えてきたと感じることも、ありません。(もともと体育会系ではなく、スタート時点のレベルがたいしたことないから、とも言えますが。)

 

昔はもっと、ひ弱でした。初めて中国の武当山に行った2008年の年末は、金頂という山頂まで足で登ったとき(片道、約4時間)、ひねったわけではないのに足首が腫れてしまったほどです。翌日からも、体中筋肉痛でした。

 

今では名刺にも使っているこの↓ポーズも、当時は脚が弱すぎて、下がるとそのまま座りこんでしまい、立ちあがれませんでした。

 

その後も、武当山にお稽古に行くときは、毎日の練習の後の足首のケアが欠かせませんでした。膝の話をする人が多いですが、足首も、結構、弱いのですよ。

 

振り返ってみると、体は、少しずつ、少しずつ、強くなっていきました。そこにはいつも、”ちょっとのチャレンジ”があったように思います。

 

この”ちょっと”が肝心です。わたしは自分を追い込んで練習するアスリートタイプでもなく、打たれ弱く、反骨精神などなく、あるのは「やりたいことを続ける力」という、ごくふつうの人だからです。

 

でも、その”ちょっと”を続けていくことで、いくつになっても「もう○○歳だから」と、あきらめたりしなくて良くなるような気がします。きっとそれは、誰にとっても同じことです。人と比べるのではなく、自分なりに進めばよいだけですしね。

 

カンフーの良いところは、体を大切に扱うところです。少ない労力で大きな力を出すためにはどうするか、膝や腰を痛めないためにはどうするかなどの体を守る方法や、老化を遅らせるコツなど、さびない体にするための智慧がたくさんあります。それがなくてただ体を動かしてきただけだったら、今の状態にはなっていないような気がします。

 

とりあえず、今日は1,000本クリアしたことに、ほっと一安心です。終わりに近づくにつれてちょっぴりヘタレになってきても、気にしません。終わった後、スッキリかっこよく歩けたことに、大満足です。

 

この先、おばあちゃんという年齢になったときも、動ける体と動く気力をもっていたいと思います。そんなおばあちゃんやおじいちゃんがたくさんいる社会は、なんとなく明るい気がしませんか?

 

(2017年秋、中国武当山の南岩宮で)

 

☀「陽だまり」とは

ブログタイトル「みんみんの陽だまり太極道日記」の「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると素晴らしく居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、どことなくキリリとした印象もあります。太極拳を通して、こんな時間と空間を創っていきたい、陽だまりにつつまれて暮らす人、心身ともにゆとりある人を増やしたい、と思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 

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