白澤 卓二
白澤抗加齢医学研究所 所長 医学博士
1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。
東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究科 加齢制御医学講座 教授。
専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学、アルツハイマー病の分子生物学、アスリートの遺伝子研究。米国ミシガン大学医学部神経学客員教授、獨協医科大学医学部生理学(生体情報)講座 特任教授、バイオフィリアリハビリテーション学会理事長、日本ファンクショナルダイエット協会理事長、日本アンチエイジングフード協会理事長、アンチエイジングサイエンスCSO、ライフ・レングス®社(本社マドリッド)科学顧問。
著書は『100歳までボケない101の方法』『老いに克つ』『免疫力をアップする、塩麹のおかず』『100歳までボケない手指体操』『100歳までサビない生き方』『「砂糖」をやめれば10歳若返る!』『ココナッツオイルでボケずに健康!』など200冊を超える。
ミラクル免疫力をつけると、老けない!
この連載では、書籍『ミラクル免疫力をつけると、老けない!』(白澤卓二著・小田真規子メニュー製作、集英社刊)から、免疫力をアップしてアンチエイジングライフを叶える方法をお伝えしていきます。ミラクル免疫力をすぐに実践できるレシピもご紹介。ぜひお役立てください。
第3章
ミラクル免疫力! をつけて、老けない食べ方
まず今回は、アブラナ科の野菜に多く含まれ、免疫力を高める「フィトケミカル」について詳しくご紹介します。
健康を作る重要な栄養素「フィトケミカル」って何?
野菜や果物をはじめとする自然の植物は、複雑な成分の組み合わせで成り立っています。野菜や果物に含まれるフィトケミカルの「フィト」は、「植物」を意味するギリシャ語の「phyto(フィト)」に由来し、フィトケミカルは「植物性化学物質」を意味します。
いま、注目されているフィトケミカルは、野菜や果物の色素成分、苦味成分、香り成分のことで、植物の皮や茎の部分に多く含まれています。フィトケミカルは、人間の体の中に入ると抗酸化力や免疫力を高める働きをします。野菜や果物は色が濃いものにより多くのフィトケミカルが含まれているので、色の濃いものを選んでください。
アブラナ科の野菜、クレソン、小松菜、ケール、芽キャベツ、ルッコラ、ブロッコリーなどに、フィトケミカルは特に豊富に含まれています。
免疫力強化には、アブラナ科の野菜の摂取が大変重要。アブラナ科野菜は硫黄含有化合物を含み、刻んだりミキサーにかけると野菜の細胞壁が壊れ、化学反応を起こしてフィトケミカルのイソチオシアネート類に変化します。イソチオシアネート類は、とびぬけた免疫力強化作用、抗がん作用を持つとされています。
毎日数種類の緑の野菜を、ミキシング、刻む、あるいはよく噛んで食べることが重要です。
●食材名、(フィトケミカルの種類)、※効能
●アブラナ科の野菜全般 (イソチオシアネート) ※免疫力アップ、がん予防
●ブロッコリー (スルフォラファン) ※免疫力アップ、がん予防
●トマト (リコピン) ※免疫力アップ、がん予防
●ターメリック (クルクミン) ※脳の健康
●紫のぶどう、赤ワイン (レスベラトロール)※血管、心臓、脳の健康
●ブルーベリー (アントシアニン) ※目の健康
●バナナ (オイゲノール) ※免疫力アップ
●りんご (リンゴポリフェノール) ※血管の健康
●玉ねぎ、にんにく (硫化アリル) ※血栓予防、デトックス
次回からは、「フィトケミカル」が豊富なアブラナ科の野菜を使った料理のレシピを料理家・栄養士・フードディレクター小田真規子さんに教えていただきます。まずは、ブロッコリーとカリフラワーを使ったオムレツです。
『ミラクル免疫力をつけると、老けない!』(集英社 1,100円+税)
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-333127-5&mode=1
撮影/奥谷 仁 編集・構成/遠藤励子
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