Dockerコンテナに特化した「RancherOS」正式版リリース。Linuxカーネル上でDockerを実行、システムもユーザーもすべてをコンテナ空間に

2017年4月18日

Dockerコンテナの実行に特化した軽量なLinuxOSの「RancherOS」が正式版に到達したことが、開発元のRancher Labsから発表されました

fig

RancherOSは単にコンテナの実行に関係ないライブラリなどを省略してLinux OSをスリムダウンするだけではなく、Linux OSの構造そのものをコンテナ専用にしようというアプローチを採用しています。

その最大の特徴が「Everything in RancherOS is a container managed by Docker.」(RancherOのすべてはDockerが制御するコンテナ内にある)というものです。

下記のRancherOSの仕組みを示した図にあるように、Linuxカーネル上でDockerを実行し、ntpd、syslog、consoleといったシステム関連のプロセスはこの「System Docker」が制御するコンテナ内で稼働。

System Dockerはユーザーレベルの空間を制御する「User Docker」を立ち上げ、ユーザー空間はこのUser Dockerのコンテナで実行されることになります。User DockerはSystem Dockerとは分離されているため、ユーザー空間での処理にシステムが影響されることはありません。

こうした最適化によって、RancherOSはわずか5秒から10秒で起動し、ほぼ即時にDockerコンテナを開始できるようになるとされています。

このエントリーをはてなブックマークに追加
follow us in feedly

タグ : Docker , Linux , クラウド , コンテナ型仮想化



≪前の記事
セールスフォース・ドットコム、神戸のデータセンターが稼働開始。東京に続いて国内2番目

Loading...

Blogger in Chief

photo of jniino Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。新しいオンラインメディアの可能性を追求しています。
詳しいプロフィール


Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed



Publickey 最新記事 10本

Publickey Topics 最新記事 10本


PR - Books


fig

fig

fig

fig



blog comments powered by Disqus