宮永敏明
2017年4月17日08時37分
北海道網走市の博物館・網走監獄が、囚人や看守の人形の更新と修復を進めている。約20年にわたって観光客を出迎えてきた「看守」が交代したほか、大型連休までに約20体が修復されるという。
博物館には屋内外に100体を超える人形が置かれ、かつての監獄や刑務所の様子を再現している。風雪にさらされたり動物にかじられたりして傷むため、そのつど更新・修復されてきたが、今回のように一度に約20体もリニューアルすることはあまりないという。
博物館の「煉瓦正門」横には、腰にサーベルをつけた看守と、「伝説の脱獄囚」と呼ばれた五寸釘寅吉の人形が並んでいる。いずれも約20年間立ち続けたため傷みが激しく、まず看守が3月末に更新された。「新人」看守は強化プラスチック製の体にウレタン皮膜をかぶせた制服を着ている。触ると柔らかく、表情も質感もより本物らしくなったという。
ほかにも農作業や伝書バトの世話など、屋外での生活ぶりを再現していた人形のうち、傷みが進んでいたものが修復された。表情や着衣などがリアルになり、大型連休前に定位置につく予定だ。(宮永敏明)
トップニュース
新着ニュース
あわせて読みたい
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞社会部